西岡恭蔵 Live Report
西岡恭蔵 Live Report
西岡恭蔵 Live Report

 


96年 月 日
「焼き鳥屋 金満」

    あがったさん が、ニフティ・サーブ FBEAT7番会議室にアップされたものを転載させていただきました。ありがとうございます。

 

 

僕たちの「HEART TO HEART」−西岡恭蔵

 

 

 はじめ一人だった僕は、
 一人でライブに通い出した。
 嶋田さんと知り合うことができた僕は、
 二人で、ライブに通うようになった。
 このFBEATでクスクスさんと出逢った僕は、
 三人で、良&イサトに行った。
 そして、今日はみのさんも交えて、
 僕らの恭蔵さんを、四人で楽しんだんだ。

で、僕らの「HEART TO HEART」の西岡恭蔵さんライブは
すっかり僕らの心をとらえてしまって、離さない。

慣れない大阪狭山市で迷いながらも、
午後6時半に焼き鳥屋「金満」についた僕らは、
まだ開店前であることを知ってはいたが
店の前に止めた車のことを断るために、店を覗いたんだ。

恭蔵さんが、音あわせをしていた。

「車を前に置いてるんで・・・」
「けっこうですよ、でも、まだ音あわせの最中なので・・・。」

「僕ならいいよ。」と
恭蔵さんがすかさず言ってくれたもんだから、
真ん中に座って、僕らは音あわせを聞けたんだ。 
スッゴイね。スッゴイだろう?
お客は、僕たち二人で、あとはスタッフばっかりさ。
モーガンズ・バーとのコーラスまで、僕たちは聞くことができたんだ。
ほんとに、スッゴイね。ほんとうに、スッゴイだろう?

でも、もっとスッゴイことはすぐその後さ。

お客が入ってくるまでの休憩タイム。
「今日『春一番』は唄うんでしょうか?」
と、煙草を吸っていた恭蔵さんに声をかけたんだ。
いつもなら、きっとそんなことはしなかっただろうね。
でも、音あわせを聞いた僕は、すっかりお仲間気分さ。
「唄いますよ。『春一番』も間近だしね」
恭蔵さんは、僕たちの隣の椅子に座りこんで、話したんだ。
「パソコン通信で今日のライブを教えてもらったんです」
「へ〜え、嬉しいね。はじめてだよ。それで来てくれたのは・・・」

それから、パソコンの事や、春一番の事、CDの事、80年代の事、
それに多加志さんのことなんかも話したんだ。
 そうだ、多加志さんにはお礼を言わなくっちゃっ。
 遠い高山から通信通じて教えて頂いて
 僕らは、大阪でライブを楽しみました。
 ほんとうに、ほんとうに、感謝してます、多加志さん。

  優しい人だね。
ほんとうに優しい人だよ。
気さくに話して、わらってるんだ。
目が優しく、笑いかけてる。
あの恭蔵さんが、目の前でだよ。 

そのうちにお客さんも入ってきて、みのさん、クスクスさんも到着したさ。

僕ら二人は、自慢げに音あわせのことやお話したことを報告しながら、
「随分と特をしたんだね」
というお二人の言葉に、とっても満足させられてしまった。
心の底から、嬉しかったんだもの、
ほんとうに満足させられてしまったんだ。
そんな風にして始まったライブが、
素敵でないことがない。そうだろう?

モーガンズバーの二人の演奏も良かったし、
それに、言うまでもないんだろうが、
恭蔵さんのライブは、とっても楽しかったよ。
「心から心へ」春風が吹いていったようさ。
桜の花びらもまじったそんな春風が吹いていたようだったんだ。
「想い出のサンフランシスコ」や「月の祭り」
「自転車に乗って」や「HEART TO HEART」なんかは
じっくり聞いたさ。
「ろっかまいべいびい」には
もう、うっとりだったさ。
「MIDNIGHT KIDS」や「ROCK'N' ROLL MUSIC」では、
大きな声でかけ声をかけたさ。
「春一番」は一緒に唄ったさ。
だからもちろん、「プカプカ」も「サーカスにはピエロが」も
唄わなかったはずがないだろう。

  で、帰りがけに、「トラベリン・バンド」のCDも買ってしまった。
で、こんなことは初めてだったんだけれど、ほんとうさ
実は、恭蔵さんのサインも貰ったんだ。

大きな「西岡恭蔵」が夕日の頃の港の写真の上に書かれている。

握手までしていただいた、ほんとミーハーな僕は、
出口でチラシを配っていたモーガンズバーのお二人に
「僕は、好きです」なんて言ったら、
とっても、喜んでいただけたんだ。
だから、僕もまた嬉しかったよ。

で、こんなライブを聞いていると
悪い奴なんて、どこにもいない。
人生は案外こうしていつまでも続くんだ。
って、つい思ってしまうんだけれど、
今日位は、そんな気分でいてもいいんだろうね。
って、僕は思う。

 はじめ四人だった僕の車は、
 駅で、みのさんをお降ろしして、三人になった。
 三人でいろいろと話しながら、
 クスクスさんをお降ろしすると、二人になった。
 そして、嶋田さんをお降ろししたら
 僕はまた一人になってしまった。

 でも、
 僕らの恭蔵さんを四人で楽しんだから、
 僕はちっとも寂しくなんかないんだ。

だから、もっと「春一番」が待ち遠しくなってしまった僕は
「HEART TO HEART」で、胸が一杯なのさ。

だって、「春一番」ではもっとたくさんの
僕らがいるんだ。
もっともっとたくさんのネ。


 


Thanks to KYOZO NISHIOKA.
1998(C) MAKOTO GOTOU
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