「シークレットNo.2」2006年
ランチと共に楽しむワイン会「Via Vino」でも何回かお世話になっている東京駅・東京海上ビル新館B1Fのワインレストラン「エスカール・アビタ」さんでは、独自の企画でワイン会を開催、この日も「オーストリアワイン特集」ということで、定番の白・グリュイナー・フェルトリナーをはじめとして、赤のブラウフレンキッシュや様々なブレンドワインなどを楽しんだのでした。
中でも「ゲゼルマン・オープス・エクシウム2004年」などは、ブラウフレンキッシュ、ザンクトラウレント、ツヴァイゲルトをブレンドした赤ワイン。一見ボルドーワインですが、雑味なく基本がしっかりしてながら、ボディがあって満足度の高いワインでした。もっと熟成させたらよりレベルの高いワインになりそうな印象。
一通り試飲会が終わったところで、ソムリエ味岡さんの本領発揮の自由試飲時間。おまけとして出された赤ワインは、ラベルに「Secret No.2」とのみ書かれているだけで、ビンテージの記載すらなし。そもそもNo.2というのなら他にNo.1があるのかしら? まさしく文字通り「シークレット」なワインであります。
香りは独特。グミやグレープフルーツなど、一見人工的に思えるほど甘みのある植物系の香りで、酸を感じさせる風味。何はともあれ面白い。実際に飲んでみると、ある意味正統派のブルゴーニュワインでした。
造り手は自然派のフレデリック・コサール。確かにラベルにそう書かれているとはいうものの、実際にはこのワイン、ヴォーヌ・ロマネの某有名な造り手のワインを譲り受けて造ったワインなのだそうです。SO2無添加で造ったもののそのまま詰めて売るのを躊躇し、結果としてフレデリック・コサールがそれを買い取り、そのワインを80%に自分のワインを20%加えて造ったのがこのワイン。というわけで、文字通りより「自然な」ワインということになるのでしょうが、その意味では確かにかなり果実味のあるスタイルでした。余計なことは言わないで良い、というのがその名前の由来なのでしょうか。