「ルイヴェール」96年
前出の「第一楽章」のブラインド・テストでは、ほとんどの人が「南アフリカ」と答えました。南アフリカというと、以前飲んだ「プレジール・ド・メール・カベルネ・ソーヴィニヨン」と、他には一部のピノタージュくらいしかないので、あまり詳しいとは言えないのでした。そういうこともあって、今回新宿ヒルトンでサウスアフリカフェアがあるというのであえて南アフリカのワインを選んでみたのでした。
今回シェフが直々に選んだというワインは、「ルイ・ヴェール」。頼んで見ると、これが結構色の濃い赤でした。香りも正統派のカベルネ。色の割りにはあまり苦くはない。前に飲んだ「プレジール・ド・メール」もそう思ったけど、どこか粒々感のある果
実っぽさの強い味はこれにも感じることができました。
後で本で調べてみると、「世界名酒事典」に記載あり。それによると「ステレンボッシュのデヴォン・ヴァレーにある醸造所。1989年、元コンピューター技師達が開設」とありました。結構新しいワイナリーだったのだなあ。カベルネやメルローを作り始めたのはさらに最近のことらしいので、これからもっと変化していくワインなんでしょうね。
食事には敢えてアフリカンスタイルのラムを注文してみました。出てきたのは大きめの串焼き二本。肉と肉の間にプラムの様な甘い果
実が挟まっていて、ちょっと不思議なお味。ラムもかなり歯ごたえのある仕上り。でもこれくらいの方が、このワインには合うような気がします。