はじめに


 もっと自分らしく生きたい、もっとその人らしさを発揮するだけでいいのに、他人
との比較はやめて、素直にその人がこの地球上に存在することの意味を最大に活かし
ていける生き方がきっとある、こんな気持ちでこれまでずっと過ごしてきた。

 なぜ、この時期に書きたいと思ったか。まだまだ人生の未熟者であるこの年代にな
ぜ、今しかない、と心が動いたのか。

 学生の時期に”自然と積極的に関わった生き方をしたい”と思い、それ以来興味の
置きどこを日本に生まれて四季を楽しみ、地球の宝物である各地の温泉で自然と人に
真近に接し、アウトドアライフを生涯のライフサイクル上に位置づけてしまい、自称
,温泉人(オフロウド)と言って、自分のアイデンティティにしてしまった。

 ビバキャンパ−クラブとの出合いで、”遊びの自律心”といった家族の文化づくり
の大切さを痛感し、家族でのファミリ−キャンプはまさに自己実現の1つの手段とし
ておおいに夢をかたるものであることを教えられた。

 今や、情報化時代といわれ、パソコン通信、インタ−ネットといった開かれたネッ
トワ−クを通じ、自由に空間軸・時間軸を越えて人とコミュニケ−ションができるよ
うに、ますますなっていく時代である。しかし、このネットワ−クを活かして楽しめ
る生き方ができるには、自らの持つ魅力が決め手になる。アマチュア無線も利用して
友人の輪を広げているが、すぐに気づいたのは、その人の持つ魅力(経験から生まれ
る臨場感・人間味あふれる話題、その人らしく無理のない話、相手の魅力を引き出す
心遣い等)が、またその人と話したいと強く思うことなのだと。つまり、ネットワ−
クそのものに魅力があるのではなく、個(個人・組織等)そのものが持つ魅力なのだ
と。

 自分さがしを必要とするとき、限られた人生の時間を自分の手でどの様に企画しよ
うかと考え始めたとき、どうやるか(HOW)より何をやるか(WHAT)を必要と
したとき是非、本書を参考にしていただければ幸いである。「やって悪い事を気遣い
する前に、やって良いことを最大に見つけようとする人」の生き方に賛同し、自ら行
動に移していこうという人にこの書を捧げたい。

                                              温泉人