日々の何気ない出来事を思いつくままに綴ってみました・・・

          

11月30日(火)曇り 今日の午後CTガイド下肺生検の症例は心臓に接した腫瘍に対して行われ、恐れ多くも私自身が穿刺をさせて頂いた。さすがに仰臥位で左前胸部を刺すのは術者としても嫌だし患者さん自身もたまったものではない。何とかうまくhitしてくれてホッとした。うまく組織が採れていることを願うばかりである。夕方には消化器カンファがあって内科担当分の症例提示の中に循環器のU枝先生とT田先生が登場した。消化器のI田先生が「今日は循環器カンファと違うんか?」と言わせしめるような強烈なインパクトがあった。それにしても循環器トップのU枝先生は今回が消化器カンファ初デビューとのことだが、前々回のカンファでも循環器のM浦先生が胃癌の手術不能症例についてプレゼンテーションされていた。この各専門科の敷居の低さがここ三豊のいい所というべきなのだろうが、こうも立て続けに循環器の先生方の症例が続くと我々研修医は一体何をしているのか?と思わず自問自答してしまうのである。循環器の先生方にご迷惑をかけさせないよう我々研修医は更なる努力をしていかなければならない・・・。

11月29日(月)曇り 今日は胃の出口である幽門の近くに大きな潰瘍ができて幽門狭窄となり、食事が摂れなくなった患者さんと肝臓内に大きな嚢胞があり総胆管も拡張していたため、その精査目的に入院された患者さんの2人が受け持ちとなった。いずれもミットはA東先生である。前者の患者さんについてはIVH管理として精査を進めていずれは外科紹介へともっていくことになろう。後者については嚢胞穿刺術、ERCPなどの諸検査が予定されている。11月もあと残すところ1日だけとなった。12月1日は開院記念日で半日とのこと。何だか今週もあっという間に終わってしまいそうな感じだ。

11月26日(金)曇り 今日は発熱があって歩行困難となったお年寄りの患者さんが入院受け持ちとなった。何でもいつもならばトイレまで歩行できていたのが今ではポータブルトイレへの移乗まで介助を要するまでにADLが低下しているとのこと・・・。おそらく発熱によるものと思われるが少し心配な印象を持った。血液検査で炎症反応も高く、抗生物質点滴などにて治療を開始した。夕方からは内科の若手研修医の会が善通寺で開かれた。幹事はO比賀A先生。消化器研修に来ているI井先生も声を掛けて参加してもらった。何とこの飲み会に内科のトップであるA東先生も参加された。日頃のうっぷん晴らし・・・というわけでもないのだが、なかなか日頃忙しいこともあってこういう機会でもない限り研修医同士で打ち解けた話もできないため、A東先生からもまずまずの評価を頂いた。次回は2月で幹事はK合先生だ。次回もA東先生は参加を表明されておられた。何とも頼もしく、そして嬉しい限りである。

11月25日(木)曇り 今日は黄疸の患者さんが受け持ちになった。最近黄疸関連のケースが受け持ちになることが多い。エコー、CTで精査した後に減黄術(胆汁をドレナージする手技)を行い、状態を安定させてから外科紹介となるパターンが大体お決まりのようである。今までの症例では特に大きなトラブルなく済んできており、今回の症例もつつがなく外科紹介までもっていきたいものである。今日の午後緊急でCTを施行して頂き、明日減黄術の予定である。このペースだとうまくいけば来週の火曜日には消化器カンファでプレゼンテーションできそうである。

11月24日(水)曇り 今日は夕方高松で岡大第一内科のF田先生の糖尿病リサーチのトピックスについての講演があるため岡大出身の研修医の先生達はこぞって夕方高松へと向かった。私自身も一緒に行って高松で飲んでこようかという話までいっていたが、急きょ入院患者さんのムンテラが入ってしまって次回のお楽しみとなってしまった。そのためか夜病棟回診をしているとどこの詰め所もガラガラでちょっと寂しい気がした。明日の夜も結核関連の会とVarix研究会、肝疾患研究会、循環器談話会と各科色々と予定が入っているようで研修医の先生達もどこへ行ったらよいのか迷ってしまう有り様である。

11月22日(月)晴れ 今朝のAM2:35に受け持ちの患者さんが亡くなられた。病理解剖についてお願いしたところ後世のお役に立てるのならばということで快くお受けして頂いた。午前6:00頃に全てが終了してお見送りをさせて頂いた。患者さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます・・・。今日の午前中N津先生がエコーに来られなかった。というのも24日にレントゲン技師のG田さんがお休みをとられるとのことで午前中胃透視検査に入ってその腕慣らしをされておられた。今日は3名の新入院が担当となった。一人は心不全、2人目は脳梗塞(右片麻痺、構語障害)、3人目は不明熱と多彩な顔ぶれとなった。3名の入院は久し振りでやはり指示やデータ確認が混乱してしまう。バタバタとしながらあっという間に一日が終わってしまった。少ししんどかったものの明日は勤労感謝の日ということでお休みとなるわけで気分的には楽だった。

