五感で感じる所を大切にし、第六感以降に忠実な人(情報源を大切にする人)
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 この地球上でかけがえのないたった一人の自分、この生を受けた自分の宝物・自分ら
しさとはいったい何なのでしょう。

 この問いかけに対し、だれも応えてはくれません。「人間いかに生くべきか」の問い
は、永遠の課題なのかもしれません。
 しかし、限られた人生の時間をどのような時間で埋め尽くせば、自分は良い人生だっ
たと思えるのでしょうか。

 貴重な人生の時間を、どういう事柄に係わっている時間をもつことが自分にとって「
楽しい・ほっとする・人から喜んでもらえる」ことなのでしょう。このことを、自分の
感覚で探すしかないのです。

「何となく好きだ!という想いを大切にしなさい」と言った言葉を忘れません。職業を
選択するとき、この「何となく好き」とか「何となく居心地がいい」といった感覚・感
情を大切にしなさいといったアドバイスに出会ったことを、とても感謝しています。

 人生の中の重大な意思決定が何度となく訪れましたが、その時にこのアドバイスは大
いに役立ったのです。人の持っている5感をフルに使って物事をとらえようとするので
すが、実は、第6感以降の感覚「何となく」は、物事を総合的に,複数の視点でとらえ
ようとする直感力であり、きっと生きのびる上でもともと備わった原始的感覚なのだろ
うと思えるのです。

 たとえば、分析をする時も、最初から細かくデ−タを積み上げるというより、多くの
人の意見を集め、それら事実を関連づけることによって生まれてくる感覚「何となく、
こうではないか」といった直感力が、以外に実態を正確にとらえることができることを
これまでの経験から気がついています。

 そこで、自分らしさ、自分の宝物に気づく方法にこの「何となく」を使ってみること
をお勧めしたいのです。

 学生のころに出会った新聞記事に、絵本作家の”かこさとし”さんの方法がありまし
た。通勤電車で2年間にわたり、自分の子供のころに持っていた夢、現在も持ち続けて
いる夢をカードに描き綴ったとのことです。そして、そのカードの夢を実現する上で必
要な時間を見積もった結果、10年という結論がでたそうです。そこで、定年になってか
らでは遅いと判断し、40歳代半ばで自らの人生をかえてしまうのです。

 この事例を通して最も参考になったのは、通勤電車に乗って心が開放されているうち
に、自分の夢をカ−ドに描き綴り、自分で自分のやりたい夢に気づく方法でした。

 このことがきっかけで、いつもポケットに名刺サイズのメモをしのばせることになっ
たのです。さらに、社会人になってすぐのころ、問題解決の手法としてKJ法に出合っ
たとき、「心に波紋が起こったとき、土の香りの表現で書き表し、しかも必ず一つの事
柄を1枚のカ−ドに書く・・」は、苔に水が吸い込まれるかのようでした。それからと
いうもの、気がつくたびにこれまで考えたことのある“やりたい夢”を一つづつ書いて
いくことが続き、いわば“夢の棚卸し”をしてのだろうと思います。

ここでも、生涯を通して自然に積極的に関わった生き方をしたいことがよく自分でも
分かってきたのです。宇宙から地球、空、山、里、池、川、海と自然の鳥瞰図を描き、
その絵の中に一つ一つのやりたい夢を載せていったのです。
そして、いつもこの絵を心の中に思い出しては自分のやりたいこととして大切にして
きました。

そして今、そこに描かれた自然に関わった生活に近いものになっていることを実感す
るのです。自然と共に歩むという価値観を持った人を人生の伴侶にしたいなと想い続け
ていましたし、出会いがあって今の家庭を持つことができました。
 そして、いつの季節もいつの時間も、自然の中で過ごすせたらと思ううちに、自由に
動き回るための足として、ワゴンタイプの車に出会ったのです。いつでも行動に移せる
ように寝泊まりの道具を積み込み状態にし、しかも人の座る空間をもてるように試行錯
誤しているうちに、温泉地を自在に移動できるようにした簡易型のオートキャンプスタ
イルになったのです。
 また、人との出会いを大きく変えたのがアマチュア無線との出会いでした。今は携帯
電話が普及したためにそれほど混まなくなって良い運用環境になったと思います。でも
よく考えてみると、携帯電話は友達が出来た後に使うものであるのに対し、アマチュア
無線機(携帯電話と良く似たハンディーも含めて)は友達をつくるものであったと、お
おいに感謝しています。これによって様々な土地に住んで自然に興味を持つ人たちと、
思わぬ交流が生まれています。

こうして、積極的に自然に接する生活をするうちに、子供のころからずっと大切にし
てきた心の中の思いが浮き出してきて、その思いに近い光景との出会いを写真に収めた
り、心の動きのままを文字で書き付けたりといった自分なりの情報発信をするようにな
ってきました。

不思議です。こうしたいなと思い続け、できる範囲で準備をし続けてきましたら、そ
のことを実現する出会いが表れ、それを「これは自分の待っていたもの」と強く気づく
こととなり、そのチャンスをしっかりつかもうとしてきたように思います。

 いつも、そうなりたいと思っていると、着実に夢の実現の方向に動いていくもののよ
うです。

 どうですか、どのような人生にしたいのか、それを描くことから始まるようです。ま
ず第一歩、自分の気持ちに自分が気づくための方法、“夢の棚卸し”、始めてみません
か。

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