「5月の独り言」


5月25日

 この日は有楽町「レ・サヴァール」にて「ゆきのまちパーティ」。本年二月に行われた公募で、ワークショップの参加者が二人最終選考まで残り、一人が入賞したことを祝おうというもので、40人近い人間か集まりました。「ゆきのまち」にふさわしく(?)晴れ渡る晴天……。私はといえば、司会担当でもあるとともにワイン担当でもあったので、「ゆき」にちなんで帽子からジャケット、スラックスまで白で統一させて、ワインを6本袋に下げた格好のまま会社へ。この日は土曜日だけどお仕事があったのだ。本人は「ベニスに死す」ダーク・ボガートのつもりなんだけど、事務所の中ではちょっと違和感があったことは否めない肝心の付けヒゲもうちに忘れてきちゃったし。
 午前中にお仕事を(当然ながら中途半端なまま……)した後、急ぎ有楽町で。ジャケットを着ている上に荷物も重いから汗だくになる。もうこの時点であたま真っ白。入賞か受賞か最終選考か分からなくなるし、プレゼントの内容を一部忘れていたし……ああっ、きっとこれでもう誰も司会なんか頼んでくれなくなるわきっと。唯一ワインの紹介&サービングだけはなんとかうまくいったつもりなんですが……。詳細はこちら
 二次会は日比谷バーへ。萩尾先生も参加、ということで当然大人数に。真っ正面に座られていただいたので、いろいろとお話が聞ける……はずだったんですが、いざとなるとなかなか話題が思いつかないものです。11時過ぎ、先生をタクシーでお送りした後私は帰ったのですが、他の人達は朝まで飲んでいたみたい。さすがにそこまで元気はないよ……と思ったものの、結局次の日は会社にも行かず(ていうか日曜ですが……)うちでだらだらしていたので、そんなことなら参加してれば良かったかな。


5月19日

 次の週にパーティがあることを話したら、WINESCHOLAのI先生に美容院に行って髪を短く切って整ってもらったほうが良いと言われたのでした。まあせっかく紹介されたしたまにはそういうのも面 白いんじゃないかと思って、さっそく朝一番に表参道まで行ってヘアサロン「PEEK-A-BOO」へと向かう。
 ヘアサロンなどというしゃれたところへ来たのは始めてであります。髪を切る前にシャンプーし、切った後もまたすすぐのだな。しかも別 の場所に移動して。やはり汚い髪はさわないということかしら。それにしても「もう少し手を加えれば何とかなるんじゃないか」と言ってもらえるのはそれなりに光栄なのですが、実際問題としては切る方もやはり困ったみたいで、「あまり伸ばしたままでも短く切りすぎても駄 目なんですよね」とか言われつつ(そりゃ難しいわな……)それでも何とか無難にまとめてもらったのでした。近所の床屋さんの三倍近い代金を払ったのですが、我ながらあんまりかわりばえしないような……。
 そのまま赤坂の「一笑美(いちえみ)茶楼」へ、WINESCHOLA主催のプレステージ・ランチに参加したのでした。詳細はいずれワインのコーナーに。84年物のルロワのジヴレイ・シャンベルタンと、78年物のピエール・ブレのジヴレイ・シャンベルタン・マグナムがメインでした。このお店は基本的には中華料理のお店で、お料理もユバやマナガツオや黒豚を使ったどこかアジア風のフレンチ。オープンテラスとかもあるようで、また利用してみたいと思うようなくつろげる場所でした。


5月15日

 私は何度か舌を患ったことがあったせいもあって、毎日念入りに歯磨きを致します。夜寝る前だけでなく昼食後会社の洗面 台でも。そんなに磨いていたらエナメル層がはがれてしまうぞ、とからかわれつつも、たまに糸楊枝とかも使っちゃったりなんかして。というわけでまあそこそこ歯はきれい、昨年歯科医に言った時もきれいなものだと言われて正直「イイ気になって」いたのでした。
 今年二月にも職場で定期歯科健診があって、その時も特に何も言われていなかったし、歯がしみるなんてこともなかったのでしたが……。
 この日の夜は残業で、「腹減った……」などと情けない独り言をつぶやきながら、持込みのおやつのチョコアーモンドなんぞをかじっていたのでした。
 ふと、がりっと奥歯にアーモンドのかけらが引っ掛かったような感触が……やれやれと思いつつひとさし指を口の中に入れると……なんと右奥歯の一部がぽろりと……。
 な、なんじゃこりゃあ?
 アーモンドにしては固いなとは思ったのだが……。
 それにしても、全然痛みも感じてなかったのになんで……?
 翌日歯科医に行ったら、やはり虫歯だとのこと。治療済みの神経がほとんどなくなった奥歯が、銀の詰めてある境目の部分からやられてしまっていたらしい。それにしても……な、情けない……。


