梼原町で地域医療を考えるシンポ

- 医師・行政・住民三位一体の施策を  -

 

地域医療の在り方を考えるシンポジウムが二十二日、高岡郡梼原町川西路の保健福祉支援センターで開かれ、自治医大出身の医師と関係者、橋本知事ら約七十人が出席した。

地域医療振興協会の吉井和也支部長が「高知の地域医療が抱える課題は?」と題して、県内の自治体首長や医師などを対象に行ったアンケート調査結果を報告し、問題提起した。

シンポジウムでは、中越武義梼原町長が「ただ医師を呼んで診療してくれればいい、それで行政の責任を果たしたという時代ではない」と指摘し、医師、行政、住民が三位一体となった地域医療の推進に賛同する多くの意見が発表された。

 また、嶺北中央病院の伊東秀樹氏は「コンビニ型医療」との例えで地域医療を紹介。「そこそこのものは何でもある」「夜遅くても対応できる」などユニークな報告を行った。さらに伊東氏は「常にアンテナを敏感にして、地域の人々と付き合い、その住民ニーズを探る必要がある」と話した。

この後、橋本知事は「医師にはその技術だけではなく、地域の人々とのコミュニケーションや、説明できる能力が求められている」と議論を総括した。

【写真】地域医療が抱える問題や将来像を話しあったシンポジウム(梼原町の保健福祉支援センター)