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築地市場移転問題について
166回国会 環境委員会 平成19年04月10日



並木委員長代理 次に、川内博史君。

川内委員 川内でございます。おはようございます。

 前回、温泉法に関連して、築地の中央卸売市場豊洲移転問題に関して質疑をさせていただきましたが、きょうはその続きということで、豊洲の土壌汚染について集中的にまたお話を伺わせていただきたいというふうに思います。

 今、資料としてお配りをさせていただきましたが、前回もお配りをさせていただいたわけでございますが、このような東京ガスの都市ガス製造工場であった土地の跡地に中央卸売市場を移転する計画があるということでございます。

 食の安心、安全という面に関して十分な検討がなされているのかということに関して、私は、国民の皆さんとともに、大きい疑問を感じております。

 そこで、まず聞かせていただきますが、本年、平成十九年四月二日に、サンデー毎日でこのような記事が出ております。現地を、日本環境学会の会長さんを初めとする方々が豊洲の土地をごらんになられた、そして、土壌からしみ出す水を海に流す排水管を発見した、排水を測定したところ、pH値が一一・三五という強アルカリ性を示した、pH値は七が中性で、強アルカリ性である、水道水はpH六から八に保たれているということでございます。導電率も異常に高い。CODなども異常な数値を示したということでございます。

 この記事に関して、まず、環境省としてどのように対応をされるのかということを教えてください。

寺田政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、ただいま御指摘の週刊誌の記事でございますけれども、これについて、当省といたしましては、現在のところ事実関係を特に把握しておりませんので、御指摘の記事が事実であればという仮定のお話になろうかと存じます。

 まず、お尋ねの内容でございますけれども、pH値、水素イオン濃度でございます。それからもう一つ、導電率。これはいずれも一般的な水の性状を示す指標でございまして、例えば土壌汚染対策法上の特定有害物質というものでもございませんし、水質汚濁防止法上の健康項目というものでもございません。

 その上で、ただいまお尋ねの記事が事実だとすればということになりますけれども、まずpHの方で申し上げますと、近傍において東京都が水質の測定を行っております。近傍の水質の測定結果によれば、東京湾全体のpH値とほとんど変わらない数値というものが検出されておりますので、周辺海域において何かpHで異常が起こっているというようなことはないというふうに認識をしております。

 また、導電率につきましては、ただいま御指摘の記事においては、おおむね、約の数字でございますけれども、二千マイクロジーメンスという程度の数字かと存じ上げておりますけれども、海域においては一般的な海水の導電度は四万マイクロジーメンスという程度でございまして、これについても特段異常を生じるようなものではないというふうに考えているところでございます。

川内委員 特に問題はないということですか。もし事実であったとしても問題はないということですか。

寺田政府参考人 周辺海域の状況から申し上げまして、特段の問題を生ずるようなレベルのものではないというふうに考えております。

川内委員 いや、周辺海域の状況を私はお尋ねしているわけではない。海は流れているわけですから、海流があるんですから、それは海に流れた後はそこの水質を測定したって変わらないでしょう。

 問題の土地からこういう排水が、もし出ているとすれば、しみ出しているとすれば、問題はないのかということを聞いているんですよ。

寺田政府参考人 お答え申し上げます。

 法令上の取り扱いにつきましては、先ほど申し上げましたように、水素イオン濃度にいたしましても、導電率につきましても、特定有害物質あるいは健康項目という取り扱いではございません。唯一、pHにつきましては、水質汚濁防止法上のいわゆる生活環境項目として排水基準が設けられております。ただし、これは水質汚濁防止法上は特定施設からの排水について適用される基準でございまして、先ほど先生御指摘ございましたように、一般的な土からしみ出している水についての法令上の適用はございませんし、また、私どもも、現在豊洲予定市場には何ら水質汚濁防止法上の特定施設がないというふうに承知しておりますので、特段法令上の措置ということはないと思っております。

川内委員 水質汚濁防止法上は施設から排水される水の排水基準を定めているということなんでしょうが、それでは、一般的な事例として排水基準だけを取り上げた場合、pH値一一・三五というのは、排水基準に照らし合わせればどのぐらいの排水基準をオーバーする基準になりますか。

