「1月の独り言」
1月24日(土)〜26日(月)
前の晩の金曜日はまたしても朝までモードの飲み会になってしまい、二次会、三次会までずるずると付き合ううちに午前四時。それにしても元気すぎますK先生。結局漫画喫茶で始発までねばる。一時間半で二冊ちょっとしか読めなかった。意外と読めないものですな。ちなみに読んでいたのは佐々木倫子さんの「Heaven」。墓地の近くという最悪の場所で開業するフレンチ・レストランの話。
翌日は青山でロボット展、という話もあったのですが、目が覚めたら午後三時。仕方ないので夕食から参加。渋谷の「ひげちょうるうろうはん」にてカジュアルな台湾料理を食べた後、四人で映画のタイトルのカクテルを出すバー「八月の鯨」へ。私は「ファインディング・ニモ」「ラスト・サムライ」「座頭市」「スパイタン」と新しい映画ばかり選びました。「ミスティック・リバー」をリクエストするも、スタッフが飲んでなかったので残念ながらナシ。一緒に行ったSさんが飲んだのは……「陰陽師」「ラ・マン」「恋する惑星」「羊達の沈黙」「戦艦ポチョムキン」「椿三十郎」……ええと、確か10杯は越えた筈だが……。
あんまりにも飲むスピードが早すぎるので思い出せない。だめですよカクテルは味わって飲まなきゃ。
日曜日は自宅で寄せ鍋の会。結局飲み会続きで何の準備もしていないので、当日の朝食材を買っておいただけ。フグにタラバガニ、カキやシャケの入った寄せ鍋セットを買い込む。もう一つの目玉
はにぎり寿司。「人気の創作寿司」「有名店のすしの調理技術」といった本を買い込みひそかに練習していたのだ。最初は当然ながら手の平に米粒がくっつくばかりでお話にならなかったのだが、そのうちきっちりと一個23gずつ米を握り分けるくらいはできるようになったのでした。手の形は変わらないんだからそれくらい出来て不思議はないのかも知れませんが。
さてそろそろ握りの準備を、と中トロを切り分けていたころ、Oさんがあの中国のコーリャン酒「文春酒」を持って登場。ネットかで探しても見つからなかった希少品ですが、わざわざ同じ店に寄って手に入れて来たのだとか。
しかしいざキャップを開けようとしても空回りするばかり。仕方ないのでソムリエナイフでキャップをこじ開けようとしたところ……
「サクッ!」
と音がしたかどうかはともかく、気が付くと右の人差し指の先から血が……。
「うわっ、血が、血が〜!」
思わず騒いでしまい失笑を買ったのですが、痛みはともかく、これから寿司を握って見せようというのに何というバッドタイミング!
というわけで急遽手巻き寿司に。海苔を買っておいたので丁度よかったのだが、それにしても心残りであります。
くそ〜。いずれリベンジを。
ちなみに「文春酒」ですが、かなりきついヨーグルト系の香りは、こってりした中国料理はともかくあっさりした和食にはややヘビーだったようで、皆さんの反応は今一つでした。というわけで持参したOさんと私の二人で52度500mlのお酒を殆ど一本開けたような……。さすがにきつかったぜ。
「文春酒」以外に飲んだお酒は……。
・イソーニ2001年 イタリアの白 ヴァルマンティーノ種を使用したサルディーニャのお酒。魚介類との相性は良いはず。酸味が控えめのとてもバランスの良い白。
・ピュリニー・モンラシェ・レ・ピュセル2001年 「乙女」という名の一級畑。特徴的なナッツ香、バター香はやはり独特のもの。好評でした。
・特別純米酒「流水香(かんば)し」 軽井沢で働いていたHさん持参の長野の清酒。透明感があり、切れ味がよく後味もすっきり。水のように飲める、料理を邪魔しないお酒。とても口当たりが良く、一升瓶まるまる空いてしまいました。
・Yさん自家製の梅酒。甘くて美味しかったです。
←特別純米酒「流水香し」のラベル
月曜の夜は銀座でディナー。作家の藤原万璃子さんのドラマCD発売を記念して四人が集まったのですが、あいにくお目当てのお店は満席。ということで、昨年11月にワイン会をやった「カーヴ・ド・タナカ」へ。またもやここでも羽目を外してボトルを空けまくったのでした。詳細はこちら。
