日々の何気ない出来事を思いつくままに綴ってみました・・・

          

7月30日(金)曇り 今日はP.M.19時より病理の関係者と内科主催の慰労会が観音寺の琴弾回廊というクアハウスで開かれた。というのも今年は三豊総合病院が研修医受け入れ施設として認定されるために必要な剖検数を得ようと病院一丸となって頑張っており、特に内科では剖検をはじめ消化器や呼吸器での病理・細胞検査など他科に比べて病理に色々と無理なお願いをする機会が多く、今回病理のM谷先生をはじめとしてそのスタッフの慰労を行うことが主たる目的なのである。今年の1月からすでに41例の剖検件数を数える優れた教育病院であり、その数を陰で支える病理関係者の苦労はなかなかのものがあるだろう。日頃なかなかお話する機会のないスタッフの方々とも色々と話ができてなかなか有意義な会であった。宴会終了後には希望者だけが残ってクアハウスの広いお風呂に浸かって帰ることとなった。週末の金曜日に美味しい料理を食べて広いお風呂に入って・・・・と何とも優雅な週末のひとときであった。

7月29日(木)雨 今日夕方から月に一回の病院医局会が行われた。今日だけでも様々な議題が挙がったが、中でも医局のコンピューターの買い替えとインターネット専用回線の話題は興味深かった。前者はPowerPC 80MHzのCPUをもった5年前のMacがいよいよG3の最新型に買い換えられることに決まった。スキャナー、プリンター、21型モニターなどすべてが新しく生まれ変わるようだ。Windows派としてはちょっと残念だが、CPUアクセラレーターという3万円前後の予算がついて富士通のWindowsパソコンも少しだけCPUがパワーアップすることになった。G3が入ったら私も利用させて頂くことにしよう・・・。後者の方はOCNとの契約を行い月3万円程度の予算でインターネットに常時接続とし医局の各机からLANでいつでもインターネットに入っていけるようなシステムになることも決まった。ISDNの高速回線にバージョンアップするわけで快適なインターネットの世界に入っていけそうで今から大変に楽しみである。この他にも情報化の最先端ともいえるべき画期的な試みが今後待ちうけていることも分りこれについては私が三豊で後期研修をしている間には実現するということでこのHPでもお伝えできることだと思う。何ともすごい病院に生まれ変わっていきそうな予感がして今後が大変楽しみである。

7月28日(水)雨 今日は自分の入院患者さんで慢性腎不全のある方がシャント造設を行うということで一緒にope室へ入室させて頂いた。この症例は通常のシャント造設と違って過去に何度かシャントが閉塞していて何度か造設術を受けているために利用する血管がなく、外科の先生が一体どこの血管を使われるのか興味深く思っていたところ、人工血管(1本25万円)によるグラフトを用いて肘動脈と上腕静脈をつないでシャントを造設されたのである。その手際のよさとスピーディさに目を丸くしてしまった。この血管がいつまでも閉塞することなくこの患者さんの身体の一部として立派に機能していってくれることを心から祈るばかりである。

7月26日(月)晴れ 今日2人の入院が入った。一人は下血の患者、もう一人は急性胆嚢炎で肝機能障害、黄疸がある。ここ三豊に来てどうやら吐血やら下血という響きにようやく耳が慣れてきたようだ。下血の患者さんは肛門近傍に露出血管があり、ここから血が噴いており、クリッピング術にて止血をし得た。胆嚢炎の患者はENBDというドレナージチューブを挿入して黄疸の改善を狙った。現在研修医全員に対してこれまでに受け持った入院患者を疾患別(内科認定医分類)に分けて提出せよとA東先生から指令が出ており、各研修医の先生達は目の色を変えて毎晩遅くまで病棟の入退院名簿を検索して整理に余念がない。私自身もここに来て入院がのべ51名であった。疾患別では消化器特に肝胆膵系の受け持ちが多かった。ミットはダントツでO原先生とが多かった。今後も定期的にこのデータを提出することとなり、主治医決めの参考資料となるらしい。このペースでいくと一年間で150-200名の入院患者をもつ計算となるが本当だろうか?・・・・

