自分で強みを生かした企画のできる人
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 「いつでも、どんな所にも自分の強みは活かせる」と信じて行動したいものです。

 電車の一番先頭車両の運転席の窓から進行方法に向かって窓をながめてみたことがお
ありかと思います。どうですか、スピ−ドが出ている割りにには、ゆっくりと景色が変
わっていく感じがするのはどうしてでしょうか。たぶん、前をむいて進んでいると、こ
れから目の前に迫ってくる景色が、遠くのときから小さく見えていて、しだいに近づく
までの時を、心の準備として費やすことができるから、といったように考えることがで
きるのかもしれないなと考えてみたことがあります。

 一方、電車の進行方向に直角な普段、椅子に座って見える“窓の景色”を見てみまし
ょう。どうですか、景色が進行方向から現れて、次から次へと流れ去っていく様子は、
実に目まぐるしく、かなりのスピ−ド感を感じるものです。このことは、進行方向を見
ていないために次に何が起こるか予測できないので、目の前に現れた景色をその場でと
っさに追いかけるに過ぎないからではないだろうかと考えてみたのです。

 このように、前向きに見ようとする姿勢を持つことで、これから起こることが見えて
くる、つまりあらかじめ予測できるようになると思うのです。つまり前向きに取り組む
姿勢を持って生活する方が、最も楽なことですし、楽しいことなのではないか思えるの
です。

 こう考えてきますと、物事に取り組む時にうまくいくコツは、常に前を向くことを前
提とし、その姿勢の中で自分として自信の持てる強みや得意なことを活かして前に進め
ることを考え実行に移していくことだと考えます。そうすることで、自分にとって得意
な場面に自信をもって行動でき会話することになり、自分のみならず周りの人々にとっ
ても幸せなことになることと思います。

 スピ−チでも、いかに上手に話そうとするかでなく、その人しか話せない内容である
ことのほうが、よほど魅力的なものとなるに違いありません。

 これまで走ったことのない田舎道を車で走ることがあります。その中でもこれまで通
ったことのある道は、いわば自分の強みに例えられるのではないでしょうか。新しい抜
け道を探そうと、また自然の気配に出会いたくて、これまで一度も通った事のない道を
心細い思いで通り抜けていったことが皆さんもきっと経験されたことがあるのではない
でしょうか。しばらく見通しのきかない道を進んでいくうちに、いつかきっと、見慣れ
た道へ出ることになるでしょう。そうすると、思わずうれしさと安心感が沸き上がって
くるといったことを体験されたのではないでしょうか。

 人生の企画、進むべき方向は、自分で決める必要があります。仮に他人の企画に乗る
場合でも、その中に自分の強みを発揮できる場を見つけ出し、できる限り実行に移して
いきたいものです。