□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
詩とエッセイの電子メールマガジン
テキスト版・月刊ポエム6月号
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
今月の素材
[緑・GREEN]
【表紙のひとこと】
SF映画で宇宙の彼方からカメラが宇宙の1点をどんどんズームアップし
てゆく場面がありました。白い霧のような星雲の中に電球のように光る恒星
があり、その恒星を取り巻いて、大小の惑星がふらふらと浮いています。そ
れらはゆっくりと恒星のまわりを回っているようでもあります。やがてカメ
ラは黄色の小さな星を過ぎ、ひときわ大きい星の脇をすり抜け、赤い砂地の
星をかすめると、赤茶けた暗い星に近づきます。テロップが流れます・・・
「かつて、地球と呼ばれた星。今ではもう、かつての青くて美しい星ではな
い」
さらにカメラは地球に近づきます。暗灰色の雲を抜け、荒れる土色の海、
岩肌ばかりの地上。そして僅かばかりの人々が、ドーム状の人工都市に住ん
でいました。なぜか、ドームの照明は鮮やかな緑色。テロップ・・・「もう
自然の緑は死に絶えました」
こんな映画が、21世紀へと移り変わる今、作られています。これは私た
ち自身の怖れの現れでしょうか。それとも、単なるSF(空想)?
というわけで、今月のテーマ素材は「緑・GREEN」です。 尽きることの
ない日常の煩雑さから離れて、どうぞ「月刊ポエム」でゆっくりとおくつろ
ぎください。
1999年6月2日
月刊ポエム編集人 ジョッシュ
□みなさまからの「読んだよ」メール□
をお待ちしております。月一回の月刊ポエム。読み終わりましたら、ぜひ、
メールで「読んだよ」とお知らせください。感想・コメント大歓迎です。メ
ール先はこちらです。
-> prn81060@muj.biglobe.ne.jp よろしく!
□インターネットホームページ□
インターネット上の「月刊ポエム」も6月2日に6月号に全面リニューア
ルいたしました。宇宙開発公団の宇宙衛星から「地球の緑を見てみよう!」
リンクやイラスト・動画・などがあります。こちらにもどうぞ、お立ち寄り
ください。
URLは-> http://www2c.biglobe.ne.jp/~joshjosh/poem/
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
【テキスト版・月刊ポエム・6月号目次】
[今月の詩]
緑の季節 by 叙朱
人並みよりも by 河野夏月
虹 by 空(SORA)
木が育つ星 by なお
森の中へ by 月那
夏の景色 by 七海(投稿)
green by もこちゃん(投稿)
お友達 by レオナルド☆イワシータ
(投稿)
[ショートエッセイ風の作者あとがき]
・叙朱 ・河野夏月 ・空(SORA) ・なお
・月那 ・七海 ・もこちゃん
・レオナルド☆イワシータ
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
「 緑の季節 」 叙朱
俯いて眺める景色は
色の落ちた無彩色
伸びをしている木々や
起きあがる積乱雲にも気づかずに
足下の石ころを
蹴飛ばすことに一心不乱な午後は
すぐ近くの山並みまでが
霞んでさらに遠くなる
背筋を伸ばしてみるだけで
気持ちは変わるものに
頬を緩めて歩いてみたら
新しい眼鏡は要らないくらい
緑の季節に
なったのだね
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
「 人並みよりも 」 河野夏月
人並みよりも 小さな植木鉢で
ちいさな葉っぱと
ちいさな茎
せいいっぱいに太陽に向け
人並みよりも ちいさな花を
ささやかに咲かす
道路の脇に並べられた
子供のひまわり
にこにこと笑って
道行く人にも
何一つ 惜しみないように
愛想を振りまく
人並みよりも 小さな私は
さらに小さく頭をさげて
毎朝 誰にも見つからないよう
そっと
微笑み返している
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
「 虹 」 空(SORA)
雨が降って虹が出た
ちょっと強い風が雲を運び雨を降らせた
そして風は雲を散らし太陽を起こした
太陽は七色の絵の具を晴れた天空に塗った
君は虹を見つける
誰よりも早くそこに見える虹を見つける
「あの虹の下まで行ってみたいね」
僕にせがむわけでもなく言うから
どうしたらいいかわからなくて
僕は車を止めた
「行ってみようか」
僕も言ってみる
