「ロッシ・バス」99年



 「WINESCHOLA-ENGLISH」第三回のテーマは「シャルドネ」。文字通 り白ワインの王道をいく品種。とはいうものの、本家フランスだけではなく、いまやイタリア、アメリカ、オセアニア、南米と広く栽培されているメジャー品種で、その味わいも多種多彩 。6つのグラスに注がれたワインは全てシャルドネ種100%のもの。さあ、どれがどこの国のものか分かるかな? アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、イタリア、そしてブルゴーニュ二ヶ所の中から選ぶこと。
 一本目(A)はライトでドライ、しっかりしていながらとてもスタンダードな印象なので、ブルゴーニュのシャブリと検討をつけたのでした。二本目(B)はさらにボディがあり樽香も感じられたので、同じくブルゴーニュのムルソーとあたりをつけました。三本目(C)は色がさらに鮮やかな黄金色、熟成してかつバニラ香も強いのでカリフォルニア産かなと。四本目(D)はとてもナッツ香が強くさらに寝かせても良いという印象。近年評価の高いニュージーランド……これは殆どあてずっぽう。五本目(E)は……とてもシャルドネとは思えない甘い香り。レモンイエローで液色は薄く酸味もあって早飲みすべきワインと判断、どうにも産地が想像つかないので、消去法でイタリアと答える。六本目(F)はフルボディでバター香も強く熟成感あり。オーストラリア産かな。前に飲んだ「リューイン・エステイト」がこういう印象だった……。ちなみに一番人気は三本目。カリフォルニア産と答えた人も多かったです。
 正解は(A)MACON MILLY 1999(ブルゴーニュ〜シャブリじゃなかったけど、惜しい?)、(B)STAGS LEAP(カリフォルニア)、(C)CAPE MENTELLE 1997(オーストラリア)、(D)CHASSAGNE MONTRACHET 1997(ブルゴーニュ)、(E)ROSSJ BASS 1999(イタリア〜偶然正解)、(F)MILLS REEF ELSPETH(ニュージーランド)、でした。
 価格的にはブルゴーニュのシャサーニュ・モンラッシェとカリフォルニアのスタッグス・リープの方が高いものの、一番人気だったオーストラリア産はその半額で買えるというわけで、うーんさすがだぜオーストラリアワイン。
 さて、驚いたのが五本目のイタリアワイン。その香りは他と比べて実にフルーティ、フローラルで、まず最初から教えて貰わなければシャルドネだとは誰も思わないんじゃないかしら。しかも作り手は、あのガヤ。「ガイア&レイ」のどっしりとしたシャルドネとも全く印象が違うし。 やれやれ、知れば知るほどことワインに関しては偉そうなことは言えないなあと実感したのでした。



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