7月24日(土)晴れ 午前中回診をしているとO原先生から在宅往診患者のIVHが漏れているようなので代わりに診て来て欲しいと依頼を受けた。というのも今日O原先生は病院の当直医で大変にお忙しいのである。日頃多くの在宅患者を抱えておられるO原先生の携帯電話には患者の家族からダイレクトに相談や往診依頼の連絡がひっきりなしに入ってくる。今回のようなことはごく当たり前の連絡であり、日頃のO原先生のご苦労が実感された。介護をなさっておられる家族にとって土曜も日曜もないのは分かるが、当然O原先生にも休日はないということなのである。往診に行って診てみるとIVHは血管から抜けて留置されていた。結局在宅で入れ替えることになったが、カテ先の確認などは当然できないわけであり、結構挿入時にも失敗した時の代わりのカテがないなどとプレッシャーも感じながらやっていた。訪問看護婦さんも当直制であり、私といる間に早速別の家でレビンチューブ(胃管チューブ)が抜けたので来て欲しいという連絡が携帯に入ったりしていた。在宅は一口に言えば大変響きもよくって今後は厚生省からも推奨されている施策・方針なのだろうが、これを維持していくためには相当なマンパワーが必要であるということを改めて再認識させられた。地域医療部の活動は地道で目立たないものだが、縁の下の力持ちとして私自身は大変高く評価している部署なのである。

7月23日(金)曇り 今日は内科と麻酔科そしてこの両科が関わるICU、中央5階病棟のスタッフらで交流会が開かれた。幹事は勿論麻酔科の認定医を持つ内科のK野医師である。ICU患者に対する指示系統や連絡法について以前に色々とお互いに議論した経緯もあって今回は今後もお互いに協力して仲良く頑張っていきましょうという試みの意味合いが強かった。S脇部長の挨拶にもあったが、このように医局会以外で他科の医師と公式に飲みに行くのは極めて珍しいことであって今後もこういった機会が続けて得られるよう期待するコメントがあった。K野医師は循環器のU枝先生にこれから3-4年はこの幹事を頼むと言われて少し戸惑っていたが年末にはまた幹事をやるそうである。2次会にも参加してA.M.1時くらいまで歓談をして麻酔科の先生方と仲良くなれてラッキーだった。一部の先生は先月自分の症例で大変お世話になっていてよく知っていたのだが今後のためにも大変有意義な会であったように思う。K野先生大変お疲れ様でした。

7月22日(木)晴れ 今日は約2週間ぶりにS脇部長について胃カメラを施行した。S脇部長はここ2週間ドイツの方に介護保険関連の研修に行かれていたのである。久し振りにピーンと張り詰めた緊張した雰囲気にやはりS脇部長の存在感の大きさを感じてしまった。午後は往診から帰った後に心カテに行った。U枝先生とK野医師が2人でPTCAという冠動脈を拡げる治療を最後の症例で施行することとなり、この症例は右冠動脈が起始部から末梢まで閉塞しており、これを細いガイドワイヤーで少しずつ通していってPTCAやステントの技術を駆使して約5時間くらいかけて全開通させてしまったのである。家族性高コレステロール血症の症例であり、これが成功するか否かでこの患者さんの生命予後を左右する大変大きな意義をもった治療であった。他の循環器の先生方も全開通に皆驚嘆なさっておられた。まさに全国レベルのPTCA手技である。U枝先生はK野医師の信念のたまものだとおっしゃっていたが、いずれにせよこの2人の医師によって一人の患者が救われたことは紛れもない事実である。 

7月21日(水)晴れ 今日は内科の医局会で退院時記録をパソコンでフォーマットして記録に残していくかどうかを議論した。これまでは手書きでサマリーを書いていたのだが、現在の書類形式をそのまま採用してフォーマットを作りコンピューター入力をやってみようということになった。この目的は研修医の医師達が自分の受持った患者さんを把握・整理できること、S脇部長やA東先生が入院を振り分ける時にバランスを考えて主治医決めができること、統計処理が簡便にできることなどが挙げられた。逆にデメリットとしては入力に手間がかかる、画像の記載ができないなどあったが、結局1ヶ月くらい試験的にやってみようということになった。この流れが正式に取り入れられれば各自のデータはそれぞれ一つのホストコンピューターにエクスポートされて一つの巨大なデータベースとなるようだ。これによって内科の入院患者が手軽に検索・分類され統計処理が簡便化されることになるだろう。秋には院内LANが完成し、いずれは外来患者のデータベースとリンクさせて患者番号を入力すればその患者さんの生年月日や性別、住所、職業などが全て表示されることも可能となる。いよいよ病院も情報のデジタル化時代に突入したようである。