寺田政府参考人 特定施設に適用される排水基準、この場合にはもちろん適用がないわけでございますけれども、仮定の話として御紹介いたしますと、現在の排水基準は、海域に排出される場合に、pHについては五・〇から九・〇、先ほど委員御指摘の、中性が七・〇ですから、七・〇のプラス・マイナス二の範囲というふうに定まっておるところでございます。

川内委員 いや、私が聞いているのは、では、その排水基準に照らし合わせた場合にどのぐらいの、排水基準を何倍ぐらいオーバーしている排水基準になるんですかということを聞いております。

寺田政府参考人 恐れ入ります。

 水素イオン濃度、pHについて何倍というような表現の仕方が適当かどうかちょっと自信が持てないところでございますけれども、先ほど申しましたように、一律排水基準値がアルカリ側でいいますと九・〇でございますので、それを一一・三五といたしますれば、二・三五だけオーバーしているということになります。

川内委員 二・三五だけオーバーしていると。何か割と軽いことのようにおっしゃるわけでございますが、いやしくも環境学会の学者の先生がpH値が異常な値を示す排水が、排水というか地中からしみ出している水が土管から流れ出しているということを、週刊誌の記事でありますが、指摘しているわけであります。

 環境省というのは、環境省設置法の中では、「地球環境保全、公害の防止、自然環境の保護及び整備その他の環境の保全を図ることを任務とする。」とそもそも環境省設置法で書いてあって、環境基本法などもあるわけですよね。個別の法律に当てはまらないから、たとえ異常な排水があったとしても、それは我々には関係ありません。そんなことを言うことが環境省の仕事なんですか。環境省の言う答弁として、それは私は極めて不適切な答弁であるというふうに思いますよ。事実関係をすぐさま調査し、対処いたしますと言うことが環境省としての仕事なんじゃないですか。

寺田政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま環境省の任務について御指摘を賜ったところでございますけれども、環境の保全、この場合には、まず第一義的に考えるべきは、公共用水域の水質の保全であろうかと存じます。そこについて申し上げますと、先ほど若干答弁申し上げましたけれども、周辺海域の水質の状況からして特段問題になるような事態ではないというふうに承知しておるというところでございます。

川内委員 いや、あなた方は築地が豊洲に移転することに関して重大な関心を持つということを、大臣だって再三にわたって答弁しているわけですよ、この間、予算委員会を初めとして。それにもかかわらず、その対象地で異常なpH値を示す水がわき出ているということに関して、いや、個別の法律に当てはまらないので我々には関係ありませんと。重大な関心を持っていないじゃないですか。一体何なんですか。

    〔並木委員長代理退席、委員長着席〕

寺田政府参考人 ただいま公共用水域の水質の保全という観点でお答え申し上げましたけれども、委員の御指摘はまさに豊洲の土壌汚染についてのことと承りました。

 豊洲の土壌汚染の状況につきましては、これまた再三委員会で御答弁申し上げておりますけれども、現在、東京都並びに現在の土地所有者である東京ガスにおいてさまざまな調査も行われ、対策も実施されており、まずはそれを見守るべきだと思っております。

川内委員 見守るというのは何もしないということですよ。環境省というのは一体何のための役所かということをこの前からずっと指摘をさせていただいているわけでございます。

 それでは、異常な排水があるということに関して、見守る、何もしないということを環境省として今御答弁されたわけでございますが、私は、このことを国民の皆さんがお知りになると、ますます、豊洲の移転に関して国民の皆さんはそんなことで大丈夫なのかというふうにお思いになられると思います。

 この前も御指摘を申し上げましたが、そもそも、この豊洲の土地が土壌汚染対策法の適用があるとすれば、土壌汚染対策法上は豊洲の土地は指定区域になる、そして覆土するだけではその指定区域の解除にはならない、汚染土壌をすべて取り除かない限り指定解除にはならないわけでありまして、指定区域、要するに汚染された土壌の上に、今やっている対策では汚染された土壌の上に築地の市場が移ってくるということになるわけでございます。

