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 今月は商業出版社によるインターネット出版についてのご紹介を
予定しておりましたが、残念ながら、転載の了解が取れませんでし
た。それで、プランBを発動し、お送りしますのは「音」です。

 インターネットでの商業出版は、村上龍氏などごく僅かな例を除
けばほとんど期待はずれと言っていいと思います。色々な理由があ
るのでしょうが、やはり「紙本」に代わる手軽な読書媒体がない、
というひとことに尽きるでしょう。パームトップなどで文庫本並の
読み心地を提供します、といったような試みも、読みやすさ、手軽
さ、そして何よりも、価格の面でまだまだ紙本には追いつきません。

 一方では、オンデマンド方式を使っての希少本、絶版本の再生を
試みている出版社もあります。1冊3000円前後とぐっと高めな
のが難点ですが「欲しい本」が紙本として手に入るというメリット
は大きくて、かなりの普及度と聞きます。今後のインターネット出
版のひとつの方向となることは間違いないでしょう(漫画本の復刻
もテストされていると聞きます)。

 というわけで、このテーマについてはまた来月、さらに報告いた
します。それでは今月の小説「音(叙朱)」をどうぞお楽しみくだ
さい。

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