7月20日(火)晴れ 海の日 今日は休日にもかかわらず入院が入った。何でもリンパ系の疾患が疑われての入院である。今後組織の結果が出次第治療に移っていかなければならない。今日はこの他にA東先生と一緒に受け持ちをしている患者さんの家族に今後の治療方針や予後についてお話した。A東先生の説明は理路整然としていて説得力があり、聞いているだけでも大変勉強になる。今後のムンテラの参考にさせて頂こう・・・。夕方には観音寺市に行って「銭形まつり」に家族で揃って出掛けた。何と優勝賞金100万円という集団ダンス競技会などもあって結構予想以上の反響ぶりだった。ここの花火はP.M.21時からと始まるのが遅いために残念ながら子供達は睡眠モードとなってしまったために結局花火は見れずに帰宅することとなった。せ・せめてP.M.20時くらいから始めて欲しいものですねえ〜観音寺市長さん・・・。

7月19日(月)晴れ 明日が休みということもあって今日は仕事が終わってP.M.21時頃からK野医師、M尾医師、K合医師と一緒に飲みに行くこととなった。近くの居酒屋は月曜ということもあり休業していたために観音寺にタクシーで飲みに行くことになった。タクシーの運転手さんに聞いて村さ来やその他幾つかの居酒屋を廻ってもらったがいずれも休業していた。「今夜はダメか・・・」と諦めかけた時に観音寺駅前に偶然小さなショットバーを見つけた。何でも午前2時まで営業しているとのこと。夕食を食べていなかったためにいきなりピザやらスパゲッティやらチャーハンやらと食べ物を食い漁り、その後ビールやらカクテルなどを嗜み結構味も雰囲気も満足した。何やかんやと喋りまくって閉店となり、さて帰ろうと周囲を見渡すと駅前にもどこにもタクシーがいないのである。観音寺はCityであるにもかかわらずタクシー会社はどうやら深夜はやっていないようだ。そんな時駅前タクシーから一人の男性が出て来て帰路につこうとしていた。な・何とラッキーなことにタクシーの運転手さんであった。困っている我々を見て車を出して下さった(運転手さんありがとうございました・・・)。今度からは観音寺に飲みに行く時には予め帰りの便を確保しておかなければならないというよい教訓を得た。

7月17日(土)晴れ 今日は夕方から高知県立中央病院講堂にて高知県自治医大卒業医師勉強会「諸診医の会」が開かれた。2月に1回のペースで1年前からずっと続いてきている。各医療機関から興味深い症例や話題を提示しあってお互いを高め合い、またコミュニケーションを深める意義がある。今回は高知市まで2時間を要する梼原病院組とを結んでISDN回線を利用したテレビ会議システムも利用して勉強会が進められた。へき地医療センターからは最近グループ内で話題のプロジェクトの進行状況説明。梼原病院からは3例の症例提示、三豊からは在宅ターミナルケアでのグローションカテーテルの果たす意義について情報提供を、本川村診療所からは1例の症例提示、大月病院からはO野副院長から非弁膜症性心房細動患者に対する抗血栓療法のトピックスについて講演を、最後に女医さんの妊娠・出産についての研究論文の購読などを行った。この会が今後も継続して我々の組織の質とチームワークの向上につながればと願うばかりである。当初は2次会に出席する予定だったが、受け持ち患者の容態が悪くて急遽帰らなくてはならなくなった。残念だがまたの機会としよう・・・。三豊に帰ってきて病棟に向かう途中外来の前を通ったら夜の21時というのに時間外患者さんやその付き添いでごったがえしていた。な・何なんだこれは・・・?と絶句してしまうくらいガヤガヤとしていた。今夜の当直医は誰だっけ・・・?せめて病棟の患者のことで呼び出されないように対処しておこう・・・(当直医の先生、ご苦労様です)。

7月16日(金)晴れ 今日は黄疸の患者さんと慢性腎不全で透析を必要としている患者さんの2人が受け持ちとなった。黄疸というのは肝臓で作られる胆汁の流れが悪くなるためにおこる病態であり、眼球結膜や皮膚、尿が黄色くなってしまうことで気付かれることが多い。全身の痒みで気付かれることもある。三豊では黄疸や吐血というのは得意とする分野であり自分自身もそろそろビビるなんてことはなくなってきた。というのも内視鏡や経皮的な経黄術(胆汁ドレナージ)の体制が万全であること、外科との連携がスムーズなことなどこの2ヶ月で何度か実感できてきたからである。ベッド空きがないためにこの患者さんも入院までに3日間かかったがほとんどの患者さん達は他院への紹介を勧めても「ここのベッドが空くのを待ちます}と口を揃えて言って下さるらしい。この周辺地域の絶大なる信頼を得ている病院なのだと改めて思い知らされてしまう。それにしてもこの2週間は入院が多かった・・・。この土日は溜まった書類書きに精を出そう。