 しかも、この指定区域を逃れたというのは、土壌汚染対策法附則の三条にある、「第三条の規定は、この法律の施行前に使用が廃止された有害物質使用特定施設に係る工場又は事業場の敷地であった土地については、適用しない。」という、この附則の三条があるために、この適用を逃れることができているわけであります。

 そして、前回、委員会で大臣も御答弁になられたとおり、附則三条を設けるというようなことは、審議会では一切議論されていない、法律をつくる段階で環境省として入れたものであるというふうに御答弁になっていらっしゃいます。

 私は、この附則三条を入れたことに関して甚だ疑問を持っているわけでございますが、まず、この豊洲の土壌汚染について環境省が知ったのはいつかということに関して、事実関係を確認させていただきたいと思います。

寺田政府参考人 豊洲の土壌汚染問題につきましては、平成十三年の一月に東京ガスが豊洲における土壌汚染の存在を公表し、新聞報道もなされております。環境省は、その時点においては、豊洲における土壌汚染問題を認識したというふうに考えております。

川内委員 認識したと考えているとはどういうことですか。認識したと考えているとはどういうことなんですか。

寺田政府参考人 私どもが確実に確認できるのは、実は平成十四年に入りましてから、国会審議におきまして豊洲問題についての御質疑が行われ、その時点では、当然のことながら、確実に豊洲問題を認識したということは私ども確認できますけれども、それ以前のこととなりますと、担当者のファイル等々から考えまして、そういった新聞報道があったので、当然にその時点では認識はあったものだというふうに考えているということでございます。

川内委員 平成八年の水質汚濁防止法の改正を国会で議論したときに、このような附帯決議がついています。衆議院環境委員会、平成八年五月二十四日、水質汚濁防止法の一部を改正する法律案に対する附帯決議、「六 土壌汚染は蓄積性の汚染であり、ひいては地下水汚染等を通じて人への健康影響が懸念されることにかんがみ、その実態把握に努めるとともに、浄化対策の制度の確立に向けて検討を推進すること。」土壌汚染の実態把握に努めなさいということを国会は行政に要請をしているわけでありまして、当然に、それ以降、土壌汚染の具体の事例について、行政として、環境省として、その実態把握に努めていらっしゃったものというふうに思います。

 平成十三年の一月に、東京ガスが豊洲の土壌汚染について、記者発表、公表をされた時点で、環境省としては、この土壌汚染を認識していたと考えられるのではなく、認識していたというふうに答弁しなきゃだめでしょう。

寺田政府参考人 御質問は平成十三年一月時点の認識の問題でございますが、確かに平成十三年一月には新聞報道もなされておりますので、環境省として認識をしていたと考えていただいて結構でございます。

川内委員 考えていただいて結構だじゃないんですよ。認識していたと言わなきゃだめでしょう。認識していたと言いなさいよ。

寺田政府参考人 失礼いたしました。

 認識しておりました。

川内委員 平成十三年の一月に豊洲の土壌汚染を認識していた。土壌汚染対策法は、平成十四年二月十五日に閣議決定をされ、国会に提出をされています。その間の間で、内閣法制局などと法令協議をし、法案の作成というものがなされているわけであります。審議会の議論も当然になされている。

 私はここで改めてお伺いいたしますが、附則三条を設けるということについて、審議会へ説明をしていますか。

寺田政府参考人 附則三条につきましては、施行前後の適用関係の法制上の整理として政府部内において検討されたものであり、審議会でそのことについてのみ審議をいただいたということはございません。

川内委員 うそをついちゃだめですよ、私は内閣法制局に確認しているんだから。

 法制上の技術的なことではなくて、附則三条というのは政策的に設けられているものですというふうに、内閣法制局の環境省担当の参事官ははっきり私に言いましたよ。政策的なものなんですよ、附則三条というのは。法令上の、技術上のことじゃないですよ。政策的に設けられているものなんですよ。それを設けるのか設けないのかと。別に附則三条がなくたって、土壌汚染対策法は成立するわけですよ。なければならないというものではない。政策的に設けられているものである。それは内閣法制局に私は確認していますからね、大臣。私は、うそを言いませんから。政策的に設けられているんです。それを、附則三条を設けるというようなことをきちんと審議会に説明しているのか、説明していないと。

