○その場復活はみせかけの愛

シューティングのミス後の復活というのは、大別して2通りあります。1つが戻り復活、死んだら一度画面がクリアされて、少し前の決められた復活場所よりやり直す方式。もう1つがその場復活、ミス後スクロールが止まらず、文字通りその場で次の自機が出現する方式です。
雷電シリーズでは1人プレイの場合、初代が戻り復活。2は1P側がその場復活で2P側が戻り復活、DXではその場復活となっています。

で、実は私、その場復活というのがあまり好きではありません。以下、その解説。

戻り復活の良さってやつは、全復活場所にて、復活可能保証がされている、て事なんです。そういう風に、しっかりと調整されているのですね。で、この復活保証ってやつは、特に究極タイガーや雷電のようなアドリブ重視ゲームでは、その実現はかなり難しい。多分私の憶測ですが、それって開発者自ら各復活場所ごとに数十回、数百回の復活テストプレイをやっているのでは?これだけでも、気の遠くなるような話です。

 戻り復活ってやつは、あるプレイヤーがそこミスったとき、そのミスる場面こそ重点的に練習するって事であり、更に復活可能になったという腕は、そのまま次回以降のその場面のノーミスプレイにとても貢献する。長期的にみて戻り復活の方が上達が早いのです(金もかからん(笑))。
 当然、復活成功が超気持ちいいってのもありますしね。

 そんな意味を含めて、あの初代究極タイガーってゲームは、世の中で最も復活を考慮したシューティングだと、私は思います。
 ちなみに私、究極タイガーで、全復活場所で復活プレイした自信があります。
(全場面ミスったって事。全然自慢にならん(笑))

 で、それに比べその場復活ってやつはどうも... 
一見復活し安そうですが全然上達しないし、作者達は苦労いらないし... (ふうー...)
結局こうすると、ノーミスプレイが一番のクリア近道になっちゃうんですよね。
それに、死に越えとか、財力クリアとか...

 しかし、セイブが2以降その場復活に移っていったのも、仕方がありませんでした。まず、それは時代の流れであるって事。インカムの流れも今と昔では全く異なるものになってしまいましたし、プレイヤーの求めるものってやつも、大域的に見れば、お手軽さ、が重要になってきました。
 それに、雷電においては決して作者が安易な道を選んだのではありません。何故なら雷電2は2P側で始めると(ちゃんと復活可能調整された)戻り復活プレイになるから。更にそれだけの調整(苦労)をしておいて、メイン側である(つまり一般に推奨する)1P側をその場復活にした、てのが、セイブの時代に対するメッセージなのではないでしょうか?

 DXだけみて、両方その場復活じゃん、て人はまだまだ甘い! 時代に抵抗する、そして、彼らが本当に望んだものは何か、てのを主張する最後の思いが、上級9面に託されています。そう、その9面のみ雷電DXは戻り復活になるのです!!
 ノーミスノーボンバーの果てに与えられたその場面、そこまで雷電をやり込んだ者に対するセイブからの贈り物。
 今までの、その場復活だって、決して我々は裏切られていたのではない。私なんかより遥かに悩んでいたであろう、彼らのその決断...
 この9面見て、私は心底嬉しかったし、セイブにあやまんなきゃなぁ、とも感じました。そして私も、その場復活ってやつを受け入れる覚悟が出来ました。

 でも、今後全メーカー合わせて、また死の緊張感バリバリ(笑)の戻り復活ゲームを出してくれると良いですね。
(アレンジゼビウスでちょっと救われました。次は「紫炎龍」だ!)

※余談ですが、アレンジゼビウスは私とても気に入ってしまい、1年計画でやり倒した挙げ句、基盤購入までしてしまいました。紫炎龍は道中が戻り復活、ボスがその場復活、という謎(笑)な仕様でしたね。完全戻りに徹底しなかったのは、やっぱり今風のプレイヤー層を意識したのでしょうか?だとしたら、自分達が信用されなかったかのようでちょっと不満。でも5〜7面の道中やラスボスは、戻り復活特有の緊張感が良く出ていてとても満足しています。「閃激ストライカー」もいいですね!(世間の評判悪いけど...)



[一つ上に戻る]