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         詩とエッセイの電子メールマガジン
          テキスト版・月刊ポエム4月号
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          今月の素材 [桜・CHERRY BLOSSOM]

           【表紙のひとこと】
          
 長い間、空調の効いた部屋にはいりこんで仕事をしていて、ふと、昼下
がり、車で出かけることになりました。玄関を出ると、雨が暫く降ってい
たらしく、湿った冷たい空気と機嫌の悪そうな曇り空がわたしを迎えてく
れました。ところが、大阪城あたりを迂回してみると、寂しかった木々が
淡い桜色に染まっているではありませんか。天候は不順でも、しっかりと
春は巡ってきたようです。思わず、口笛を吹いてしまった私。特にこれと
いった良いことは見あたらなくても、春という季節は、その到来を意識す
るだけで、なんとなく心を浮き立たせてくれるもののようです。

 そういう訳で今月のテーマ素材は春満開の「 桜 」です。尽きること
のない日常の煩雑さから離れて、どうぞ「月刊ポエム」でゆっくりとおく
つろぎください。
                       1999年4月1日
                  月刊ポエム編集人 ジョッシュ


      □みなさまからの「読んだよ」メール□

 をお待ちしております。月一回の月刊ポエム。読み終わりましたら、ぜ
ひ、メールで「読んだよ」とお知らせください。感想・コメント大歓迎で
す。メール先はこちらです。 
       -> prn81060@muj.biglobe.ne.jp  よろしく!!!  


        □インターネットホームページ□

 インターネット上の「月刊ポエム」も4月1日に4月号に全面リニュー
アルいたしました。パソコン花見にもってこいの「おすすめ桜サイト」へ
のリンクやイラスト・動画・桜の写真などあります。こちらにもどうぞ、
お立ち寄りください。

    URLは-> http://www2c.biglobe.ne.jp/~joshjosh/poem/ 


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      【テキスト版・月刊ポエム・4月号目次】

             [今月の詩]

       家族風景        by 叙朱
       葉桜          by 河野夏月
       桜           by 空(SORA)  
       昼下がりのティータイム by なお
       桜、咲く        by 月那

       桜           by 七海(投稿)
       星のカフェ       by リリア☆(投稿)  
       櫻           by ciorin(投稿)

       [ショートエッセイ風の作者あとがき]

       ・叙朱 ・河野夏月 ・空(SORA) ・なお
       ・月那 ・七海 ・リリア☆ ・cioran
           

    □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

    「 家族風景 」    叙朱

    長津田の
    花見に行こうと言い出したのは誰だったか

    サンドイッチを作り
    ジュースを詰めて
    花曇りの日曜日

    薄緑色の公園の木立に
    パッチワークのような桜が三分咲き
    澄ました顔と伸び上がったつま先
    肩を組んで撮った
    一枚の写真

    季節が巡る度に
    枕元において
    君は微笑んでいる



    □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

    「 葉桜 」    河野夏月

    自己主張している

    うすくれないの花びら
    はかない美しさを漂わし
    惜しまれながらも
    ゆらり ゆらりと落ちていく
    終わりだと
    告げるかのように

    そんな花びらのかげで
    暖かな5月の日差しを浴びて
    きらきらと
    光を散らす
    鮮やかな 緑

    始まりは これからだと
    自己主張している

    目を留めてもらえなくなる
    理不尽さに
    いじけることもなく
    自己主張している

    強くなるのは これからだと


    □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

    「 桜 」     空(SORA)


    桜を見に行きたいね
    君と二人で手をつないで
    桜吹雪の中に立っていたい
    春になりたてのちょっと冷たい風が頬をなで
    きっと気持ちがいいだろう

    ずっと隣にいてほしいと言ったら
    君はいてくれるだろうか
    結婚とかじゃなくて
    ただ来年も隣にいてほしい
    それだけ

    来年も同じ場所で桜を見たいと思うだろう
    だから今年の桜が散っても
    好きって気持ちは変わらない
    今年の桜の花びらを
    手帳に挟んでおけばきっと忘れない