7月15日(木)晴れ 今日は不明熱の患者さんが入院受け持ちとなった。不明熱とは2-3週間以上にわたって38℃以上の発熱が続く疾患を総称するものであり、感染症や腫瘍など色々な原因があって主治医としては最も頭を悩ませる病気の一つである。これから色々と鑑別診断を進めていく必要がある。血液学的検索、尿・便一般、エコー、CT、レントゲン、喀痰検査、内視鏡検査など三豊の内科のもてるべきあらゆる手段を使って原因究明に努めていかなければならない。さてどこから手をつけようか・・・。夕方から高松に糖尿病の研究会にY井先生にM尾先生と一緒に連れて行って頂いた。京大のS野教授の講演など色々と最新の糖尿病情報を仕入れることができて有意義だった。診断基準も色々と変わってきているようで今後地域医療にも還元していかなくてはならない。医学はまさに日進月歩の学問なのだ・・・。

7月14日(水)雨 今日は事情があってここ1週間ほとんど水だけで過ごして脱水から低栄養状態となって入院となった患者さんが受け持ちとなった。点滴などによる脱水の改善と体液バランスの調整、栄養補給が必要な状態であった。患者さんそれぞれには個々の事情があってここでは詳細はお伝えできないが、現代社会の大きな問題の一つが露呈された形となった。今後こういった患者さんが間違いなく増えていくことになろう。とにかく一日も早い回復を祈って頑張って治療していくしかあるまい。こうやって順調に入院患者が増えてきてはいるのだが、あまり数が増えてくると何だかこんがらかってしまってついつい大切なことを抜かしてしまったり、忘れてしまったりとケアレスミスに十二分に注意していく必要がある。気を引き締めていかなければ・・・。

7月13日(火)雨 今日はS脇部長の代わりに外来の1診を担当した。この1診の外来は全て初診患者を対象としており、症状がある、検診で異常を指摘された、他院から紹介状をもらってきた、救急搬送されてきた、他科からの紹介など多彩な患者層がある。結局A.M.8:30から始めて終わったのはP.M.14:00を過ぎていた。やはり初診患者さんというのは元々患者さんの情報が全くゼロのところから出発しなければならず、その患者さんのことをまず基本的に把握することからはじまるため、再診患者さんと比較して余計に時間もかかってしまいなかなか骨の折れる業務だと感じた。ただこの外来をやってみてとりあえず自分なりに検査のオーダーをして次回の診察予約にはその専門の医師を紹介できることは大変心強いものがあった。仮に今日来院した全ての患者さんを次回自分だけで全て受けてfollow upというのはとても無理な話である。いつもこの外来を担当されているS脇部長、U枝先生、Y地先生、A山先生、I田先生達の苦労もよく知ることができた。三豊総合病院の最初の窓口ともいってよい重要な役割をもつ外来であり、内科のシステムの中枢ともいえる部分に触れられただけでも今日の意義は大変大きな収穫といえよう。とにかく無事外来を終えることができてホッとした・・・。

7月12日(月)晴れ 今日は2人の入院が受け持ちとなった。一人は若い女性で意識喪失と全身の痙攣で救急搬送されてきた女性。今後脊髄液や脳波、ホルター心電図など色々と精査していく必要がある。もう一人は下痢と下血が続く高齢者であり、こちらは大腸内視鏡検査や便の培養などにて精査を進めていく必要がある。午前胃カメラがあり、午後は心カテ検査がぎっしりと入っており、こういった日の複数入院はなかなかきついものがある。この1週間に8名の入院患者が受け持ちとなった。なんだか最近新入院の入るペースが速くなってきた気がする。どんどんと受け持ちを退院にもっていかないと大変なことになってしまう。三豊では主治医別の受け持ち入院患者の在院日数の検討もなされるようだ。長期化しそうな患者さんは療養型病床群や老健施設、在宅往診への移行も積極的に考えていかなくてはならない。頑張らなければ・・・。

