「3月の独り言」
<世界最優秀ソムリエコンクール決勝戦>
ちなみに、先週開催された「世界最優秀ソムリエコンクール決勝戦」を観戦してきました。
今回は東京大会ということで、いやでも日本代表・森氏の優勝に期待が掛かりましたが、逆にプレッシャーとなってしまったのか、前回では残れた準決勝に残れず…。準決勝参加者には、前回3位のフランス代表ダヴィッド・ビローさんや、前回奥さんのお産のために出場を断念したトルコ代表のイザ・バルさんなど注目株が揃いましたが、当日発表の決勝参加者は、ベルギー代表アリスティード・シュピースさん、初の女性決勝進出者となるカナダ代表ヴェロニク・リヴェストさん、そしてスイス代表のパオロ・バッソさん。
優勝したスイス代表のバッソさんは、前回2位なので、ある意味落ち着くところに落ち着いた感がありますが、決勝ならではの臨場感がありました。
http://www2.sommelier.jp/asi/2013-tokyo/
↓あまり良い写真が撮れませんでしたが、優勝したスイス代表パオロ・バッソさん。
しかしテイスティングに出されたワインは、インド産やイスラエル産のかなり難しいもので、これは逆に差がつかなかったかなという印象です。
1)白ワイン スーラ・シュナン・ブラン2011年(インド)
2)赤ワイン フミーリャ・モナストレル2010年(スペイン)
3)赤ワイン ヤルデン・ピノ・ノワール2008年(イスラエル)
4)赤ワイン アルベール・モロー・ボーヌ・プルミエ・クリュ2005年(フランス)
優勝したパッソさんにしても、ほとんど当たらず。確か1)日本・甲州(深読みしすぎ?)、2)イタリア・カンノウナウ、3)イタリア・ネビオロ、4)ピノ・ノワールかネビオロか(最終どっちにしたか、フランス語聞き取れず…) 面白いことに、3番目の赤ワインは3人ともイタリア・ネビオロと答えていました。ヤルデンは何度か試飲したことがありますが、新世界っぽい果実味のあるスタイルのワインという印象があるので、ピノよりもネビオロに近い印象だったのかと思われます。
差がついたのはむしろサービスのテストかも。とにかく制限時間内にワインをサービスするというのはプロでもかなり厳しそう。ボルドーのラ・ガフリエール1985年を6分でデカンテーションして配るという出題では、時間内に配り終えたのは優勝したバッソさんのみ。しかしあまりにもせわしなく、痛んだコルクを抜くのに苦戦し時間切れになったヴェロニクさんに思わず拍手が上がったのも納得できます。2位でも一番人気だったような。同じサービスしてもらうなら彼女に、と思った方も多いはず。いやいや、なかなか貴重な体験でした。
ちょっと気になったのは、決勝戦の進め方。英語のアナウンスが優先されるのは当然としても、司会進行の役割分担がはっきりせず、唐突に始まり、唐突に中断し、といった印象がぬぐえず。最初の決勝進出3名も、番号で読み上げられ、その番号はパンフにもどこにも書かれておらず、どの選手が選ばれたのかはっきりしない中いきなり本戦…どうせなら普通に司会を立ててうまく盛り上げて欲しかったですね。