    なんとなく隣にいて
    なんとなく手をつないで
    なんとなく抱きしめて
    なんとなく・・・
    好きって気持ちは変わらない

    桜を見に行こう
    お酒でほんのり赤くなった頬を
    やわからい桜の風がなで
    引いた君の手をしっかり握り
    桜吹雪の中に立っていたい

                    from 空   


    □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

    「 昼下がりのティータイム 」    な お

    さくら色の女の子
    さくらの花にさそわれて
    昼下がりのティータイム
    ささやかなお茶会はじまります

    さくらの花は言いました
     あなたに会えてよかったと
     もうすぐ私は変わってしまう
     かなしんだ人がいるのです
    女の子は首かしげ
    ふしぎそうにたずねます
    さくらの花は言いまいした
     かなしみを
     心の底にしずめては
     色づくものです 
     花ですから
     そんな顔しちゃいけません
     あなたは笑っていて下さい
    さくら色の女の子
    こくりとうなずき
    ほほ笑むと
    遠くのお空を見上げます

    お茶の時間はゆるやかに
    もう少しの間
    つづきます。


    □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

    「 桜、咲く 」    月 那


    桜が咲いた
    心に咲いた
    大切な息吹を感じた

    ずっと待ち焦がれていたような
    すっかり諦めていたような
    思いがけずに
    桜、咲く



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    「 桜 」    七 海

    まめじゃないあなたから
    はじめてもらった絵葉書は
    満開の桜の木と ”会いたいね”の一言
    あなたのいる場所は
    もう私の好きな季節なんだね

    あえない距離の悲しさと
    あなたの心の嬉しさと


    □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

    「 星のカフェ 」    リリア☆

    泣きたい夜は誰にでもあるというけれど
    わたしは例外なのね いつだってそう
    知らず知らずに笑顔を見せる
    背中はきっと濡れている あの人の喜びを涙に変えて

    無邪気に笑う子供たち この窓開けると聞こえてくる
    その時わたしはどこか遠くの人間のよう

    夜空(そら)にひっそり浮かんでる
    お客のいないおしゃれなカフェ 
    ひとり優雅を気取ってお茶を飲む
    星の味がわたしを包み 喜び悲しみ消えてゆく
    誰しもきっと ここでは宇宙(うみ)に帰るのだから

    眠れない夜は誰にでもあるかも知れないけど
    わたしは例外なのね いつだってそう
    忘れたふりして眠りにつく
    見た夢きっと濡れている あの人の喜びきっと涙色

    無邪気に笑う子供たち この窓開けると聞こえてくる
    その時わたしはどこか遠くの人間のよう

    夜空(そら)にひっそり浮かんでる
    お客のいないおしゃれなカフェ 
    ひとり優雅を気取ってお茶を飲む
    星の味が透き通る 喜び悲しみ消えてゆく
    誰しもきっと  
    ここで宇宙(うみ)に帰ってしまうのね

    星のカフェは宇宙(うみ)の架け橋
    星のカフェは宇宙(うみ)の架け橋...


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    「 櫻 」    cioran

    あの季節
    あの風
    あの匂い

    暗闇に
    遠く明りが灯ったのような
    満開の櫻
    宴帰りの上機嫌な声

    あの湿った風のなかで
    あなたは私の手を握りしめた
    私の手は
    名残雪のように溶けた

    あれから何度この季節が巡っただろう

    いつから
    この季節が
    苦しくなったのか

    いつから
    この風が
    悲しくなったのか

    いつから
    この匂いが、
    私を追いつめるのか

    流されるよりは、
    流れていったほうがましかもしれない。

    腐っていくよりは
    砕け散ったほうがましかもしれない。

    この櫻のように

       by cioran


    □□□□□□□□□ [作者あとがき] □□□□□□□□

     ■叙朱:「 家族風景 」

  あれは2年前だったか。義母の体調がよい日、家族で揃って長津田の
「こどもの國」にピクニックに出かけた。あいにくの曇り空で寒かったの
だけれど、見晴らしの良い小高い丘で撮った写真は、みんな笑顔で跳びは
ねている。背景の林には咲きかけた桜が数本見える。春の思い出。

     ■河野夏月:「 葉桜 」
   
  春は暖かな偏西風に乗ってやってきます。そんな風の吹く季節に、
ちょうど咲く桜は、なんだかうまくできているなあと思ってしまうのでし
た。満開に咲く桜もきれいですが、散りゆく花により美しさを感じてしま
うからかも知れません。
 そういえば、この前スペインに行ったとき、あちらこちらで梅とも桜と
もつかない花が咲いている木を見ました。最初は、外国にも桜が有るのか
あと、妙に感心したのですが、ガイドさんによくよく聞いてみると、その
木はアーモンドだとか。ピンク色の花の咲く木にアーモンドがなってる
図ってのはなんとも想像しがたいものがありました。
 それでは、今回はこれで。

