「第1話」
純(吉岡秀隆)と螢(中島朋子)は父親五郎(田中邦衛)に連れられて北海道.富良野へやって来た。両親が別居したため、東京を離れて富良野で暮らす事とになったのだが。しかし、電気もガスも水道もない大自然の中での新しい生活に都会育ちの純は拒絶反応をおこす。「拝啓、恵子ちゃん。北海道がロマンチックだなんて全然サギです!」純はさっそく東京に逃げる帰る作戦を練り始める。
「第2話」
富良野での厳しい生活に馴染めない純は、冬支度の手伝いで父にこき使われて益々不満が募るばかり。「何とかしなけきゃ、マジで凍死しちゃう!」そう思い詰めた純は遂に脱出作戦を開始。東京の母令子(いしだあゆみ)に手紙を書き、それを嫌がる螢出しに行かせたのだが。しかし夜になっても螢が帰って来ないので大騒ぎになる。_
「第3話」
叔母の雪子(竹下景子)に頼んで、母の元に帰りたいと父.五郎に訴える純。そして結局純だけが東京に帰る事になった「父さんの気持ちを想像すると、かなり心が痛みましたが、ここで迷えばもとも子も無くなり…。」駅へと向かう純。しかし見送ってくれた清吉(大滝秀治)の「負けて逃げだしていくんじゃ。」と言う言葉が胸に突き刺さる。
「第4話」
ある日、純と螢は東京から来た弁護士(宮本信子)から母.令子の手紙を五郎が勝手に処分していたと知り愕然とする。翌日、純は弁護士をホテルに訪ねたが、父親を非難されて怒りを覚える。「母さんならいいけど、関係ない人が父さんの悪口を言うのは耐えられず...。」遂に純は母からの電話も振り切って部屋を飛び出してしまう。
「第5話」
螢はすっかり大自然の中での生活に慣れたが、純はまだ火をつけるのもおぼつかない。そのせいか純には父が螢ばかりを可愛がって自分には冷たいと思えてならない。そんな時、五郎は変わり者の老人.笠松杵次(大友柳太郎)から嫌がらせを受け、純の気持ちに気が付かず父親に嫌われてると思い込んだ純は、ある夜とうとう悲しみを爆発させ、螢が餌付けしているキツネに石を投げ付けてしまう。
「第6話」
純と螢は雪子の編んでるマフラーを草太(岩城滉一)へのプレゼントと早合点し、草太は感激の余り不眠症になり仕事も手につかない。一方、草太の恋人.つらら(熊谷美由紀)は嫉妬して雪子の所へ乗り込んで来るが、東京で別れた恋人への思いをまだ断ち切れずにいる雪子は、自分の気持ちを整理するために東京へ行く。
「第7話」
五郎が山仕事に行き始めたので、純と螢は学校が終わると中畑(地井武男)家で父の帰りを待つ事になった。そこには電話があり、東京に居る母令子と簡単に話が出来る事に気が付いた純は、誘惑に負けてこっそり母親に電話してしまう。そして螢にも久しぶりに懐かしい母の声を聞かせてやろうと計画。数日後、遂に令子に電話をかけるチャンスが訪れた...
「第8話」
沢からパイプで水を引く作業が大詰めを迎えた。パイプが凍結して上手くいかないが、助けを借りずにやり遂げようとする父の姿に純と螢は感動する。そして大晦日。「父さんやったよ!!水がでた!!」嬉しさのあまり駆け寄って五郎に抱きつく純の心に、反発していた父への尊敬と信頼の気持ちが芽生える。そして夜、純と螢は正吉(中沢佳仁)の家に紅白歌合戦を見に行ったのだが…・。
「第9話」
東京から突然令子がやってきた。子供達に会わせてと五郎に頼むが断られる。翌日令子は、楽しそうに五郎の手伝いをする純と螢の姿をそっと遠くから見ただけで帰って行った「誰も来ないっていたけど、本当は母さんが来たでしょ?パジャマに母さんのにおいがしている。」しかし純と螢は父の気持ちを察して気付かぬふりをする。
「第10話」
五郎の留守に風力発電の部品を取に行って喜ばそうと考えた雪子と純は、大雪のために車を吹き溜りに突っ込んで遭難してしまう。村も停電で大混乱。何とか吹き溜りから脱出しようと懸命だった雪子と純は、車の中で凍死寸前だった。その頃杵次の馬ソリの馬が、大雪の中で彼らを必死に探し出そうとしていた。
「第11話」
草太は恋人・つららの事など眼中になく雪子に首ったけ。つららは草太の父や友人に泣きついて何とか草太の目を醒まそうとするが、恋の虜になった草太には通じない。遂に思い詰めたつららは家出してしまう。一方純は、友達から父と雪子の関係を疑われてショックを受け喧嘩を挑む。螢は餌付けしたキツネが久しぶりに戻って大喜びするが、ある夜キツネが罠に掛かって大怪我をした…・!!
