「ルペルツベルガー・ベーレンアウスレーゼ」92年



 知人の紹介で、数人で横浜、白楽にあるドイツワイン専門のお店「WEIN」に行きました。
ドイツワインは白中心、甘口中心ということで、赤の辛口が主流のワインブームの中ではやや取り残された感じ。五年前まで輸入先第二位だったのに、今では第五位にまで転落してしまったとのこと。かく言う私もどちらかといえば赤が好きなのですが、そういう話を聞くとむしろ応援したい気持ちになってしまいます。モーゼルに代表されるフレッシュで飲みやすい白は、ある意味でとてもとっつきやすくメジャーな路線だと思いますしね。
 ここで大勢で飲んだワインは以下の四種類。
1)GUNDERLOCH 1996 RIESLING RHEINHESSEN TROCKEN
グンダーロッホ。ラインヘッセン産。リースリング種。辛口の白。ドイツは白の甘口が主流だから、辛口は珍しいです。もっともこの白もどこか甘さの残る感じでした。とてもさっぱりしていて、フランス物にある滋味感は殆どなかったですね。
2)CASTEL VOLLMER 1998 ELLERSTADTER KIRCHENSTUCK DORNRELDER ROTWEIN TROCKEN QbA PFALZ
エレルシュタッター・キルヒェンシュトゥック。ファルツ産。ドーンフェルダー種。辛口の赤。ドイツの赤ワインなんて、考えたら初めて飲んだのじゃないかな。適度に酸味があり、片意地張らずに飲める赤という感じです。
3)MOSEL.SAAR.RUWER 1997 SAARBURGER RAUSCH RIESLING QbA
ザールブルガー・ラウシュ。モーゼル・ザール・ルーヴァー産。リースリング種。甘口の白。一番人気でした。果実味のある、それでいて雑味のないすっきりとした味で、とても良質なモーゼルを飲んだと言う感じ。このモーゼルを嫌うという人はあまりいないでしょうね。抵抗感なく飲めちゃうタイプ。
4)RUPPERTSBERGER LISENBUSCH 1992 GRAUER BURGUNDER BEERENAUSLESE QmPルペルツベルガー・リンゼンブッシュ。ファルツ産。グラウアー・ブルグンダー種。甘口の白。ベーレンアウスレーゼ。これが上の写真のワイン。1998年金賞受賞。黄金色で、一見リンゴジュースの様に見えるほど。果実味があるのにいかにもワインらしい香りと含みを十分に持っていました。甘さの奥にある渋みや苦みを感じとって欲しい、とはマスターの言。うーん、確かに。
ドイツワインは極力ぶどうの味で勝負しようとする点で、オーク樽やマロラクティック発酵に頼るフランス白ワインとは違う、とのこと。そういわれてみれば確かに甘さがあって味が濃い割には雑味や樽香が全く感じられませんでしたね。
滅多に手に入らないというラインガウのアウスレーゼをキープしてもらったし、ベーレンアウスレーゼのさらに上を行くトロッケンベーレンアウスレーゼもあったしということで、これはもう一度足を運ばないとと思ってしまいました。
それにしても、ドイツワインオンリーのお店とはうれしい。渋谷のオーストラリアワインオンリーのお店と、新宿のカリフォルニアワインオンリーの店を合わせれば、これはもう恐い物なしですね。ふっふっふっ。



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