4行詩の展覧会

 
2000年07月

テーマ素材

熱・Heat


〜〜 共感投票上位8編 〜〜


  (詩) Over Heat  ‥‥‥‥‥‥‥‥ ほたる☆もえ
  (詩) 熱 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 七海
  (詩) 風邪の確認 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ なお
  (詩) The body ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ チャコ
  (詩) 自分らしさ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 月那
  (詩) Sさんのこと ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 夜行人間
  (詩) 体育祭 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 河野夏月
  (詩) 失われた温度 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ Ku^
 
            共感投票は終了しました。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 (詩)Over Heat
                    ほたる☆もえ
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 熱暴走した思いに
 急ブレーキ
 立ち止まる私
 どこにも 進めない

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 (詩)熱 
                    七海
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 繰り返すほど 言葉ではうめられず
 二人の居場所を確かめたくなる
 熱き想いに抱かれたままで 未来など
 壊してしまえたら救われるのに

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 (詩)風邪の確認 
                    なお
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 少し咳をしてみる。 おでこに手をあてる。
 確信できたら
 ベッドにもぐり込みながら
 甘える準備をする。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 (詩)Sさんのこと
                    夜行人間
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 そういえば 僕は昔
 君のことを かけがえがないと思っていた 
 こんな風にしか 思い出せないほど
 遠い昔のことになっていたんだね

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 (詩)微熱  
                    うさぎ
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 信号待ち、切り取られた時間 ふと見上げれば
 緑の中、オレンジの電波塔が夏空を呼び込んでいる
 最近は、真夜中のなまめかしい臭いは消え失せたけれど
 独りに慣れた今も尚、 別れの微熱を抱いている

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 (詩)The Body
                    チャコ
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 永久に目覚めぬ遠い人よ
 あなたを撫でた私の指は冷たくなった 
 生とは何か おぼろげながら
 わかったような7歳の冬

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 (詩)ぬくもり
                    相模流緒
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 おはようと言って めざめた朝
 となりにあなたは いなかった
 あぁ もうあの人は いないんだと思い知る
 現実に引き戻された私の あれは幻想・・・

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 (詩)体育祭
                    河野夏月
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 受験という湿気で
 燻っていた毎日を蒸発させちまえ
 皆を巻き込み 走り出し
 最後の夏の熱気を生み出せ

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 (詩)刻印
                    KURARA
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 この熱が冷える前に
 この汗が乾く前に
 この痛みが癒える前に
 あなたから私の匂いが消える前に

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 (詩)ひとりの部屋
                    杏条
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 高熱にうなされ 夜中に目を覚ます
 汗ばんだ体 散らかったままの部屋
 誰もいない 薄暗い たったひとり
 貴方の暖かさに気がつく いまさら

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 (詩)自分らしさ
                    月那
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 胸の奥にしまったままの熱いもの
 取り出すチャンスもないままに
 いつしか自分さえも失いそう・・・
 私はどこに辿り着こうとしているのか

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 (詩)あたたかい水 冷たい水
                    ISSI
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 あなたは あたたかい水
 わたしは つめたい水
 あたたかい水は つめたい水をあたためる
 そっと 気づかれないぐらいやさしく

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 (詩)冒涜 
                    空(SORA)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 あなたの熱に冒されて手を取った過ち
 いけないとわかっていたのに求めた永遠
 幸せの熱にのぼせて隠された真実
 傷ついたのはいったい誰?

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 (詩)熱意 
                    叙朱
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 空気は気持ちが作るって
 まったく本当だね
 苦境に光る汗にまでも
 君の決意がこもっている

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

    〜〜 ポエム・カレンダー(随時投稿作品) 〜〜

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 (詩)ペンコレクター 
                    静葉(投稿)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 黒 赤 青 黄
 手元に4色の同じ形の万年筆
 あと 白 1色のみ
 1本3千円の僕のペンコレクション

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 (詩)火照り 
                    夜の歌(投稿)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 彼岸より伝え来たりて
 この胸郭に食い込み尚
 眼差しに染まり行く頬
 この鼓動を如何に詮と

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 (詩)失われた温度 
                    Ku^(投稿)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 最後に交わした温もりを
 思い出しては泣いた
 冷たい床が体温と共に
 心の熱までも奪ってゆく

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

2000年7月31日更新

ホームページ「詩とエッセイの月刊ポエム