「ディアベティカ」1999年
「ディアベティカ」はドイツの糖尿病患者向けワイン。なんかそんなものがわざわざ存在するところがドイツらしいというか……。手元にある「ソムリエ教本」には以下の記載があります。
Diabetiker (Dieser Wein ist nur nach Befragen des Arztes)
・全糖20g/L以下、そのうちブドウ糖は4g/L以下。
・全糖が4g/Lを超える場合は、ブドウ糖と果糖の重量をラベルに明記。
・亜硫酸は150mg/L以下。
・バックラベルに以下の表示義務
「内科医と相談後においてのみ、このワインは糖尿病患者に適する」
「ワインとアルコールのカロリー値」
「アルコール度(12%以下)」
う〜ん、そうまでして病気なのに飲みたいかな……。確かに上のクラスのドイツワインには甘口が多いので、我慢して辛口タイプを飲まないとダメよ、ということなのかな。
ちなみに、こういうワインがあることはアドバイザーの試験勉強で知ったのですが、飲んでみようにもあんまし店頭では見かけなかったのでした。特に産地とか規定はされてないようなのですが、何も好き好んで「糖尿病患者用」とか選んだりしないものなあ。といいつつネタとしては面
白いかなあと思って、飲んだこともないくせに自分の漫画に一部引用したりしていたのでした。
作品集ワイン漫画本「Blanc Rouge(ブラン・ルージュ)」より。一部抜粋・着色。本編に興味ある方はこちらのページ参照。
さて、たまたま同僚のH氏と浅草のドイツ居酒屋に行ってみようということになり、そのお店で見つけたのがこの「ディアベティカ」。「おお、これがそうなのか!」というわけでさっそく注文。
バックラベルではなく、全面に帯ラベルが貼ってあったけれど、そこには確かにアルコール度数やカロリー表示が細かに書いてありました。
Pfalz Riesling Kabinett Trocken "fur Diabetiker Geeignet" Forster Schnepfenflug a.d.W. Q.M.P. 11,92% Vol. Alk...
う〜ん、やっぱりドイツワインのラベルってなんとなく分かりにくいというか、くどいというか……。
味的にはどこかアルザスワインを思わせる、辛口だけどややフルーティな風味の白ワインという印象。決して特別 なタイプとは思わないし、むしろお店で3,500円と手頃な価格。裏には「葡萄園元詰 輸入業者(株)ワインシャトラーセ」とあり、殆ど直接持ってきたという感じ。ちなみにラベルを下さいと言ったら、店長さんは少々困惑顔。確かに瓶自体こんな感じですから、ラベルを一度に剥がすのは難しそう。
結局瓶ごと持ち帰り、ラベルを二回に分けて剥がしてみました。