5月11-12日

 山梨ワイン〜葡萄植樹・テイスティングツアーに参加。日本のワインの実態について殆ど知らなかったので、勉強も兼ねて。韮崎の中央葡萄酒明野畑にて苗木植えを実習した後、勝沼ブドウの丘に一泊し、翌日山梨ワイン醸造、原茂ワイン、勝沼ワイナリーを見学して塩山にて解散。一応写 真とかも撮ってきたのでいずれアップするつもり……一ヶ月後くらいかしら?
 実際にブドウの苗に触れる機会なんてそうそうあるものではないので、貴重な体験でした。甲州ワインが最近売れないということで、なかなかムードとしては今一つ盛り上がりが低かったのですが、どこもかしこもシャルドネとカベルネばかりというのもあんまし面 白くないので(といいつつこの二品種をやっぱりメインに飲んでいるのですけど……)、ここは一つ日本オリジナルの品種として頑張って欲しいところ。シャルドネの世界を追及しても二番煎じにしかならないかも知れないけれど、日本酒に近い味感というのはある意味一つの個性なんで、そちらを売りにした方がいいと思うんだけどなあ。


5月5-6日

 5日は東京ビッグサイトにてCOMITIA60に参加。総じて連休中の即売会というものはあんまし売れないものなのでした。その後ウッディーシアター中目黒にててぃんかーべる公演「匣ノソトデ」へ。以前同じく劇団てぃんかーべるの「魍魎の匣」を観た時は、長大な原作を無理に改変することなくうまくまとめ上げていて驚嘆したものですが、今回はその番外編ともいうべき内容。京極夏彦の短編集「百鬼夜行〜陰」から、「小袖の手」「鬼一口」の二編を選んで繋げて上演するというもの。詳細はこちら。第一部主演の迫水さんのホームページによると、最終日の打ち上げには京極先生もいらっしゃったそうで、さぞかし盛り上がったんではないかと思います。観劇後YさんKさんと軽く台湾料理の店で一息ついてから解散。

 6日は25日に行われる「ゆきのまちパーティ」の下見に有楽町「レ・サヴール」へ。軽く昼食を取った後、会場の確認や予算について店の人と交渉。日比谷を散策して二次会のアタリなどつけながら夕方には解散。その後渋谷のワインショップを回った後、新宿で買い物。萩尾望都「残酷な神が支配する」全17巻+画集を揃える。荷物を抱えたまま、実家の家族と「大志満」にて夕食会。食欲がないなどといいつつも結局全部平らげる。これにて連休は終了。とりあえず職場からは「連休は休ませてやる」と言われてはいるものの、さて翌週からどうなることやら……。


5月3-4日

 お茶の水の電通労働会館にてSFセミナーに参加。昼の部は「SF入門史」「北野勇作氏インタビュー」「SF新レーベル編集者パネル」「奥泉光氏インタビュー」の四部構成。「かめくん」でSF大賞を受賞した北野氏は落語研究会にいただけあって実に楽しいおしゃべりを聞くことができたが、「我が輩は猫である殺人事件」のあの重厚な文体を駆使する奥泉氏の軽快なトークにはびっくり。もっと取っつきにくい人かと思ってました。
 6時に終了して、7時半には夜の合宿の部が……せわしない中、イタリア料理店で夕食を取ったあとふたき旅館へ。18人くらいで店に入ったはずなのに、出るときにちょっとトイレへ寄ったらいつのまにかもう誰もいない。うーん皆さん熱心だこと(というか、単に忘れられてただけか?)。夜の部は各部屋選択なのですが、私が選んだのは「MF(数学小説)の部屋」「映像で見るファンタジー」「<ほしのこえ>上映会」「2002年春SFアニメまつり」「<アヴァロンの霧>上映会」。「ほしのこえ」は25分間のハイクオリティSFアニメをたった一人で仕上げたという新海誠氏の作品の上映会。29才でもとゲーム関係の仕事をしていたそうだが、それにしてもアニメーションを一人で作ってしまうというのは並大抵のものではない。いやはや、超人だ。全編英語で字幕なしのアメリカTV作品「アヴァロンの霧」の上映会は午前三時から六時。中身は重厚なアーサー王伝説ロマンを女性の立場から描いたというものでしたが、さすがにもう意識朦朧。午前8時半解散後、喫茶店でだべっているうちに午前十一時。帰ってからはそのまま寝てしまったのでした。従ってすぐにまとめる予定だったセミナーの詳細についてはいずれまとめてホームページ掲載の予定。
 うーん、「フランスワイン視察記」も、「ビールの歴史講演」もまだアップしていないというのに……。  


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