「第12話」
3学期が始まる早々、純と螢はキツネの事で正吉と大論争。「餌をやったのがいけなかったのかな。螢があのコを殺しちゃたのかな。」それがきっかけで、純と螢は開拓時代の暮らしや野生動物のことを学ぶ。一方雪子はつららの家出が原因で、清吉から牧場で働くことを断られてしまう。傷つく雪子。だが落ち込んだ彼女を待っていたのは、風力発電で初めて灯った1個の明るい裸電球だった。
「第13話」
母・令子が入院したとの知らせで急遽雪子と純が上京した。思いがけない純の見舞いに令子は大喜びするが、突然、激痛の発作で苦しみだす。翌日、純は恵子たちと再開。しかし話題にも勉強にもついていけず大ショックを受ける。「お前は東京で母さんと暮らせ。」母の恋人・吉野(伊丹十三)にそう言われた純は、病気の母を残しては帰れないと悩む
「第14話」
純が来てから母の容体は少し良くなった。このまま東京に居て欲しいと願う母の気持ちに純の心は揺れ動く、悩んだ末、遂に北海道の父へ手紙を書く。しかし半年間の富良野での生活で、生きる厳しさや工夫して物を創る喜びを知った純には、流行を追うだけの東京の暮らしが以前ほど素敵には思えなくなっていた。その事に気付いた純は・・・・。
「第15話」
分校の教師・涼子(原田美枝子)中傷する怪文書事件が持ち上がった。2年前東京で、生徒を自殺に追い込んだ暴力教師だというのだ。涼子に真相を迫る杵次。一方純にも大問題が起こっていた。最近異常に女性の胸や足が気になって仕方がない「ゴメンナサイ。どうしてか胸へばかり僕の視線はいってしまうわけで。」自分は絶対に病気だと純は心配になる
「第16話」
正吉の祖父・杵次が酔っ払って転落死。18年間苦労を共にした愛馬を遂に手放した翌日の事だった。数日後、正吉は純にも黙って何処かに転校してしまう。突然の親友との別れ、一方、純は思い切って父に思春期の悩みを告白。「大人になった証拠だ。」父は純を一人前に扱い丸太小屋を建てる計画を打ち明ける。小さくても夢のある家に純も螢も心躍った。
「第17話」
東京から雪子が退院したばかりの令子伴って帰って来た。令子は正式な離婚の手続きの為に富良野に来たのだった。五郎は令子の望みを受け入れ、彼女が子供達と別れの一時を過せる様に取り計らう。純は両親の離婚に大ショックを受け、少しでも母と一緒にいたいと切望したが、螢は無愛想に口もきかず令子を見送ろうともしなかった。しかし…。
「第18話」
空知川の筏下り大会に初めて参加した純と螢。趣向を凝らした手作りの筏が勢揃いする中、彼らは安全そうな中畑の「四畳半号」に乗り込んだ。川下りの途中に偶然純は家出をしたつららの姿を見かける。手分けをして探したが結局つららは見つからなかった。その夜、別の事件が起る。涼子とUFOを見に出かけた螢が夜中になっても帰ってこないのだ……・・。
「第19話」
UFOを見に行ったまま迷子になった螢と涼子。警察まで出動する遭難騒ぎを巻き起こしたが、幸い真夜中過ぎに二人は無事発見された。五郎は涼子の立場を考えて純に口止めするが「だけど恵子ちゃん。僕は〜男には珍しいおしゃべりであり。」へそ祭り夜、ボクサーとしてデビュー間近い草太を取材しに来た新聞記者に純は口をすべらせてしまう…。
「第20話」
五郎がこごみ(児島美ゆき)に惚れてしまった。螢はそんな父の気持ちを素早く察知し、動揺する純と共に雪子が父と結婚してくれたらと思う。ある日UFO騒ぎの取材で螢はテレビに出たが、全て作り話と片付けられてひどく傷つく。「見たもん螢。ウソじゃないもん。」螢が可哀想で怒りを覚える純。そして七夕の日、涼子が左遷されたと知って純は愕然とする。
「第21話」
草太はボクシングのデビュー戦を控え、人が変わったように燃えていた。この試合に雪子への愛を賭けていたからだ。しかし試合の前日、草太はつららの思いがけない消息を知らされてショックを受け、翌日応援に駆けつけた雪子の目の前で惨敗する。そして試合後、雪子と純は会場で思いがけなく、すっかり綺麗になったつららと再会する。
「第22話」
いよいよ丸太小屋の組み立て工事が開始した。そこへ突然こごみが現れ、純は激しい反感を示す。
「冗談じゃねえよ!飲み屋に勤めてる女なんだぞ!」。だが職業でとやかく言う考え方は許さないと純を厳しく叱責する五郎。そんな五郎のもとに、二ヶ月前に離婚したばかりの令子が、突然亡くなったとの信じられない知らせが届く!
「第23話」
母・令子が急死した。雪子と共に上京した純と螢は、母の柩の前で呆然自失の吉野の姿に戸惑う。それにひきかえ、葬儀の朝になってやっと現れた五郎は焼香もそこそこに翌日にはもう北海道へ帰ると言う。純はそんなつれない父を不満に思った。しかしその夜遅く目を醒ました純は母の遺骨の前で呻くように一人で泣いている父・五郎の姿を目撃する……・。
「第24話」
東京で一週間が過ぎた。しかし純が好きだった友達も先生も、純には以前と違って色褪せてみえた。「ぼくの方が変ったんだ。きっとそうだ。」北海道の大自然の中で父・五郎と共に生きてきたこの1年間がを逞しく変えたのだった。富良野に戻ると父の建てた夢の丸太小屋が純と螢を待っていた。そしてある夜、死んだと思っていた螢のキツネが数ヶ月ぶりかで帰って来た!


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