雨が空気を洗い
虹の向こうには新緑
晴れ渡った蒼い空と新緑の大地
虹はどこに足を伸ばしているのか
行ってみたくなるような
気持ちのいい陽気
あの虹の下まで行ってみようか
from 空
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
「 木が育つ星 」 な お
遠くで お空が青いから
ちょっぴり うれしくなりました
遠くで海も うたってる
両手をひろげた
小さな木の芽
わたしはそっと
頭をなでて
大きくなあれといいました
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
「 森の中へ 」 月 那
退屈で窮屈で自分を殺して
生活していると
森へ行きたくなる
そして独りになれる空間を
探し出す
本能のまま自然の中に
溶け込んでいきたくなる
たとえそれが罪になったとしても・・・
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
「 夏の景色 」 七 海
二人でね
最後に過ごした季節は夏だった
木陰に車をとめて
二人で選んだCDかけながら
お昼寝するような
なにげない ゆっくりとした恋だった
いつも
何をするにも一緒だったし
二人でいるのが当たり前だったから
終りそうになった時も
何となく感じてた
だけどどうしていいのか分からずに
ただ一緒にいるしか出来なかったの
彼の好きな季節に
彼の好きな場所で
車を止めてみた景色は
まぶしいくらいの夏の色だったのに
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
「 green 」 もこちゃん
僕にははっきりと見える
あともうちょっと あとすこしだ
寒い日も 暖かい日も 嵐の日も
少しづつ 少しづつ 僕は足をしっかりとのばし
体を思いっきりのばす
僕は気まぐれに顔を出す
今朝がいいかもしれない
朝日を浴びてんーっと両手をひろげよう
「あっ みてみてっ おかぁさぁん 朝顔の芽が出たよぉ♪」
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
「 お友達 」 レオナルド☆イワシータ
>僕は木
>小さな公園の隅で暮らしている
>ずっとこの公園を見つめている
>みんなの成長をあたたかく見守っている
>僕はそんな木
>僕の腕に住んでいる小鳥たち
>僕の体で遊んでくれる子供たち
>僕におしっこをかける子犬たち
>夜中に僕に人形を刺してくれるお姉さん
>みんな僕のお友達
>だけど最近誰も来ない
>緑の服に着替えて待っているのに
>おもいっきりの光合成をかましてあげるのに
>樹液いっぱい出してあげるのに
>ちょっと寂しい
>僕はそんな木
□□□□□□□□□ [作者あとがき] □□□□□□□□
■叙朱:「 緑の季節 」
「緑の季節」 仕事が立て込んでいたあるウィークデイに、新幹線で大阪へ。
いつもは車内でも書類を読んだり、パソコンを叩いたりして窓の外にはほと
んど注意を払わない私ですが、ふっとコーヒーを飲みながら、眺めた車窓の
箱根あたり。生き生きした緑色が目に飛び込んできました。
■河野夏月:「 人並みよりも 」
いつも通る道に大きな木が立っています。国の保護樹木だそうです。車通
りの多い道から一つ横に入ったところにあるその木は、都会の空気に文句も
言わず、ただ静かに生きています。私は、そこを通るたびに大きな木を見上
げ、「今日は元気?」と、心の中で声をかけます。彼は相変わらず、静かに
立っているだけですが、私にとっては、それが十分な答えなのです。その答
えに満足すると、私は普通の一日を過ごし、帰りには彼を見上げることも忘
れ、通り過ぎていくのです。それでは、今回はこの辺で。
天照大御神にはなりきれない休日に 河野夏月
■空(SORA):「 虹 」
山が近いなと思うとたいてい虹が出ます。
雨が降って空気を洗浄するからです。
空気が澄んで山の緑がはっきりと見えるのです。
私はここが好きです。
田舎といわれようが不便といわれようが、
すぐ近くに見える緑が好きなんです。
■なお:「 木が育つ星 」
来月がんばろっと。それでは、また。
(^-^)ノ~~マタネー☆’.・*.・:★’.・*.・:☆’.・*.・:★
■月那:「 森の中へ 」
緑というテーマなのでさわやかな詩を・・・と思ってみたのですが、
今の自分には書けませんでした。なんとなく、季節とはうらはらに
不安のようなものが心のどこかに隠れているのだと思います。
もうすぐ夏。元気な自分に戻れるように頑張りたいです。
みなさんも、お元気で・・・(^o^)
