「生きたい! より良く生きたい!」と強く思う人、そう思えるように自分を、回り
 の人を自然に引き込める人

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 社会人になって、「企画力養成講座」に参加したときのことです。「あなたは、なぜ
この講習を受けようとしたのですか」の質問にたいていのひとは、「企画部門に配属さ
れたので」「上司に行けといわれたので」といった返事を返していました。自分の番が
きて、「90%以上、自分の興味で来ました」としか思い当たるものが無く、そのまま
答えた時、「あなたの理由がもっともこの講習の参加の趣旨に合っている」との褒め言
葉をいただいたことを覚えています。
 その講義の中で、“知りたい”とか“やってみたい”という知識欲・行動欲が、良い
企画につながるのだそうですが、それをささえるものは「生きたい!、もっと良い生き
方をしたい!」といった強い気持ちがあることだとのことです。まさに、積極的に自分
に与えられた人生に向かっていく態度が全てであるということなのでしょうね。

 では、どうしたら「生きたい!」と強く思える自分になれるかは、だれも言ってはく
れません。それはそうだろうと思います。その人によって違っているのですから。でも
、やっぱり自分にとって強く“生きたい”と思えるものを捜し出す必要があります。そ
れを軸として人生に積極的に取り組んで行くのでしょう。自分の回りににも、キラキラ
輝いて見える人がきっと何人か思いつくハズです。どうですか。

 「この世の中に暮らしている人を哀れんで見てはいけない。きっと、その人なりに生
きていて楽しいからこそ、生きていけるのだから」、こんなことを父との話しで聞いた
ことを思い出します。きっと、「自分の生活レベルや自分の価値から人を判断してはい
けない」ということなのでしょう。

 これは、決して人間だけについて言えるものではないようです。私たちは、野に咲く
花を見るとき、上から見下ろしてはいませんか。まだ冬開けきらぬ2月に、秩父に節分
草の写真を撮りに出かけた時です。「これが節分草なの、目立たない花ね」と、通り過
ぎようとしている人に、「良かったらファインダーのぞいてみませんか」と、私は声を
かけたのです。三脚に地上すれすれに据え付けられたカメラのレンズは、その小さな白
い花を見つめてセットされていました。「どうですか」「いやあ、おどろきました。こ
んなに花の表情が見えるんですね」。


花を見る時に、一度、同じ目の高さで見てみましょう。きっと、これまでに出会った
ことのない生き生きとした表情に気づくことでしょう。

子供のころに見ていた目の高さで、もう一度自然を見つめてみましょう。そのころの
景色が見えてきますから・・・きっと。

 いきものと同じ目の高さから見たいと思います。子供は、決して未成熟ではないよう
です。大人より、いきものに近い目をもった、すてきないきものかもしれません。