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詩とエッセイの電子メールマガジン
テキスト版・月刊ポエム2月号
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今月の素材 [手のひら・PALM]
【表紙のひとこと】
丸く合わせた手のひらいっぱいに、夢やら希望やらをため込んでいきま
す。指の間からぱらぱらこぼれ落ちてゆかないように気をつけて。子供の頃
はあふれるくらいだった手のひらの宝物。でも、歳をとり成長してゆくにつ
れて、なんだか宝物が小さくなってしまったような気がしませんか。冷たい
現実に希望がもてなくなったから? 煩雑な毎日に夢が小さくしぼんだから?
いえいえ、そうではないと思います。本当は、私たちの手のひらが大きく
なったから。それだけ。だから、もっともっと、夢を、希望を詰め込んでも
大丈夫。さあ、手のひらを丸く合わせて、大きな夢を乗せてみましょうか。
1999年2月2日
月刊ポエム編集人 ジョッシュ
□インターネットホームページ□
インターネット上の「月刊ポエム」も2月1日に2月号に全面リニューア
ルいたしました。イラスト・動画や写真などあります。こちらにもどうぞ、
お立ち寄りください。
URLは-> http://www2c.biglobe.ne.jp/~joshjosh/poem/
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【テキスト版・月刊ポエム・2月号目次】
[今月の詩]
手のひら by 叙朱
風の中で聞こえる歌 by boys1972
ひとひら by 河野夏月
好きだよ by 空(SORA)
世界の法則 by なお
タッチセラピー by 月那
キカイダンス by 堤智博(投稿)
手のひら by 七
海(投稿)
哭 by lune(投稿)
[ショートエッセイ風の作者あとがき]
・叙朱、・boys1972、・河野夏月
・空(SORA)、・なお、・月那
・堤智博、・七海、・lune
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「 手のひら 」 叙 朱
見つめている
ときどき思い出したように
見つめている
私の手のひらは桃色元気
ずっとずっとそうだった
小さい頃から桃色元気
甘い成功、苦い挫折
ちゃんと受け止め その中の
淡い希望、冷たい現実
すくいとってはこぼさずに
だから
見つめている
ときどき立ち止まっては
見つめている
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「 風の中で聞こえる歌 」 boys1972
待っていてくれなくてもいい
私は私のやり方で
私は私の道を行く
泣いてくれなくてもいい
あなたはあなたの生き方で
あなたはあなたのみちをゆく
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「 ひとひら 」 河野夏月
大切なものは何かと
聞かれたので
最後の一葉を 拾いあげ
セロハンテープで張り付けました
すでに水気を無くしたそれは
茶色く色褪せ
だんだん乾いていきました
ほんの少し触れただけでも
ぱきっと微かな音をたて
崩れて消えていきそうでした
それでも
まだ 見つけた頃の形を保ち
セロハンテープで
張り付けてあります
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「 好きだよ 」 空(SORA)
あなたの手のぬくもりが好き
だからいつまでの繋いでいて
あなたの手の形が好き
だからいつまでも握っていて
あなたの手の中で踊るのが好き
だからいつまでも踊らせていて
大好きだよ あなたが
私はあなた好みの女になる
もう少し時間がかかるけど
ちょっと待っててね
きっとあなたに似合う女になるから
それまで
少しだけ待っててね
from 空
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「 世界の法則 」 な お
左手の小指の
付け根にある
2つ並んだ小さなほくろ
1つはくっきりとしていて
もう片方を吸い込みそう
光と影のように
くっきりとした
ほくろとほくろの間には
反発しあう意志があり
存在している意味があり
ただの人である
わたしの手のひらの片隅には
すべての法則が
のっかっている。
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「 タッチセラピー 」 月 那
あなたの手のひらが
わたしの頬を包む
あなたの手のひらが
わたしの髪を撫でる
あなたの手のひらが
わたしの心を救ってくれた
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「 キカイダンス 」 堤智博
ほら見てください
キカイダンスの始まりです
両手を挙げれば
ギクシャクなるよ
油がたれてきた
ほら見てください
あなたを誘ってます
目はチカチカ
黄色い色で
アンテナくるくる回ってる
相手は誰なの?