7月10日(土)晴れ 今日は午前中病棟回診を済ませて昼過ぎから町へと出掛けることにした。というのもスターウォーズ(Episode I the phantom menace)の上映初日でもあったからである。こういう話題作はどうしても早いうちに鑑賞しておきたいタチなので仕方がないのである。そのため日頃なかなかレンタルビデオなどで映画を観ようとする機会がないのだが、今日だけは何が何でも・・・・と映画へ行く予定にしていた。予想通り結構混雑はしていたものの一人で行くと案外座れるものなのである。こういった時嫁さんは自分だけ子守りということで機嫌が悪いのだが、前々から頼んでいたこともあって比較的スムーズに映画に行かせてもらえてラッキーだった(嫁さんに感謝・・・)。期待していた通りの作品でとても面白くて久々に楽しませてもらった。ジョージルーカス監督はこれまでのスターウォーズ3部作(Episode IV,V,VI)を作る前の段階からこのEpisode Iのことを考えていたようだったが、当時のSFX技術では思案通りに映像化できなかったために今まで製作にまで踏み切れなかったとのコメントがあった。IVあたりから製作を始める辺りがやはりルーカス監督のスケールの大きさを感じてしまう。この作品を観てまた改めてこれまでの3部作を見直してみたい、と素直に感じたのは私だけではないと思う。嫁さんに頼んでレンタルビデオで借りて来てもらうか、それともレーザーディスク(今ならばDVDか?)で3部作セットで購入するか迷っているところだ。いつでも気の向いた時に見られる点から後者の方がよいのかも知れない。ボーナスで嫁さんから少しばかりお小遣いももらったので前向きに考えてみることにしよう。今後また数年先にはEpisode II,IIIが製作される予定のようで、いかにしてアナキン・スカイウォーカーが偉大なジェダイ騎士となり、暗黒面に転じてダース・ベイダーと化していくかを語っていってくれるとのこと・・・。またこれで大きな楽しみが一つ増えた!!!

7月9日(金)晴れ 今日は午前中I津先生が職員旅行で不在のために代わりに胃カメラをお手伝いすることになった。S脇部長の時と違ってこの日の検査のコマはI田先生流の観察法で内視鏡フィルムの撮影が進められていく。このI田先生の観察の流れはS脇部長と異なっているのである。同じ病院内でちょっと不思議な感じもあったが研修医の先生達はその時毎に臨機応変に検査法を変えて観察するそうである。午後には昨日に引き続いて今度はアンギオ下に脾臓を壊死させるための脾動脈塞栓術という手技に入った。色々な治療法があるものだと感心しながらもまた一つ未知の検査を目の当たりにすることができた。今日は慢性関節リュウマチの患者さんと肺炎の患者さん2人が入院で受け持ちとなった。特に肺炎の患者さんは私自身が在宅訪問診療で受け持ちになっている患者さんである。酸素が必要な状態となっていて空きベッドがあと一つしかない状況で何とか入院させて頂けることとなってラッキーであった。しかしながら満床となった今夜当直医は一体どのように対処するのであろう?救急車はひっきりなしに夜間やってくるのだが・・・。ここ三豊の各科間のベッド争奪戦と内科外来のI田婦長のベッドのやりくりのうまさには驚きすら覚えてしまうのである。でももう少し空きベッドに余裕が必要だと思うののだが・・・。

7月8日(木)晴れ 今日は自分の受け持ち患者さんが下血をして緊急で大腸内視鏡が施行された。しかしながら盲腸まで到達しても出血点が見つからない。上部消化管に変更して観察すると胃に孤立性胃静脈瘤があり、そこから出血していた。EISという内視鏡下での直接的な硬化療法は難しい。肝硬変が強く手術の適応はない。そこで急遽BRTO(バルーン下逆行性経静脈的塞栓術)が選択された。これは胃静脈瘤に交通する胃-腎シャントという血管を塞栓させて静脈瘤を治療する間接的な治療法である。勿論私自身全く初めての経験であったが主治医ということでA東先生と一緒に助手としてBRTOに入ることとなった。長いガイドワイヤーやマイクロカテーテルなどを不潔にしないようとにかく清潔操作だけに集中してA東先生の足手まといにならないよう心掛けた。私とN津先生の受け持ち患者さんなのだが、A東先生は自分自身の患者のように集中して粘り強く手技を進められ、結局終了したのはP.M.8:00を回っていた。結局A東先生は大切なOfficial会議を欠席せざるを得なかった。BRTOはA東先生しかできない治療手技であり、勿論患者さんを優先させてのことだった。本当にありがとうございました・・・。

