「10月の独り言」


10月26日

 この日はWINESCHOLAのTEAM2000(2000年に講座を受講したメンバーの集まり)のワインの会。前々週にランチを取った乃木坂の「Chemins(シュマン)」にて。毎回統一テーマを決めてワインを持寄るのですが、今回は「動物ラベル」がテーマ。ラベルに動物が描いてあること、が持寄るワインの条件。当然ドイツのシュヴァルツカッツのように結構世の中にあることはあるのですが、ある程度のレベルに達しているものとなるとなかなか……。ちなみにワタシは牡鹿がラベルの「スタッグス・リープ」の白を持参。しかし他のメンバーは「フロッグス・リープ」や「ダックホーン・ヴィンヤーズ」等の有名どころはあえて避けて、クマだのイノシシだのはたまたカタツムリなど、マニアックな路線で勝負してきたのでした。詳細はこちら。
 動物ラベルの次は植物ラベルか? と提案したものの、あえなく却下。次回は年末ということで本格的にブルゴーニュのニュイ&ボーヌで。クリスマスあたりはやはり正統派で楽しみたいということのようで、やはり今回の企画はマニアック過ぎたか? 

10月27日

 自宅にてささやかながらオクトーバーフェスト・パーティ。本来はビールの本場ミュンヘンで9月の終わりから10月のはじめまで行われるビール祭ですが(解説はこちら)、その時期にドイツとポルトガルへ出張に行っていたクマ本参加者のNさんからオクトーバーフェスト用ビールとマデイラ酒をおみやげに頂いたので、御指名のあった四人であけることにしたのでした。
 本来なら入念に準備するところなのですか、前日はなにしろワインの会、当日も昼に某所にてワインの試飲会があって、20銘柄近い試飲をしてきた後だったので、何にも準備できていない。とりあえずNさんから指定のあったヴァイスブルスト(白ソーセージ)は入手したものの、後はディップとカレーで間に合わせることに。そのことを伝え聞いたNさん、「ビールにカレーですか……」とちょっとご不満だったみたい。すいません本格的なドイツ料理用意できなくて。
 午後三時頃家に戻り、他の参加者にも手伝ってもらってなんとか盛りつけ。こんな感じ。
 
 ……もう少しちゃんとデコレーションするべきだったかしら。
 この時空けたビールはいただいた6本のうち4本、白ビールの「Franziskaner Weissbier」とピルスナータイプの「Hofbrau Oktoberfestbier」「Paulaner Oktoberfestbier」「Hacker-Pschorr Edelhell」。やはり一番人気は甘い香りのする白ビールでした。マデイラ酒「Henriques & Henriques MADEIRA Malmsey 15years」はチョコレートケーキと。ビンテージポートの深味のある甘さとブランデー香はそのままに、よりすっきりとした印象。ビンテージポートにつきものの沢山の澱はこちらには全く見られないものの、より軽やかで口当たりが良い仕上りとなっています。こちらも詳細はいずれワインのコーナーで。
 カレーは自らスパイスを調合したエビカレー。どちらかというと生クリームとヨーグルトを沢山作ってクリーミーな仕立てにしたのですが、少々ヨーグルトを入れ過ぎたせいか酸味が強かったです。こちらも本来なら時間をかけてなじませるところなのですが……。
 Tさんの就職祝いとIさんの合格祝いということで、ハロッズのイヤーズベアー付き紅茶パックを用意。いや、決して漫画のアシスト依頼を見越してということでは……。
 早いもので今年もあと二ヶ月。次はクリスマスの会かな。手作りのケーキくらい挑戦したいところなのですが、どうなることやら。


10月13日

 12-14日の三連休の第一日目は、前日また午前2時過ぎまで飲みがあったので殆ど自宅にてダウン状態。全ての予定は翌日に集中。
 13日、まずは12時から乃木坂の「Chemins(シュマン)」にてWINESCHOLA主催のプレステージランチ、イタリアの「ヴィノ&トゥルトゥーフォ」特集。今が季節のトリュフをメインとしたランチ。詳細はこちら
 終了後恵比寿エコー劇場にて15時半開演のL.PRODUCTS第6回公演「新撰組列伝・諂曲(てんごく)螺旋」へ。
 以前に何度か観ている京極夏彦原作の「魍魎の匣」「鬼一口〜匣ノソトデ」などを好演している劇団「てぃんかーべる」のメンバーが多数出演。同じく全員女性だけ。「あっ、久保竣公だ!」「あっ、青木刑事だ!」とか思ってしまうのでした。内容的には、沖田総司を中心とした新撰組が、局長芹沢鴨の暗殺から池田屋事件に至るまでの日常を描いたもので、なんとなく以前に観た大島渚監督「御法度」を思い出しました。内容的には重ならないものの、維新前夜のどこか物騒ながら気だるい雰囲気に共通 するものがあったと思います。狂言回し的に登場する黄泉こと黒猫がちょっと今回は演出的に余計かなと思ったものの、全体的にはかなり引き締まった印象で、コミカルな会話と真剣勝負のバランスも良く、三時間近い長丁場でも飽きさせませんでした。ワインをしこたま飲んだ後なんで寝ちゃうんじゃないかと懸念していたんだけど杞憂に終わったかな。詳細はこちら。
 おなじく劇を見に来ていたTさん、Sさん、Oさん達としばらく帰り道お話した後、上野の「酒菜屋」へ。本来は実はワークショップのメンバーが上野の「ウィンスロップ・コレクション展」に行くので途中で合流するはずだったのですが、同時に同じ日の好演のチケットを予約していたことを忘れていたのでした。午前9時半から開館なので朝行くという手もあったのですが、起きられませんでした。従って飲み会からのみの参加。舞台が二時間半以上とは思わず、6時集合のはずが大幅に遅れて7時に到着。ここは日本酒が結構揃っているお店。京都の「酒呑童子・京女」(純米・五百万石使用、ちょっと甘口系)や、長野の「夜明け前」(大吟醸・山田錦、ちょっと辛口系)などを頂きながら、美術館の模様などを聞く。10時半過ぎ頃に解散。珍しくいつもは酒に強い、というか毎日のように飲んでいるSさんが泥酔なさっていました。