 さらには、この審議会の答申に対するパブリックコメントでも、大臣、いいですか、経過措置を設けてくださいという意見に対して、「経過措置は必要ないと考えます。」と政府は言っているんですよ、コメントに対する回答で。それにもかかわらず附則三条が入った。これはなぜか。

 法案を作成する段階で、環境省と東京都の間で何らかのやりとりがありましたか。

寺田政府参考人 特にございません。

川内委員 特にございませんなんて、うそを言っちゃだめですよ。

 東京都は、土壌汚染対策法をつくってくれという要望を再三再四にわたって環境省に対して要望していますでしょう。これは、環境省が検討会に出した資料ですよ、私が勝手に言っているわけじゃないですからね。環境省が検討会に事務局として提出した資料の中に、当時は環境庁ですが、都は、国に対し、汚染土壌処理の実施主体や費用分担の明確化などを定める法制度をつくることを要望してきたというようなことがきちんと書いてあるんですよ。

 そうすると、平成十三年の一月に豊洲の土壌のことについて認識をし、土壌汚染対策法案を作成する過程の中で東京都とのやりとりはあったと。あるんですよ。あるでしょう。

寺田政府参考人 失礼いたしました。

 先ほどのお尋ねは、附則三条についてということかと誤解しておりましたので、特段ございませんとお答え申し上げました。

 もちろん、土壌汚染対策法の立法に当たりましては、土壌汚染対策に取り組んでいらっしゃるさまざまな地方公共団体とさまざまな意見交換をしたということは事実でございますし、東京都とも綿密な連絡をとっていたものと考えております。

川内委員 綿密なやりとりをしていたと。

 ここで私は、環境省に対して、あるいは環境大臣に対して、平成十三年の一月から平成十四年の二月十五日まで、要するに、法案が閣議決定をされて国会に提出されるまでの間、東京都と環境省がやりとりをした文書を本委員会に提出していただくことを求めたいというふうに思いますが、環境大臣、いかがでしょうか。

若林国務大臣 今委員が御指摘になりました、十三年から十四年、環境庁と東京都との間で土壌汚染防止法に関して文書でやりとりがあったかどうか、この点を含め調査をした上で、もしそのような文書でのやりとりがございましたら、それは委員の方に提出いたしたいと思います。

川内委員 さらに、寺田さん、東京ガスのこの豊洲の土地のことを環境省は認識していて、土壌汚染のことを知っていて、審議会にも説明せず法案を作成し、附則三条を設けて、この豊洲の土地を法律の対象から外したということですよね。結果として外れてしまったということを認めてください。

寺田政府参考人 附則三条の立法趣旨については、この法律の施行前に廃止された施設を含めて過去にさかのぼって一律に調査を義務づけようといたしますと、過去に施設が廃止された土地をすべて把握できず、どこの土地に調査義務が生ずるのか不明確である。あるいは、施設廃止後にマンションやビルが建てられた場合には、事実上調査の実施はできないというような事案を考慮いたしまして立法したものでございます。

 ただし、ただいま委員御指摘のように、立法時点と環境省として豊洲の土壌汚染を承知し得た時点というものの関係からすれば、豊洲の土壌汚染の実態というものを把握した中で立法が行われたということは事実と考えております。

川内委員 それは、今になって思えば、極めて不適切であったというふうにお思いにはなられないですか。

寺田政府参考人 先ほどお答え申し上げましたように、過去にさかのぼって、過去に特定施設が存在した土地すべてに調査義務をかけるということは、法の実施上、適用上、極めて困難が生ずるところであり、やむを得ない措置であったと考えております。

川内委員 いや、やむを得ない措置というが、これは土壌汚染対策法のコンメンタールですけれども、附則三条について、経過措置、政策的に設けられたんだということをコンメンタールも言っているわけですよ。法技術上の問題ではない、政策的に設けられたと。その政策的に設けるというのを、国会にも説明せず、審議会にも説明せず、環境省は勝手にやっているんですよ。それを、いたし方のないことだったと思いますと言うのは、私は極めて問題が多いというふうに思いますね。