■七海 「 夏の景色 」
緑とテーマを聞いて、思い付いたのは夏の景色でした。
まだ上手に恋を出来なかった頃、彼と見た夏の景色はまぶしくて、
彼が好きだった季節と夏の景色に私は恋をしました。
まさかさよならなんて思い付きもしなかった、あの夏の日。
■もこちゃん 「 green 」
登録したときに確か今回のテーマがgreenだったのを思い出し、ふっ
と思いついた詩を書いてみました。
ではまた もこちゃん
■レオナルド☆イワシータ 「 お友達 」
こんにちは レオナルド☆イワシータです。最近汗ばむような天気が続い
てますがいかがお過ごしですか? さて、今回の詩は最近の生活や環境につ
いて考えてみましょうという主題で書いてみました。私の幼少の頃は空き地
や公園を走り回って遊んだものです。しかし最近はテレビゲームの普及など
により、外で遊ぶ子供を見かけなくなってしまいました。また宅地開発など
により、動物たちの住処も少なくなってきています。僕の詩を読んで子供た
ちが外に飛び出してくれたらうれしいです。きっと木々たちも喜んで迎えて
くれることでしょう。最後に暑いからといって、エアコンかけっぱなしで寝
ると風邪ひくぞ!と、4浪中の下山君に忠告をしてお別れしたいと思います。 それではまた。
□□□□□POEM・MONTHLY
JUNE 1999□□□□□□
□編集あとがき□ 暑中お見舞い申し上げます。
6月になると東京競馬場で行われる「日本ダービー」。速く走るために生
まれてきた4歳優駿(サラブレッド)たちが緑のターフを駆け抜ける。もう
しばらく前に、カメラを持って出かけたことがありました。ゴール板近くで
待っていると、東京競馬場の最後の直線の坂を駆け上ってくる競走馬が、あ
たかも緑野からわき上がってくるような感じで頭からせり上がって見えます。
まるで緑の芝生から生まれて、全力で駆け抜ける馬たち。たった3分弱のド
ラマですが、汗をとばして走る馬たちの勇姿は、緑の芝に本当によく映えま
す。
私事ですが、引っ越しも無事終わり、やっと落ち着きました。ちょっと問
題なのは、パソコンが電話回線のない別室に収容されたので、インターネッ
トがなかなかできないという点です。もっぱらモバイルの方で接続していま
す。
いよいよ気温も25度を超える日が続いていますね。夏!!!ですね。
おっとその前に梅雨がありましたっけ。私は雨は嫌いな方ではないのです
が、雨降りには気分が落ち込む人が多いようです。体調に気をつけて、また
来月まで!!
□みなさまからの「読んだよ」メール□をお待ちしております。感想・コ
メント大歓迎です。メール先はこちらです。
-> prn81060@muj.biglobe.ne.jp
□【月刊ポエム・投稿のご案内】テキスト版月刊ポエムは、インターネッ
トのHP「月刊ポエム」
http://www2c.biglobe.ne.jp/~joshjosh/poem/
に掲載された作品の中から、数点を選んでご紹介しております。インター
ネット月刊ポエムでは、詩やエッセイの投稿を募っております。興味がお
ありの方は、簡単なご案内をインターネットに公開しておりますのでご覧
ください。投稿のご案内->
http://www2c.biglobe.ne.jp/~joshjosh/omake/toukou.htm
来月7月号のテーマ素材は 「 海・SEA 」 を予定しています。
□月刊ポエムの読者「登録」と「解除」は次のページから行うことができ
ます。-> http://www2c.biglobe.ne.jp/~joshjosh/omake/densimag.htm
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
テキスト版月刊ポエム・6月号・発行平成11年6月2日・部数697
著作権は留保しておりますので、無断転載、転用はご遠慮ください。
Copyright(C)1997-9 by 宮崎叙朱・ジョッシュ All
rights reserved.
E-Mail prn81060@muj.biglobe.ne.jp
URL http://www2c.biglobe.ne.jp/~joshjosh/poem/index.htm
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
//このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を利
用して発行しています。(http://www.mag2.com/) //
ブラウザの「戻る」で元のページへ戻ってください。