10月3日

 以前から職場の同僚のM氏と行かなくてはと言っていた話題の渋谷「デックファイブ」。ワインを酸化させずに鮮度を保つことのできる 「Whynot!」というシステムを採用して、400種近い銘柄をグラスワインで飲ませてくれるのが売りで、このサイトの掲示板でも紹介のあったお店です。人気があるので予約を入れておこうと電話をしたところ、1Fのカウンターはオールスタンディングのため予約はとれず、2Fのレストランのみ予約を受け付けるとのこと。
 前日遅くまで残業し、当日は6時に出発できるよう万全の態勢で臨んだものの、ワインに詳しいシニアアドバイザー(ワタシの持っているワインアドバイザーのさらに上の資格)のF氏は仕事のためキャンセル。しかも出発直前の5時45分になって発案者のM氏にトラブル発生の電話が……。
 M氏「すぐには動けそうもないので先に行って下さい」
 ワタシ「……うん!」
 気にはなるがワインが我々を待っているのだ! というわけで動ける二名で渋谷へと向かったのでした。しばらくしてTさんも合流し、後はM氏を待つばかり。
  大体以下のような銘柄を グラス注文しました。
 ●モンバジャック キュベ・デ・モンストゥール グランメゾン 98 50m l¥1,120  
   50ml分残っていなかったということでタダにしてもらう。もうけましたね注文者のKさん。ハチミツに磯の 香りが混じる不思議な香り。ストレートな甘さ。「モンバジャック」はフランス南西地方ベルジュラックのセミヨン種・ミュスカデル種で作られる甘口貴腐ワイン。
 ●パッツ&ホール シャルドネ ナパ・バレー、ダントン・ランチ 99 10 0ml¥1,240  
   カリフォルニア白独特の甘みのある樽香。酸味が後から来る感じ。
 ●メルバ・リザーブ デ・ボルトリ オーストラリア セイクリッドヒル シ ラーズ&カベルネ 97 50ml¥830  
   ヴィクトリア、ヤラ・バレー産。香りにフレッシュな果実味あり。味わいはや や大人しめ。カードには2001年とかかれていたがそれにしてはボディがやや 枯れた感じ、と指摘したらカードの方が間違っていました。
 ●パイパー・エイドシック 200ml  
   三人でシャンパングラスに分けました。辛口のある意味スタンダードなシャン パーニュ
 ●サンセール エティエンヌ・アンリ アンリブルジョワ ソーヴィニヨン・ブ ラン 97 50ml¥740  
   97年にしてはかなりフレッシュな印象。ソーヴィニヨン・ブランの青っぽい 香り健在。
 M氏はどうしただろうかとケータイに連絡を入れました。
「あっ、Mさん、今どんな具合ですか?」
「……いやちょっとやっぱり無理そ……ツー、ツー、ツー……
 ……その後はこちらからかけても繋がらず。
 これ以降は一人が選んで他の人がブラインドで銘柄当てに挑戦。細かい値段など はメモしていませんでした。
 ●アルマヴィーア(チリ、カベルネ主体)  
   私のセレクト。K氏いわくやや雑味がある、一本2,500円以上だと怒 る、とのこと。実際は一本一万円。
 ●ガヤ・スペルス94(イタリア、ネビオロ種)  
   私は色合い(照明は暗く分かりにくい)からメルローとピノの中間くらいと判 断し、香りの甘さからオレゴンのピノ、一本8千円と判断。実際はガヤのバローロ。一本一万八千円。まさかガヤがグラスで来るとは思わなかった。イタリアワ インのあの独特の酸っぱい香りやレンガの色調が全くなかったのですが、これは 飲んだことがあるのに当てられなかったのでちょっとくやしい。
 ●ロワール2000(仏、ミュスカデ)  
   いかにもシャルドネだと思ったがそうではない、でもフランス物、というヒン トを得てミュスカデと答えました。でもヒントが大アリだったのであまり自慢に なりません。香りはフラットですが意外としっかりした酸味があってシャブリの 手頃なものといわれても納得するレベルでした。
 ●ジヴレイ・シャンベルタン(仏、ピノ・ノワール)  
   グラスの底が見えないほどの濃い色調と豊かな果実香、雑味のない素直な味か らボルドーのメルローと答えたのですが、正解はピノ。Tさんいわくこれでピ ノの凄さに目覚めましたとのこと。ルイ・ジャドクラスでかなり色調の濃いピノ を作っているのは知っていたのですが…。
  かなりのハイクラスの物を次々注文し、かつパスタやら牛フィレやら食事を四品 ほどしっかり頼んだにも関わらず、三人で1万5千円。これは安い。ガヤ一本お 店で買うだけでそれ以上かかることを思えばこれはお得です。ちなみにラトゥー ル、ムートンクラスだと50ml¥2,000、ボトルで2万7千円〜3万円と いったところ。
 なによりワインのブラインドテストが楽しみながらできるのがいいですね。数人で通 い詰めればかなりテイスティングに強くなれそうな気がします。


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