11月19日(金)晴れ 今日は岡大の肝臓グループ(腹腔鏡中心)のトップであるY本先生がうちの病院に来られた。外来や病棟患者で診断や治療に難渋している症例について色々とアドバイスを頂けることになっている。この他三豊の視察?も兼ねてのことだったが病棟回診に一緒に付かせて頂いて色々と貴重なご意見を頂く機会に恵まれた。A東先生をはじめ、その他主治医である若手の研修医達からも厳しい質問を受けるものの、その一つ一つに正確な回答をなされておられた。専門医の奥行きの深さを実感させられるよい機会であったと思う。他の研修医の先生方が担当している患者さんにもなかなか難しい症例がいて皆それぞれ苦労しているようだったが、今後の治療経過にも関心をもって一緒に勉強させて頂こう・・・。

11月18日(木)晴れ 今日は夕方から病院医局会があり、オーダリングシステムの説明や年末の外科系当直の抽選会などが行われた。その後何ヶ月かに1回のワインパーティーが開かれた。届いたばかりのボージョレーヌーボーが主目的で各科の先生達とわいわい歓談しながら次々にボトルが空いていった。やはりこんな形で色々とワインを飲み比べてみるとそれぞれの味が全く異なっていることに気付く。コクがあって深い味わいのあるものやあっさりとしたさっぱり系のもの・・・など色々と堪能させてもらった。話題は何といっても年末忘年会の医局会提供の出し物・・・。その主役を飾るだろうと思っていた研修医の1年生であるY脇、O比賀医師が翌日宇部市内で学会発表があって不参加となっているらしい。マ・マズイ・・・。こうなったら外科系新人研修医の先生達に委ねるほかはあるまい。しばらくは悩める日々が続きそうである。

11月17日(水)晴れ 今日夕方から開かれた内科カンファレンスで年末年始の当直を決める大クジ引き大会が行われた。何と14名中12名が当直業務に当たるという確率的には厳しいものだった。大当たりで当直を免れたのはI田先生と研修医のK合医師であった。この正規当直の他に循環器当直、内視鏡当直と各専門科別にも当直が決められていた。年末は例の2000年問題等のこともあって内科は12/31夜-1/1朝に関しては自宅待機の指示が出されていた。医長級は全員院内待機ということらしい・・・。在宅でレスピレーター(人工呼吸器)などの機械を設置している患者さんも念のために予め病院に入院させておくことになっている。なかなか2000年問題というのも人類が初めて経験するものであって一体何が起こるのか誰も予想がつかないシロモノのようでとにかく考えられうる範囲内で対応していく他はないのだろう。

11月16日(火)晴れ 今日の午後受け持ちの患者さんの内視鏡的治療が施行された。総胆管に狭窄があり、94歳という高齢のために手術は困難なため今回の治療が選択された。I田先生によって治療は進められ、狭窄部にステントという金属の筒を無事留置された。この治療によってこの患者さんは無事在宅へ帰ることができるのである。何とも値千金の価値ある治療であり、介護されているご家族も涙ながらに喜びを表していた。この他気管支鏡検査の他にCTガイド下肺生検ではY地先生が直径7mm大の腫瘤性病変に挑んでおられた。I田先生、Y地先生両者とも高度なテクニックを駆使しての治療でまさに感動ものであった・・・。

11月15日(月)雨のち曇り 今日から内科のA東先生の外来が復活した。しばらく都合でお休みされていたのだが、外来患者さん達も待ちに待ったといった感じであろう。病棟や検査もこれから除々に活気づいて忙しくなりそうだ(A東先生、またご指導のほど宜しくお願い致します・・・)。午前中にはCCU(循環器系の集中治療室)に新患があたった。ミットはU枝先生であり色々と勉強させて頂けそうである。3枝病変に心不全などを合併しているsとのこと。利尿剤やニトロ剤の保存的治療によく反応して少しずつ状態も落ち着いてきている。数日中には一般病床に移すことも可能と思われるのだが、CCU患者の受け入れ先である東4病棟は現在満床の状態であり、今のところ見通しが立っていない・・・。夜にはN津先生がようやくメールアドレスを取得されその接続設定を行った。これで香川県自治医大卒業生のメーリングリストも重みが更に増すこととなる。現在O原先生とN町先生を中心とした介護保険関係の議論が活発に行われており、N津先生も楽しみにしておられるようだ。