7月7日(水)晴れ 七夕 今日は2人の入院があった。一人目は肺がほとんど見えないくらいの心肥大がある87歳の女性で不整脈、弁膜症、肺うっ血、心不全が混在した形で他院から紹介されてきた。酸素吸入が必要なくらいの呼吸不全も合併しており、緊急で心エコーなど精査を進めた。もともと痴呆症状が強い方のようで、元気になると徘徊や譫妄症状が前面に出てくるようだが、そういった症状で我々が困るくらいになってもらわなければならない。頑張って治療していこう・・・。もう一人は意識障害、構語障害、食欲不振で外来受診され脳梗塞の疑いで入院となったが、入院後のデータでNa118、K1.7、CL56と電解質が無茶苦茶にくるっていてこちらがぶったまげてしまった。SIADHという病態が疑わしいが今後精査を進めていかなければならない。最近Hb2.2の患者さんや今日の患者さんのように激しいデータを示して来られる患者さんが受け持ちとなっていてさすがは三豊といった感がある。血液や尿の浸透圧やホルモンなど色々な検査を進めていく必要がありそうだ。地域ではこれほどのデータには遭遇することはほとんどないだろう。何とか補正をして無事在宅へとお帰ししなくてはならない・・・。

7月6日(火)晴れ 今日は吐血・下血で貧血になっている患者さんが入院となった。うちの病院では得意とする分野なので緊急内視鏡、止血・・・と順序よく処置をこなしていった。まさにレーゲル通りといったところだろうか。ここでは本当に吐血や下血といった激しい症例が多いのに驚かされる。まず最初にコールされるのがN津先生ということでただでさえ在宅やら検診・病棟・外来業務の激務の中本当に頭が下がる思いである。こういった先生がバックにいるからこそ自信をもって対応が図れるのであろう。今日夕方時間を取って院内歯科のK村先生に自分の右上の知歯を抜歯して頂いた。虫歯になっている訳ではなかったのだが、右頬粘膜にあたって頬粘膜が少し口内炎のような感じになっており前々から気になっていたのだが、地域医療部で在宅歯科に従事されておられるK村先生に思いきって相談したところ今日の話となったわけである。ほとんど痛みなどなく上手に抜歯して頂いてラッキーだったが、抜歯後3時間くらいしてから結構痛みが激しくなってボルタレン座薬50mgを挿肛して早めに床についた。明日は楽になっていますように・・・。抜歯した知歯は記念に頂戴させて頂いた。何ともふてぶてしい形状をした大きな知歯であり、「ざまあみろ」といった感じだった。(K村先生本当にありがとうごさ゛いました。)

7月5日(月)晴れ 今朝循環器抄読会を済ませてから病棟回診をしているとA東先生からコールが鳴った。「昨夜入院させた患者を主治医にしたから早めに診に行ってくれ」ということだったが、A東先生からダイレクトに主治医決めの連絡が入るのは異例のことでよっぽどの症例なんだろうと考えながら病棟に駆けつけると極度の貧血(何とHb2.4)がある患者さんであった。何でも吐血の既往があるとのこと・・・。緊急内視鏡やらCT、輸血などを手配して午前中はバタバタとしてしまった。精査の結果色々と原因が判明して今後加療していく必要がある。午後は大腸ファイバーの検査に入ったがS脇部長がドイツへ研修に行って不在のためにN津先生を筆頭として普段と違う穏やかな雰囲気で検査が進められた。今日は担当医が皆リラックスしていたため全症例がスムーズに検査が進み、あっという間に終わってしまった。大腸ファイバーを始めて約2ヶ月足らずの研修医のK合医師も全結腸ファイバーを初めて成功し得たのも驚きだった。皆で緊張がとれて肩の力が抜けたのが良かったんだろうなんて笑いながら話していた。たまにはこんな風に検査がスムーズに終わる日があってもいいのだろうが、なかなかこんな日は少ないのである。