 大臣、今からでも遅くないですから、この土壌汚染対策法の対象範囲については、速やかに対象範囲の見直しの検討に着手をして、こういう大変に国民的に関心の高い問題について環境省としてきちっと対処できるような、本来環境省設置法に書いてある任務をしっかり遂行できるように、法改正に向けて踏み出された方がいいのではないかというふうに思いますが、大臣の御所見を伺いたいと思います。

若林国務大臣 当該豊洲の土地への法適用の問題と切り離しまして、さかのぼって適用することを立法的にどうするかという検討とは別に、私は、委員が御指摘の土壌汚染対策法の対象範囲を含めまして、土壌汚染対策法を見直すべきではないかということに関しては、我が国で初めてこのような市街地土壌汚染の立法として土壌汚染対策法を制定し、施行して、委員御承知のように、ようやく四年が経過したところでございます。

 これは非常に難しい法律でございましたので、いろいろな立法上の検討事項というのはなお残っていることが想定をされるわけであります。この四年間の間にいろいろな対策事例も各地で出てまいりました。さまざまなデータも蓄積されてきております。そして、国民の間からも、土壌汚染という問題の存在が浸透し、それに伴って種々御意見も出ていることでございますので、土壌汚染対策の技術レベルも向上してきたことも念頭に置きながら、土壌汚染対策法制定時に議論されたさまざまな問題が当初の設定どおりになっているのか、あるいは新しい問題が生じているのか、いないのかといったようなことについて、ある程度検証できるだけの蓄積が出てきたのじゃないか、そういう時期に来ているのではないかという認識を持っております。

 委員の御指摘も踏まえまして、まずは問題意識を持って、土壌汚染対策法の施行の状況や土壌汚染一般についての現状をさらに把握した上で、同法の課題について委員がおっしゃられましたような視点で、土壌汚染対策法の課題を検討してまいりたい、こう思います。

川内委員 土壌汚染対策法の課題を検討していくということでございますので、いつから検討するということを明示的におっしゃいませんでしたので、それは直ちにやられるものというふうに私としては理解をしておきたいというふうに思います。

 それでは、大臣、冒頭、さかのぼってというふうに答弁であったんですが、この中央環境審議会の答申の中には、「用途の変更時に調査を行うこと。」ということがきちっと出ておりまして、この附則の三条がなければ、東京ガスが、工場の操業は停止している、しかし、まだ用途の変更はされていないわけですから、「用途の変更時に調査を行う」というこの審議会の答申どおりであれば、さかのぼってやるんじゃない、今、現にできるんです。だから、私は、この答申に沿って法律をしっかりとした形にすべきであるということを申し上げておきたいと思います。

 ただし、前回も質疑の最後の部分で確認をさせていただきましたが、土壌汚染対策法の適用があったとすれば豊洲の土地は指定区域であり、さらに、土壌汚染対策法上きちんと処理されているとしても、それは中央卸売市場に集積をする生鮮食料品に対する食の安心、安全という面を担保するものではないということは、前回私がお聞きをしたことに対して、若林環境大臣が「委員のおっしゃるとおりでございます。」という形で、食の安心、安全は担保しないということをはっきりと御答弁されていらっしゃいます。

 それでは、中央卸売市場に集積する生鮮食料品の食の安心、安全を担保するのは何法なのか、どこなのかというと、農水省にきょうは来ていただいておりますが、農水省からちょっと御答弁をいただきたいわけでございます。

 中央卸売市場というのは中央卸売市場整備計画というものに基づいて設置される。中央卸売市場整備計画は卸売市場法に基づいている。では、中央卸売市場整備計画を定めるのはだれですか。

佐藤政府参考人 お答え申し上げます。

 中央卸売市場整備計画は、まさに委員御指摘の法律、卸売市場法に基づきまして、農林水産大臣が定めることになっております。

川内委員 それでは、農水大臣が定めた中央卸売市場整備計画の中で、築地の豊洲移転計画というものを決定したのはいつですか。

佐藤政府参考人 東京都の卸売市場が築地から豊洲に移転する、そういう中身を盛り込みました中央卸売市場整備計画、私ども、第八次中央卸売市場整備計画と言っておりますけれども、平成十七年三月に、卸売市場法に基づきまして定めております。