11月14日(日)晴れ 今日は大野原の東村地区にある公民館で健康なお年寄りを対象として住民教育を担当した。地域医療部の仕事の一つとして移動健康教室というものがあり、その講師役がこの度私に回ってきたというわけである。生活週間病を主たるテーマとして約50分間講義を行った。講義の後にも色々と質問も出たりして健康に関心の高い人達が多く集まっていたように思う。お昼の弁当をお土産に頂戴した。そういえば今日N津先生は琴南町で同じ内容の講義をやっているようだ・・・。せっかくの週末なのに・・・と思いながらもこの週末でしかできない仕事なのでやむを得ないところだろう。

11月12日(金)晴れ 今日机の上を見ると年末の病院忘年会の案内状が置いてあった。何でも今年4月以降に赴任してきた医師は忘年会で芸をしなくてはならないそうだ・・・。噂では結構お下劣なものまでこなさないといけないという妙な噂まで飛び交っており、今から不安が募ってしまう。その点何といっても研修医の先生方が多いこともあってその辺りはお任せしよおっと。夕方には3ヶ所くらいに講義や研究会が分かれて開かれる予定となっていて、午後18時過ぎには内科の先生方がほとんど病院内にいなくなってしまった。何はともあれ1週間が終わった・・・。それにしてもあっという間に1週間が過ぎてしまうのに驚きすら覚えてしまう。

11月10日(水)晴れ 今日はK村医師が不在のため、胃カメラのスタッフが足らず私にも助っ人の要請がきた。胃透視検査が5名入っていたため手早く済ませてから内視鏡の手伝いに入った。午後は大腸内視鏡だが、K村医師が不在ということもあって私だけで全13件のうち5件も検査を担当させて頂いた。普段はよくて1日あたり2-3例というペースなのに今日はK村医師の分を代わりに施行させて頂いた形となった。検査の途中に肺炎を起こした高齢男性の入院があたった。シンプルに肺炎のみの入院受けもちは久しぶりのような気がする。肺結核でないことだけを祈っているのだが・・・。

11月9日(火)晴れ 今日内視鏡センターに行ってみるとカレンダーに張り紙がしてあって「K村先生がappe(急性盲腸炎)のために明日の検査を休むそうです」と記載されていた。え〜っ!!とびっくりしていたがK村先生とは毎週水曜日に内視鏡研修に来ているあのK村医師なのである。何でも宮崎へ出張の帰りの飛行機内で右下腹部の疼痛を自覚し、自分で診断して入院となったようである。診療所はへき地医療センターや嶺北中央病院から代診医が派遣されるとのこと。当院としては水曜日はA東先生も不在となっており、K村医師は貴重な検査要員の一人だというのに研修欠席は大きい・・・。ともかく一日も早い回復を祈る次第である。

11月8日(月)晴れ 今日の午後大腸内視鏡の検査中に入院が入った。94歳の女性で黄疸のために紹介入院となった。10月下旬頃から尿の黄染に気がついたようだが、腹痛とかいった症状はない。とにかく今後の治療方針を早急に立てなければならないということでその日の内にエコーとCT検査などオーダーして精査を進めていくことにした。こういった場合放射線科の先生に直接お願いに行って予約外のCTを割り込ませて頂くのだが、その甲斐あってか診断もつき、その足で消化器のI田先生に交渉して減黄術(黄疸を改善させる治療法)を明日施行できるように段取りした。これも勿論予約外であり、明日も検査が夕暮れまで続くことは間違いあるまい。確か大腸内視鏡検査、ERCPその他併せて13件すでに入っているとの情報も入っていてI田先生には大変にご迷惑をお掛けすることになるが快諾して頂いた。ご高齢でもあり、何とか治療がうまく進んで在宅に戻れるよう心から祈るばかりである。

11月5日(金)曇りのち小雨 今日は大動脈弁置換術を受けて人工弁が入っているためにワーファリンを内服中の患者さんが大腸ポリペクトミー+EMR(内視鏡的粘膜切除術)目的に入院となった。結局そのワーファリンのために出血の危険性が高いためそのコントロールが主な目的のようである。紹介先も大阪の某循環器病センターからの紹介で何としてもうまく切除してお返ししなければならない。その大腸検査も午後あったのだがH尾医師が糖尿病学会に行って不在のために残された3名だけでの検査となってしまった。大腸F11件に加えてリザーバー植え込みやERCPなども含まれていて責任者のI田先生は終了後お疲れの様子だった。今日のリザーバー治療例はその先のカテーテルチューブが狭窄した総胆管内に留置されており、胆汁で閉塞しないように洗浄用に留置されているようだ。その狭窄した総胆管にはステントという金属も2本植え込まれており高齢のため手術不能とされてこの治療を継続してすでに2年が経過しているとのこと。今回はその入れ替え作業であったがなかなかこういった有効な治療もあるのだと感心させられてしまった。

