●わりと個人的な事

 私は別にセイブのまわしものではありません。それどころか業界人ですらありません(一応ソフトウェアで飯を食ってますが、ゲーム業界ではありません)。そしてほんの1年前には大学帰りにバイト代をゲーセンに次ぎ込んでた(※1)、ただの一般人です。※1 あの頃は若かった...(笑)
 で、今までさんざんゲーマーってやつはどうのこうの、なんていってきましたが、私って多分、シューティングに関してはこれ以上ないって位、ゲーマーです(笑)。もしかしたらシューティング中毒かも...今までクリアしたアーケードシューティングは、コンティニュークリアも含めれば30くらい(※2)かしらん...※2 今ではめでたく、1コインクリアだけで30いきました。

 私ってB級シューターでして、クリアするのにとにかく時間がかかってしょうがない。雷電2がこの世にでてから、雷電DX上級9面(8じゃないよ、へっへーい)クリアするまで、1年10ヶ月もかかってしまった。
 特に雷電2のころは、1日1回継続クリアなんて感じでお金を湯水のごとく使っていましたし、(1桁コインなら調子の良い方だった...)どんなに少なくみつもっても、これに費やした額考えると基盤買った方が安かったっす。(PS版で初めてはまった人ってのは、たった7千円弱でこの楽しみを味わってるわけね。ちくしょうー...)

 特に上級9面だけど、それって8面をノーミスノーボンバーでクリアしなくてはなりません(誰か他の行き方知ってる人がいたらおしえてぇー)。で、初めて上級1コインクリアしたのが95年3月11日、そしてノーミスノーボンバーを達成したのが同年9月23日(ちゃんとメモってあるぜい)、この間が長かった...
 その間だって、ゲーセン行って雷電やらなかった日はほとんどなかったし(というかその為にゲーセン行ってたような...)。でもまずボンバーはないものとすると5面がノーミスクリア出来ん。今だって3回に1回程度しかノーミスで6面に行けん。実はこんだけやっててノーミスで8面を覗いたのって、両手で数えられる程度しかないんですよ。(アドリブ命な私は、プレイが全然安定しない...困ったもんだ)

 あれは7月のころ、初めてのノーミスでの8ボスとの闘い、雷電2のころからさんざんプレイして、もう赤初期段階でもクリア出来る自信のあったあいつ。今日こそはいったぁ!という瞬間の、あの凡ミス...(実話だぁ!)。身を刻まれる思いとはこの事か。

 こんなにも雷電を愛した私に何故9面を見せてくれないんだ、と天を、セイブをうらんだ事もあった。私には無理なのかと絶望感につつまれた事もあった。どんなに願っても奇蹟は起きなかったし、あそこには幸運の女神なんていやしなかった。

プレイヤーってのは、弱くて勝手なものです。自分のミスに理由が欲しくてしかたがありません。体調が悪いせい、運が悪かったせい、コンパネが悪いせい、水子(ギャラリー)に緊張するせい...更には、多方向弾を外から逃げようとして間に合わず、それを自機の遅さのせいにする、ボンバーが間に合わなかったのを、ボンバー投下時間の長さや無敵性の導入のないせいにする、強いキャラが長く居残るのが嫌なのを、敵が堅いのが悪いとかいう。もっと度が越すと、(雷電に限らず全てのゲームを含めて、)難しすぎるのが悪いとか、復活の考慮がないとか、これはクソゲーだとか...
クソゲーを連発する人ってのは、結局そう定義する事により、自分がクリア出来ない事を正統化している、そんな部分もあると思うのですよ。理由を求めるってのは、自分以外のせいにするって事、これはゲームに限らず現実生活全てに対してもいえますね。でもそれじゃ上達は、成長は出来ません。

ミスは結局自分が悪い。くやしさは次回に活かせば良い。別に他人に納得してもらう為にゲームをやっているのではないしね。なんの為にゲームをするのか、何故こんな非生産的な事に熱中するのか。暇潰しにやってる人はそうやって楽しんでいれば良い。深く椅子に腰掛けて、楽しみが降ってくるのを待っていれば良いでしょう。でもそれじゃ、セイブの目指した世界には手は届かない。全てを肯定し、立ち上がって手を伸ばしてこそ得られる何か、雷電ファンはずっとそれを目指して来たんです。

 わりとね、この雷電ってゲーム、プレイヤーの意志を要求しています。今まで雷電は難しくない、ていって来たけど、それはプレイヤーが集中出来ているときの話。しかし集中してそれを持続する、って事はやっぱり難しい事です。
 あきらめない事がこんなにも難しい事だなんて、私は知らなかったし、逆に人間はここまで1つの事に集中出来るんだなんて事も、あの瞬間まで私は知らなかったです、ほんと。人間の限界ってやつは、決してあなどれないものよ(笑)。
とかいって、私は単に9面が見たかっただけだし、セイブのこのゲームにかけた愛(って表現、構わないよね)を私は知ってたし...セイブの術中に完全にはまった私がやめられる訳なんて、多分なかったんでしょう。セイブのもくろみ、大成功やぁ!(^o^)/

これに費やした時間と情熱を何か他の事に使っていたら、一体どれほどの事が出来た事か...ゲーマーってのは、我ながら、おばかな人種ですね。

でもあの瞬間、わりと私って幸せでした(笑)。

余談、私はまだ9面でコンティニューしてます。練習ゴールドレーダーも83%止まりです(※3)。(6個とも個々で破壊したことはあるんだけど、全部1度にとなると...)。やる事はまだ残ってますね(笑)。
でも、そろそろさすがに息切れぎみですし、できれば家庭用でやりたいなぁ、ねぇセイブ開発様...全国(推定)30万人の雷電ファンが待ってますよぉ!!(^^)/(※4)

※3 この後なんとか達成しました。ちなみに98年1月現在、まだ私の人生で3回しか経験してません(笑)。

※4 皆さん御周知の通り、97年4月めでたくPS版雷電DXが発売されました。これもう無茶苦茶出来良し!ありがとう〜セイブっ!



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