「スタッグス・リープ」94年



 引き続き「グリル・メダリオン」で、シャンパーニュの次にカリフォルニアの赤を一本、と思ってソムリエさんに聞いたのでありました。正月に飲んだカリフォルニアの「マヤカマス」を弟が気に入ったようなので。「オーパス・ワンがあったと思うんですが……」「あいにくもう在庫がございませんで……」「じゃあ、リストの中で一番近いのは……」
 そこで選んだのがこれ。「スタッグス・リープ」。「フロッグス・リープ」が蛙が飛び跳ねていた土地のワインなら、こちらは牡鹿が飛び跳ねていた土地のワインなんでしょうね。「シャトー何とか」という物に比べると随分安直なネーミングに見えるけど、このブランドは由緒あるカリフォルニアの名門。76年のブラインドコンテストで、「シャトー・ムートン・ロートシルト70年」を押さえて「スタッグス・リープ73年」が首位に輝いたことは有名。本格的なボルドータイプのワインなのであります。以前にやはり「スタッグス・リープ94年」を買って飲んだことがあるんだけど、こちらの「S.L.V.」とある方がワンランク上らしい。
 色は一見明るめで、ホントにカベルネ? という感じなんですが、香りは素晴らしい。味もしっかりしています。弟に言わせると「置いておくと段々香りが変わってくる」ということだそうな。フランス物やイタリア物も勿論良いけど、アメリカ物も、どうしてなかなか侮れませんね。



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