11月4日(木)曇りのち小雨 今日夕方から近郊の開業医の先生達も交えて院内CPCを行った。院内CPCとは三豊総合病院の最近の入院患者で死亡原因のつかめなかった症例や難治性、診断不能例などなど剖検にて病理学的検索も交えてディスカッションする会である。症例も2例用意されていたが1例については主治医がちょうど不在となったため、研修医のH尾医師がその代行を務めていた。もう1例は呼吸器のY地先生の症例で2例ともなかなか興味深い症例であった。こうやって症例を徹底的に追求して病態を理解し、なおかつ紹介医の先生方を招いて一緒に検討会を開くという姿勢はなかなかのものだと感心させられた。これらもご遺族の剖検に対する理解と協力があってのことであり、深く感謝する次第である。それにしても途中休憩に出された太巻き寿司はお腹が空いていたせいもあってかすごく美味しかった・・・。勉強にもなったし、美味しいお寿司も食べられて大満足のCPCであった。

11月3日(水)晴れ-建国記念日 今日11月3日という日は年間で最も降水確率の低い日といわれている。毎年この日になると雨降らないかなあと期待するのだが、やはりここ数年間は秋晴れの日が続いている。何故そんなことを・・・というと今日は自分達夫婦にとっての結婚記念日(8年目)であり、結婚式の日取りをやりくりする時に天気のことを調べたことがきっかけとなっている。週の半ばのお休みは精神的にも体力的にもリラックスできて貯まっている書類書きにも時間を当てられて本当に得した気分になる。Y井先生の糖尿病アンケート調査やわたつみ苑入所申請、退院時要約、紹介状の返事などなど今日休みだったお陰で何とか仕上がってホッとした。週末重症があたらなければ少し土日はゆっくりできそうだ・・・。

11月2日(火)曇りのち小雨 最近AMI(急性心筋梗塞)で救急搬送されてくる患者さんが多いのに驚いてしまう。つい9月まではAMI症例が昨年と比べて有意に少なく、ステントなどの成績がよいためなのかと冗談混じりに話していたばかりであった。今日もAMIの緊急入院が入って緊急心カテとなったが何しろ平日の真昼間ということで皆各自デューティーとしての業務を持っている。私のところにも循環器のU枝先生から電話があって手伝えないかという依頼を受けたが、午後にはブロンコ4件にCTガイド下肺生検が1件入っていて、Y地先生一人だけにお任せするわけにもいかず、残念ながら今回は他の先生を探して頂くこととなった(U枝先生申し訳ありません)・・・残念!!!。夕方消化器カンファがあり、癌性疼痛があって手術適応のない受け持ち患者についての検討をして頂いた。色々と参考になるアドバイスを頂き閉ざされつつあった治療方針に少し光明が見えた気がして嬉しく感じた。内科、外科、放射線科、病理等専門医の先生方が一同に揃うカンファレンスだけに得るものもやはり大きい。

11月1日(月)曇りのち小雨 さあ今日から11月だ。地元の人達は「ちょうさ祭りが終わるとすぐ正月だ」と言っていたがまさにその通りのスピードで毎日が過ぎて行くようだ。今日の午後香川県立中央病院よりT口先生をお招きして肝動脈閉塞術を2例施行して頂いた。T口先生は先月はじめに高松市で開かれた肝腫瘍カンファでも同席されておられて私のことを覚えていて下さり大変光栄だった。特に今回の治療は比較的治療を急がなければならない症例が並んでいたこともあってかT口先生も苦労なさっておられたが持ち前のスーパーテクニックで難しい走行を示す血管に選択的に挿入して見事に塞栓術を施行して頂いた。1例目は検査の途中で狭心症発作を起こしてしまい、塞栓術後にそのまま心臓カテーテル検査を施行するというハプニングもあった。何とか自分の患者も今日の枠に無理をいって入れて頂き治療して頂いてラッキーだった。T口先生は当院循環器科U枝先生と以前福山で一緒だったこともあり、奥さん同志も大変仲がよいそうである。終盤頃にはU枝先生も外来を終えられて陣中見舞いにやって来られていた。大変温厚で何でも相談できる感じの優しい先生という印象をもった(T口先生どうもありがとうございました・・・・)。