09年/「第48回SF大会(T-CON2009)」報告


●開催:2009年7月4日〜5日 ホテルニュー塩原
●参加企画:第一日  1)SF創作講座(森下一仁、塩澤快浩、三村美衣、横澤信義)
           2)イヴの時間 上映会(吉浦康裕、氷川竜介)
           3)自主編集動画上映会(ぱぴるす加藤、まはる)
           4)廃虚探索(稲葉渉)

「SF創作講座」
 今年のSF大会はオープニングもなしにいきなりの企画展開。12時から毎回恒例の「SF創作講座」。第2回以後毎回出席しているのですが、毎回ぎりぎりに作品提出だけして企画運営に何も協力しないというのはいかなるものか、という話になり、それならばと司会を請け負ってしまったばかりに、えらいプレッシャー。参加するだけの立場だと、司会進行なんて一番楽なんじゃと思っていたのですが、やはり緊張する……というか意外と段取りがうまくいかない。パソコンを持ち込んでその場でプロジェクターで審査状況を投影する……という手法を試したのですが、いざやってみるとパソコンが勝手に落ちたり(というかスクリーンセイバーがかかっていた……)、字が小さくて見えにくいと言われたり、会場の投票方法を忘れていたりと、結構へろへろ。まあでもそれなりに聞きやすかったと言ってくれた方もあり、何とか最後まで持たせたのでありました。
 さて、肝心の提出作品ですが、SFミステリー短編ということで提出したものの、「推敲が足りない」「説明不足」「書き方に問題あり」と、どちらかというと基礎的な部分で色々とご指摘をいただきました。うっ……確かに毎回締切ぎりぎりでろくに見直ししていない……。こりゃ締切を2段構えにしてもらうしか……。でもそれなりに頑張った甲斐あって、森下先生からは「表彰状」をもらうことができたのでした。「意表を突くプロットを駆使し、ワインのロマンティックな魅力を存分に伝えてくれました。」とのありがたいお言葉。 次回も頑張ります!
 その後、創作講座で一緒だった森下先生と共に、午後6時からウェルカム・パーティに参加。2003年のT-CON同様、マグロの解体ショーあり。
 パーティの後、「実はワイン用意しました」というM氏の言葉に誘われるままに、TOKON飲み会の部屋にも顔を出し、M氏の用意した白・赤ワインを一通 り飲んだのでした。今回は色々と企画が重なっていて、知り合いの主催する部屋に行けなかったのは心残り。

●「イヴの時間 上映会」
 「イヴの時間」は、吉浦康裕監督のアニメーション作品。15分×全6話という構成で配信され、内容は殆ど個人制作に近いグループ制作。DVDも一部発売になってるそうですが、15分の1エピソードが1,300円となると……しばらく待てば全話1枚もしくはセットで変えるようになるんじゃないかと……。人間と見分けのつかない精巧なアンドロイドが、人間に無条件に従って暮らしている世界で、人間とアンドロイドが境界線なく会合できる喫茶店「イヴの時間」を舞台に、様々なエピソードが描かれるというもの。その第1話が上映され、監督自らが制作背景を説明。人間とアンドロイドの危うい関係が結構印象的でした。 

●「自主編集動画上映会」
 第1日目の昼から第2日目の朝まで連続上映の自主動画上映会。アニメーションや特撮のパロディ版を延々と上映。企画の合間に観に行きましたが、結構笑ったものの実はあんまり内容を覚えていなかったりして。

「廃虚探索」
 
以前即売会で見つけた「廃虚探索部」の企画。即売会で販売していたのはチェルノブイリや軍艦島の無人の廃虚をひたすら撮影したもので、チェルノブイリ写 真集は既に売り切れ、軍艦島の写真とチェルノブイリのDVDを購入したのでした。やはり話題になっていたらしく、SF大会ではさっそく独自企画に。日本各地及び一部海外の廃虚風景を撮影した物を夜中に上映していました。やはり廃虚に関心のある人は多いようで、真夜中の企画の割には満員御礼。剥がれた壁や錆びた金属、朽ちかけた木材や瓦礫の中の人形など、それらのかつての生活の場の残骸が緑に囲まれてたたずんでいるのは、何か言い様もなく寂しくて魅力的なのであります。
 もっとも廃虚というテーマから少し離れて、アジアの標本博物館なんかも合わせて紹介されていました。奇形児の標本とか、飾ってあるところにはそれなりに飾ってあったりするもんなんですね。



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