7月3日(土)晴れ 今日は午前中に病棟回診を済ませてから高知市のサンピア高知で開かれる四国消化器内視鏡学会に参加した。嫁さんと子供達はK恵姉さんがはるばる東京から遊びに来るということ三豊で留守番をすることになった。丁度日程を同じくして高知県の自治医大卒業生派遣市町村の連絡協議会もあったが、今回は学会の方を優先することとした。夕方午後18時に待ち合わせをして三豊からおいでになられたA東先生、I田先生など7名で近くの小料理屋さんに飲みにいくことになった。前任のK村医師が幹事で完全にしきってもらい土佐の味覚を十二分に堪能して頂いた。私自身も久し振りの高知ということでついつい日本酒の冷酒にのめり込んでしまって深酒をしてしまった。2次会ではちょうど連絡協議会を終えたY井先生、I東先生、Y崎先生らと遭遇して挨拶する機会にも恵まれた。A東先生はY井先生よりも1学年上ということらしい。三豊と自治の卒業生の集団が一緒になってなんだか妙な組み合わせだったが、皆楽しそうにマイペースで飲んでいた。私は3次会まで行ったがほとんど寝ていてよく覚えていない。そのままタクシーにて強制送還の身となった。K村、I川、K原、H尾先生らは若さを発揮して4次会まで行ったとのこと(若いなあ〜っ)。私はそのまま実家の布団に吸い込まれて熟睡モードとなってしまった・・・。グウ〜ッ・・・・・。

7月2日(金)晴れ 今日から受け持ち患者さんの化学療法が始まる。こちらに来ては初めての症例となる。過去に地域医療では消化器・呼吸器関係の疾患について施行した経験があるが、血液疾患については高知県立中央病院以来7年ぶりくらいとなる。ここではG-CSFという好中球を増やす薬を扱うMRさん達が自分のところの薬剤を使って欲しいためかこちらが特に頼まなくても関係疾患や化学療法の文献を次々に机の上に置いていってくれる。お陰で結構知識がついて勉強になっている。とにかく患者さんの経過がよくならなければ意味がないためにこれから頑張って治療に専念していくしかあるまい。今回香川医大のK田先生や当科のA山先生達にも色々とアドバイス頂けるので大変心強い次第である。明日から四国消化器内視鏡学会が高知市のSピアホテルで開かれる。三豊の内科だけでもI田先生、M尾先生、H尾先生、I川先生、前任のK村医師の5題の発表が用意されている。この他にA東先生、N津先生、K原先生そして私と結構大勢の医師が病院を離れることとなりそうだ。内科当直はK野医師のようだが、O原先生も他の用事で出張ということで吐血が来たら誰をコールすればいいのか?という話題で結構盛り上がっていた。結局S根医師がコールされる運びとなったようである。こんな時には学会へ行ったもん勝ちみたいなところがあって留守番の先生方には大変申し訳ないが明日から1泊2日で高知の方へ行かせて頂く予定だ。K村医師のお勧めのお店でみんなで飲みに行く機会もあるようで(本当はこちらが主目的?)大変楽しみにしているのである・・・。

7月1日(木)晴れ 今日からいよいよ7月に入る。三豊に来て早くも3ヶ月が過ぎようとしているが、自分自身の成長はまだ今一つ感じられない・・・。う〜んこれではマズイ・・・とちょっと焦りを感じる今日この頃である。今日昼休みに自分の患者さんにグローションカテーテルというチューブを挿入した。このカテーテルは特殊な構造になっていて点滴が終わって外す際にもチューブが血液で凝固しないようにフラッシュやヘパリンロックなどの操作をしなくてもよいのがウリである。挿入方法はいわゆるIVH(中心静脈栄養)と大した差はないのだが、IVHリザーバーのように肘や上腕静脈から挿入も可能である。現在三豊の在宅往診患者さんにも数多く用いられていて在宅ターミナルケアに欠かせない医療器材の一つとなっている。通常のIVHカテーテルと比較してコストが高いのがネックであるがコストの低下と共に必ず広く一般にも普及するに違いないと考えている。ここでの研修でまた一つ地域医療で役立つ知識が増えた・・・。さて明日からS脇部長はI井会長と共にドイツに介護保険の視察に約2週間にわたって出発される予定となっている。不在の間の胃カメラや初診外来の代診など幾つか仕事を依頼されており、今からちょっと緊張しているところである。今日も朝から出発までに済ませなければならない仕事を沢山処理されておられてとてもお忙しそうであった。是非ドイツでの研修を有意義なものとして三豊総合病院のシステムの中によいところを沢山採り入れて頂きたいし、またそのアイデアを私自身も地域医療で活かせられればと期待しております・・・。