川内委員 その整備計画を議論した場、どのようにしてその整備計画を大臣が決定するに至ったのかということについて、御説明をいただきたいと思います。

佐藤政府参考人 卸売市場法に基づきまして、この整備計画を定める際には、食料・農業・農村政策審議会の意見を聞くことになっておりますので、ただいま申し上げました第八次中央卸売市場整備計画を定める際にも、卸売市場法に基づき、食料・農業・農村政策審議会の意見を聞いております。

川内委員 食料・農業・農村政策審議会で議論をされたと。食料・農業・農村政策審議会の、例えば何とか分科会とか、そういうのがあると思うんですけれども、もうちょっと具体的に御説明いただけますか。

佐藤政府参考人 食料・農業・農村政策審議会、農林水産省に置かれる審議会でございまして、その中に幾つかの分科会がございますが、本件に関しましては総合食料分科会がございます。総合食料分科会での議論をもってその審議会の議論にするというルールに基づきまして、この第八次中央卸売市場整備計画の審議でございますが、十七年三月当時、その総合食料分科会において議論がなされております。

川内委員 総合食料分科会で、築地の豊洲移転について、何回議論をされましたか。

佐藤政府参考人 このときには、十七年三月、一回の分科会でございます。

川内委員 平成十七年三月に一回だけ議論をしたということでございますね。

 卸売市場法には、第五条に、中央卸売市場整備計画は整備基本方針にのっとって作成をされるというふうに書いてありますね。確認してください。

佐藤政府参考人 ただいま御指摘の卸売市場法第五条でございますが、該当部分だけ読み上げた方がよろしいかと思います。

 第五条第二項で、中央卸売市場整備計画の内容は「卸売市場整備基本方針に即するものでなければならない。」という規定がございます。

川内委員 「卸売市場整備基本方針に即するものでなければならない。」と。

 そうすると、整備基本方針の中には食の安心、安全という観点が入っていますね。

佐藤政府参考人 文言としての安全、安心といいますか、具体的には、卸売市場整備基本方針において、物品の品質管理の高度化に関する基本的な事項を定めるということで、当然にその扱われるものは安全でなくてはならず、それについてやはり国民、要するに住民の安心感というのは当然の前提としての定めであると思っております。

川内委員 食の安心、安全という観点が整備基本方針の中に入っていますかとお聞きしたわけでございますが、それは入っているという理解でいいんですよね。もう一回、ちゃんと答弁してください。

佐藤政府参考人 中央卸売市場を定める場合に扱われるものについての安全、そして安心、これは大前提として入っているということでございます。

川内委員 確かにこの平成十七年三月十七日の食料・農業・農村政策審議会総合食料分科会議事録には、農水省の方の御説明として、「卸売市場を通ったものは非常に安全だというようなことが胸を張って言えるような、そういうものにそれぞれの市場で考えていただきたい。」というようなことが、もう威張って言っているわけですね。威張って言っている、平成十七年三月十七日の総合食料分科会。

 では、この総合食料分科会で築地の豊洲移転について一回だけ議論をした、議論した内容はどういうことを議論されましたか。

佐藤政府参考人 この十七年三月の総合食料分科会の中での議論の中で築地市場の移転に関することにつきましては、立地として、その移転先が生鮮食料品等の卸売の中核的拠点としてふさわしいか、そういう議論がございました。

川内委員 結局、立地としてどうかという議論であって、汚染土壌と食の安心、安全ということに関する議論はなされていないということでよろしいですね。

佐藤政府参考人 十七年三月の総合食料分科会におきましては、汚染土壌との関係というのは、議論はなされておりません。

川内委員 総合食料分科会の委員の中に、汚染土壌と生鮮食料品の安心、安全というものに関して科学的知見を有する委員が、そもそもメンバーとして入っていないということも確認してください。

佐藤政府参考人 この総合食料分科会の委員でございます。これは、この審議会の分科会に課された課題を審議するという観点から委員が任命されておりまして、ただいま委員御指摘の、土壌汚染の関係の専門家というのは入っておりません。

川内委員 私は今までずっと確認してきましたけれども、卸売市場法では、卸売市場整備基本方針を定める、基本方針にのっとって整備計画を定める、基本方針には食の安心、安全という観点が入っている、あると。