僕らを作った博士たち
元気いいね
太陽電池だもん
コードがたくさん
つまずくもんか
さあいつまで踊っていようか
日が暮れるまで
ショートするまで
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「 手のひら 」 七 海
あなたが ”おいで” と
私に手をさしだした時
笑われてしまいそうだけど
子供になった気分で好き
私はあわてて追いかけて
あなたを見上げる
キスするよりも
抱きしめられた時よりも
あなたが好きでたまらなくなる一瞬
僕が手をさしだす時の
君の笑顔が
いつも僕の心をさらっていくんだ
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「 哭 」 lune
その 切っ先を 己に向けよ
かの 想い
かの 瞳
その 切っ先を 己に向けよ
かの 願い
かの 涙
その 切っ先は 己に向けよ
そして 掌に 突き立てよ
□□□□□□□□□ [作者あとがき] □□□□□□□□
■叙朱:「 手のひら 」
手相見によると生命線が弱い(私の左手の生命線は1本につながっていな
い)と言われ、早死にするかもしれないので注意なんてことも言われまし
た。その後、気になってよく自分の手のひらをみていますが、相変わらず生
命線は断線したまま。・・・。貧しさのあまりに「じっと手を見」たのは石
川啄木でしたっけ。自分の手のひらをじっと見つめていると、それまでの人
生が見えてくるようで、その心境が分かるような気がします。
■boys1972:「 風の中で聞こえる歌 」
旅に出るときは真っ白いノートの1頁のような気持ちで出掛けよう。そう
して、行く先々で印象というなのスタンプを押していこう。真っ白いページ
に印象のインキがどのように滲んでゆくかじっと見つめていよう。それが
きっと旅。それがきっと私の歩を進める理由。
■河野夏月:「 ひとひら 」
今回の三作品(注:河野夏月・水たまりの世界に三作品掲載しています)
私にとっての主題は、たぶんどれも一緒なんだと思います。
以前からの私の作品を知っている人は、似たような詩が過去にいくつか
あったと思ってくれるかも知れません。
今回の三作品は、現在の私にできるそれらの総括みたいなものです。何か
気づいたことでもあったら、ぜひ感想をいただきたいです。
それでは、今回はこの辺で。
差し込む日差しに向かって 河野夏月
■空(SORA):「 好きだよ 」
てのひらで転がされるのが好きな私は基本的に甘えっこ。
自分でやってるつもりでも実は転がされていたと言うのが理想。
こんなんじゃ、いけないのかしら・・・。
by 空(SORA)
■なお:「 地球に乗って 」
このところ、童謡詩についてのレポートを書いていて、ときどき詩ってほ
んとは何なのだろう?と思うことがあります。わたしはただ、自己表現の一
つとしておもしろくて書き始めたので、最初はアドレスも公開しませんでし
たし、ホームページ上にわたしの書いた詩がのってることがうれしい!とよ
ろこんでるだけでした。でも今は、うまくいえませんが少し変わってきてい
るような気がします。なので、今回からアドレスも載せてもらうことにしま
した。だからどうなんだ?ときかれても困るのですが、読んだ人はどう思う
のだろう?とか、少しは考えるようになったことと(これも進歩かな)、わ
たしがパソコンにちょっとなれて上達?したための暴挙だと思って下さい。
それでは、また。
nao
■月那 「 タッチセラピー 」
今回は、女の子ぽい詩にしてみました。
もし、よかったら、感想を聞かせてください。
まだまだ、寒い毎日が続きますが、
風邪に注意して過ごしましょう。(^o^)
■堤智博 「 キカイダンス 」
この詩は私が17の時書いた詩だったと思います。この時は私の詩がマン
ネリ化してきた事もあり、そして「無機物」というものに凄く興味を持った
時期でもあったため、この様な詩が出来上がりました。結構、自分では気に
入ってます。
■七海 「 手のひら 」
当たり前のように、手をつないで歩いている時期が付き合っている時、一
番幸せなような気がします。
その逆に、どんなにキスをしていても、どんなに抱きしめられていても愛
していると繰り返されても手をつなぐ事にためらいを感じたら、二人は何か
が変わってしまったようなそんな不安におそわれて、恋が恐くなっていくん
です。
■lune 「 哭 」
月刊ポエムの「誰にでも読めてホッとする詩」という主旨から外れてると
思いますが、時々、良くきれる刃物でスパっと切ったような詩が書きたくな
ります。 自分の性格がウジウジ型だからでしょうか。
lune
□□□□□POEM・MONTHLY
FEBRUARY 1999□□□□□□
□編集あとがき: テレビで札幌の雪祭りのニュースをやっています。
裏日本の方は相変わらずの雪降りのようですね。いよいよ、冬本番でしょう
か。そういえば、インフルエンザの新型が猛威を振るっていて、お亡くなり
になった方がいるとか。みなさん、注意しましょう。私はこの冬はまだ風邪
も引かず、大丈夫です。
今月は「手のひら」というテーマ素材でした。それぞれに手のひら、ある
いは手からの発想の作品を寄せていただきました。手のひらですくい上げる
ものには、不確かなもの(愛、思い、思い出)が多いのですが、それをなん
とか確かなものにしたいという願望が見えるような気がしました。いかがだ
ったでしょうか。よろしかったらご感想をお聞かせください。
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大歓迎です。メール先はこちらです。->
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テキスト版月刊ポエム・2月号・発行平成11年2月2日・部数629
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