西岡恭蔵 Live Report
西岡恭蔵 Live Report
西岡恭蔵 Live Report

 


97年10月 7日
愛知県知多郡美浜町「シーガル」

    KOSS さん
(「KOSS' GUITAR WORLD」ホームページの御好意で抜粋・転載させていただきました。)を転載させていただきました。ありがとうございます。

 

 

 

 

 その日は、ひどい二日酔いの朝だった。おまけに暫く小康状態だった風邪 の逆襲を受け、早々と会社を休む電話を入れる。最悪の朝だったが、今日は 西岡恭蔵のライブの日だ。それを思えば気持ちは体ほど沈んじゃいない。

 1年前に愛知県は半田市の「串焼倶楽部伊十」ってお店で行われたライブ で初めて、西岡恭蔵のライブを体験した。アットホームなコンサート、手作 りのコンサート、そんな形容がぴったりのコンサートだった。そして、僕は、 その魅力にハマってしまった。

 その「伊十」でのコンサートが前日にあったばかりだ。僕は私用で参加で きず、「伊十」からさらに南下した愛知県は知多半島美浜町にある「シーガ ル」って喫茶店でのライブに向かう。僕の住んでいる名古屋から、60km の道 のり。でも大丈夫、高速を使えば、1時間弱でいける。

 お店に着いたのは、午後6時を少し回ったくらいだった。開場は6時半か らということで、入り口から店内を覗いてみると、まだ誰もおらず、お店の 方がギターを弾いている。しばらく車を走らせて時間を潰し、6時45分頃 お店に入る。テーブルが取り払われ、椅子が並べられた即席のライブ会場。 しかし、「伊十」の時とは違い、ミキサー付きのPAが用意され、ビデオカ メラもセットアップしてある。

 7時になった時点で店長が挨拶をしてコンサートのスタートだ。しかし、 用意された椅子は、ほとんど埋まっておらず、これで始めるのかと思いきや、 前座ということで地元の方の演奏。最初は、ギブソンJ200 を持った恭蔵さん 並みの体格のおにいさん。演奏したのは、ボブディランの「風に吹かれて」、 山崎ハコの「メンフィスまで連れて行って」。「風に吹かれて」は大塚まさ じさんがよく歌ってられるような日本語ヴァージョン。

 次に登場したのが、店のマスターとその友達二人で、ヴィンテージギター ズというトリオ。その名の通り、みなギブソンのヴィンテージモデルを抱え ている。多分、車が楽に買えてしまうものと思われる程のヴィンテージだ。 ディランセカンドと、恭蔵さんの曲を演奏。

 前座で30分程、時間を潰し、恭蔵さんの登場だ。この頃には用意された 椅子はほとんど埋まっていた。だが、僕のようにお金を払って入ってきた方 はその半分くらいで、後は、お店の身内の方々のようだ。
1曲目は、グローリィハレルヤ。2曲目、I wish。
3曲目の「コンケーンのじいさん」が始まって、この壮大な物語を聴き入る程に、 そして、蔵さんのフラットピッキングの妙から繰り出される、ギブソンの優 しい音色に酔うほどに、気持ちがほぐれ、やっとコンサートが楽しめるよう になってきた。

 前日の飲み会で、仲間と演奏した「サーカスにはピエロが」、そして先の BSで放映されたフォーク大集合での「君住む街に」、ピッキングの妙が光 る名曲「ろっかまいべいびぃ」、恭蔵さんの16ビートでのカッティングが 素晴らしい「ソウルクリスマス」とこの日の僕個人での聴き所は、「コンケー ンのじいさん」以外にもたくさんあった。  アンコールでは、お店の方のリクエストで、「グッバイ自衛隊ハロー災害 救助隊」という、震災を扱った歌だ。恭蔵さんは最初演奏を躊躇った。それ は、恭蔵さんにしては、珍しい政治批判な内容を含んだ、長い歌だった。躊 躇った理由は、よくわかる。政治思想を絡めた歌はイデオロギーの相違で誤 解を生みやすい。恭蔵さんにしては珍しいスタンスの歌だった。

 アンコール前、ほんとは「自転車に乗って」とか、他にも用意した曲があっ たんですが、時間がおしてしまった為にできなくなりましたとのMCが入っ た。前回の「伊十」でのコンサート時は、途中休憩を挟んでの2時間のライ ブだったんだが、今回は、休みを挟まず1時間半。

セットリストは以下。思い出しながら書いたんで、多分数曲抜けてると思う。
・グローリーハレルヤ
・I wish
・コンケーンの爺さん
・さらばジャマイカ
・?(バナナバナナとかけ声をかける曲。詩は即興だった)
・サーカスにはピエロが
・君住む街に
・ろっかまいべいびぃ
・海ほうずき吹き
・グローリィクリスマス(サビだけ)
・ソウルクリスマス
・プカプカ
アンコール
・グッバイ自衛隊ハロー災害救助隊(リクエスト)
・Heart To Heart
・Sunny side of the street


 


Thanks to KYOZO NISHIOKA.
1998(C) MAKOTO GOTOU
掲載の記事・写真・音声の無断転載を禁じます。