   ついに自分のホームページを作ってしまった 河野夏月

     ■空(SORA):「 桜 」

 桜だ!花見だ!宴会だ!
 とはしゃいでいるのは私だけでしょうか。。。

     ■なお:「 昼下がりのティータイム 」

  これは詩?とかは思わないでください・・・。自分ではギリギリ詩か
な?!と思っているので。*^o^*

     ■月那  「 桜、咲く 」

 春は苦手でした。
新しい世界に飛び込むことが 恐かったから。 例えば、新学期の教室。
自分の席に座ったままうつむいてばかりいた。 友達を作ることがヘタ
だった。 今も時々思い出す。居心地の悪い新学期の教室。 でも、春は
やっぱり前向きにいきたいですね。
 そんな気持ちを詩にしてみました。

     ■七海  「 桜 」

 遠距離恋愛をしていると、相手の一つ一つの表情や行動が気になりま
す。まめじゃない彼からのハガキをもらって、うれしいんだけど 自分
の住んでる所と桜の咲く時期が違う事が、二人の距離をあらわしていて
悲しくなってしまう。
 そんな遠距離恋愛をテーマに書いてみました。

     ■リリア☆  「 星のカフェ 」

 みなさんはじめまして。最近詩を書くことが趣味になった、リリア☆と
いう者です。 主に夢をテ−マにした作品を書くのですが、今回の作品は
わたしの中ではかなり異色なものとなりました。空に無数に存在する星た
ち...。眠れない夜にふっと見上げてみると、なんだかとても安らぎを
感じます。そんな思いを綴ってみたつもりです。
 月別のテ−マとずれてしまいますが、次回は夢をテ−マにした怪しい
(友人いわく)詩を投稿したいと思っています。

     ■cioran  「 櫻 」

 私にとっての特別な季節です。
 散りかけのちょっと物憂げな(?)櫻は最高です!

 今回からペンネーム換えました。
 よろしく御願いいたします。 


     □□□□□POEM・MONTHLY APRIL 1999□□□□□□

□編集あとがき□ 春になりました。それでも、温かい日と肌寒い日が交
互にやってきて、いまひとつ実感がなかったのですが、一面の菜の花や、
公園の桜並木を見ると確かに、季節は巡ったことを実感。

 さて、今月のテーマ素材は「桜」でした。

 桜というと、私がすぐに連想するのが毛虫。小学校の校庭の周囲を取り
囲むようにあった桜並木で、陣取り合戦などで遊んでいると、肩や頭に、
ぱさっと落ちてきたりして、びっくりさせられました。黒い毛虫。そうい
えば最近、見なくなりましたが、どこへ行ったのかな。

 毛虫に代わって、今、繁殖中なのがインターネットウィルス。
 とうとう私のところにも1匹、やってきました。どうやらヨーロッパ
産(?)らしく、ドイツ語でエラーメッセージを出してくれます。仕事関
係のメールに乗ってきて、私のメールソフトの奥底に巣をつくろうとした
のです。幸い、ウィルス退治のソフトで発見して駆除できましたので、大
事には至りませんでしたが、まったくこうしたウィルスには困ったもので
すね。

 猛威をふるうコンピュータウィルスやインフルエンザウィルスにもまだ
まだご用心のほど。それではまた来月まで。

□みなさまからの「読んだよ」メール□をお待ちしております。感想・コ
メント大歓迎です。メール先はこちらです。
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□【月刊ポエム・投稿のご案内】テキスト版月刊ポエムは、インターネッ
トのHP「月刊ポエム」 http://www2c.biglobe.ne.jp/~joshjosh/poem/
に掲載された作品の中から、数点を選んでご紹介しております。インター
ネット月刊ポエムでは、詩やエッセイの投稿を募っております。興味がお
ありの方は、簡単なご案内をインターネットに公開しておりますのでご覧
ください。投稿のご案内-> 
   http://www2c.biglobe.ne.jp/~joshjosh/omake/toukou.htm

 5月号のテーマ素材は 「 風・Wind 」 です。

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 テキスト版月刊ポエム・4月号・発行平成11年4月2日・部数640
  著作権は留保しておりますので、無断転載、転用はご遠慮ください。
 Copyright(C)1997-9 by 宮崎叙朱・ジョッシュ All rights reserved.
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