「ブッカーズ・シリウス・ロゼ」2005年


 

 ワイン会「Via Vino」で最多出席率を誇るM氏さんの披露宴で出すワインを依頼され、選んだのがこのイギリスのスパークリング・ワインでした。披露宴では新郎・新婦揃ってピアノを連弾し、その曲がエルガーの「愛の挨拶」だとのこと。その曲に合わせたら…ということなんですが、あの田崎真也氏がテレビ番組でこの曲に合うのはシャンパーニュやスパークリングワインと話したということをネットで知り、かつエルガーがイギリス出身の作曲だということもあってこれを選びました。
 イギリスは太古の昔ヨーロッパ大陸の一部だったため、シャンパーニュ地方の土壌は南イングランドに繋がっています。現在では本家シャンパーニュをうならせる高品質な発泡性ワインが造られているのです。ウェスト・サセックス州でサマンサ・リトナー女史が造るこのワイン、シャンパーニュと同じ瓶内2次発酵による本格的なスパークリング・ワインです。使用品種はセイベル・ブランとメルロー。インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション2009年・銀賞受賞とのこと。
 イギリスのスパークリングワインといえば、「ナイティンバー」でそのレベルの高さは実証済み。とはいいつつやはり初めて飲むワインなので前もって味を確認しておかねばと、おなじみのワインレストラン「エスカール・アビタ」さんに持ち込み、忘年会の席で皆で乾杯したのでありました。明るいバラ色で、輝きがあり、かつ味わい自体はまさにビンテージ・シャンパーニュと同じ、ナッツ香にイースト香が重なった独特の深みのあるもの。2005年というビンテージながら全くみずみずしさを失っていないのはさすが。これならば自信を持って会場でお勧めできると納得したのでした。



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