 整備計画を議論する総合食料分科会で、食の安心、安全と土壌汚染との関係について議論がされていないし、そもそもそういうことに関して科学的知見を有する委員がメンバーの中にいないということに関して、農水省として、そもそも平成十七年の三月十七日の審議会の議論というものは私は不十分であるというふうに思いますが、農水省としては不十分であるというふうにお認めになられますか。

佐藤政府参考人 十七年三月に議題になりました、第八次中央卸売市場整備計画の中の、築地を豊洲に移転するという部分でございますけれども、これは、東京都からは、移転したいということとともに、都の条例によります環境規制を十分にクリアした対策を実施するのだという説明を聞いておりまして、したがって、それを前提にして、この第八次の整備計画に盛り込み、議論をいただくということでございました。

 基本的な考え方でございますけれども、移転先の市場の安全、安心ということでございますけれども、これは、まずは開設者でもございますし、地方公共団体でもある東京都が、まず第一義的に責任を持ってしっかり処理をするということが、まず第一ではないかというふうに認識しているところでございます。

川内委員 農水省さん、きょうの議論の中で私が明らかにしましたでしょう。今、都の条例できちんと処理しているからという説明を聞いて審議会を開いたという御答弁でしたけれども、都の条例にしても、この土壌汚染対策法にしても、汚染土壌と食の安心、安全というもののつながりに関して言えば、食の安心、安全を担保するものではないということなんですね。だから、都の条例に則して処理しているから大丈夫ですという説明は、実は間違いなんです。東京都も多分そのことはわかってないと思うんですよ。

 だから、農水大臣が決定をする卸売市場整備計画について、今まで議論をしてきたことから、議論が不十分ということが明らかですね、それはお認めになられないと。

 では、しっかりと申し上げておきたいと思います。

 これも環境省が審議会に提出した資料ですよ。この中に、チャート図で、食の安心、水産物とか農畜産物、食品に対しては環境基準の設定は関係していない、食の安心、安全を担保するものではないということをきちっと書いてあるんです、この説明の中に。

 だから、東京都の条例に則していても、汚染土壌との関係でいえば、それは食の安心、安全を担保していないんですよ。したがって、審議会をもう一度開くべきなんです。どうですか。

佐藤政府参考人 先ほど、東京都からは、環境規制を十分にクリアした対策を実施するという説明を受けて、対策が終わったという意味ではなくて、対策を実施するという説明を聞いて、手続を十七年三月に進めたという意味でございまして、現在、東京都が、土壌汚染対策を進めるとともに、いわゆる環境アセスメントによって、その土壌汚染の問題も含めた都民の意見を聞く、そういう手続を踏んでいるという段階でございます。

 さらに、これは事務的にですけれども、東京都からはこういうことも聞いております。予定している土壌汚染対策は環境規制を十分にクリアするものであるけれども、念には念を入れて、豊洲の新しい市場で取り扱われる生鮮食料品の安全、安心の観点からこの土壌汚染対策について専門家の意見を聞くこととしているというふうな説明も最近聞いているところでございます。

 こういった、開設者であり自治体でもある東京都が今いろいろと動いている、そういったこともございます。

 それから、もちろん築地なり卸売市場、その上で扱われる食料品の安全というのもそうですし、また、そこで働く人々、それからそこに出入りする人々の健康被害ということも含めまして、仮に土壌汚染による、そういった人の健康被害、これは大変でございますので、そのあたりを、担当はもちろんこれは環境省でございますので、農水省といたしましては、そういった今やられている東京都の動きを踏まえ、また環境省とも連携して取り組んでまいる所存でございます。

川内委員 終わっておりますので、十秒だけ。

 大臣、私は、本委員会に求めたいと思います、委員長にも申し上げておきたいと思いますが。

 東京都は豊洲移転を目指しているわけです。しかし、これには重大な疑義がある。したがって、私は、本委員会に、東京都知事、石原都知事をお招きし、農水大臣もお招きし、これは国民的課題ですから、しっかりとした議論をしなければならぬというふうに思います。理事会で御協議をいただきたいというふうに思います。

西野委員長 別途、理事会で協議します。

川内委員 終わります。


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