1月17日(土)〜19日(月)
サイコドクターのHPを観て興味を持ったので、品川の原美術館で開催されている「ピッチニーニ展」を観に行く。わりとこじんまりした美術館で、それでいてぎゅうぎゅう詰めの満員というわけでもなく、ある意味居心地のいい空間でした。奇妙な肉塊を愛しく抱きかかえる少女や、ゲームに興じる年老いた二人の少年、そして半人半獣の動物家族……それらは全て精巧な模型なのですが、なかなかにリアルでインパクトあります。数点の模型と、映像作品が一点(水の中で肉塊が血の詰まった風船のような物を延々と吐き出しているという、何とも不可思議なショートフィルム)しかないというのは少々物足りませんが。
日曜の夕方、「カーヴ・ド・エスコティエ」へ。四人でシャンパーニュのハーフボトルとミュスカデのボトル一本という、とても節度ある飲み会。シャンパーニュは「Laherte<ラエールテ>」というなじみのない銘柄で、オーナー自ら買い付けたという他には出回らない逸品。非常にキレの良いドライなタイプでした。ドメーヌ・ポワロンの「ミュスカデ・シュール・リー」も、柑橘の香りのするミネラル感の非常に高いもので、あまりミュスカデを美味いと思ったことはないのですが、これは上質のシャブリを飲んでいるようである意味驚きました。「シュール・リー」といっても生産者によっては数日しか澱と一緒に寝かさないものなのですが、このワインは八ヶ月近く置くのだとか。「エスコフィエ」は大手メーカーの輸入物ではなく、自ら選んで直接買い付けた物を飲ませてくれるところが魅力なのでした。
翌日は職場の人達と「シニアワインアドバイザー」の合格祝いに神田のワインバー「ゴールデン・ドロップ」へ。「もし落ちたらどうしよう」と不安だったものの、蓋を開けて見れば一緒に受けた人達は皆合格している。過去問と比べても妙な難問は出なかったと思うし、今年シニアを受験した人はラッキーだったかも。ここでもなかなか面 白いワインを楽しむことができました。詳細はこちら。
土曜日は少し職場に顔を出した後、新宿にて映画鑑賞。昨年の全米No.1のピクサー作品「ファインディング・ニモ」。いわゆるハートウォーミングなフルCGアニメなんだけど、深読みするとなかなかあなどれない内容だと思います。感想はこちら。その後新宿のワインバー「蛮(VIN)」にて、Kさんとワインを飲む。届いたばかりのシニアワインアドバイザーのバッジを見せて自慢(しょ、しょうもない……)。詳細はこちら。
日曜日は朝早く起きてワークショップのメンバーと日帰り軽井沢ツアーへ。前日12時近くまで飲んでいながら、朝四時半に起きて浦和へ。Sさん夫妻の車に乗せてもらう。何しろ週末疲れててしかも三時間睡眠状態なので眠い眠い。目的地到着時しっかり後部座席で寝てました。
前の日に雪が降り、天気は快晴で旅行日和ではあったものの、さすがに寒い。何も考えていなかった私は会社に行くのと同じコートを着ていったので逆に目立つのでありました。本人は目一杯カジュアルな格好のつもりなんですが……。11時頃、高台で浅間山を眺めた後、Hさんの勤めるそば屋さん「川上庵」で昼食。天せいろを注文。Hさんのおかげで割引にしてもらった上にデザートの杏仁豆腐まで頂く。本場の信州そばは腰があってとても美味でした。その後スキー組と散策組に分かれ、スキーで痛い目にあったことのあるワタシは当然散策組に。スキーに参加するOさんの車を借りて、Hさんの案内のもと、「絵本の森美術館」と「エルツおもちゃ博物館」を訪ねる。「絵本の森美術館」は絵本の原画や古書などが紹介されている、非常に心休まる空間。絵本というより図鑑に近い「世界図絵」(1777年英国版第12版)の展示に始まり、ラッカムの絵になる「グリム童話」や、「ピーターラビット」等の古書が並んでいました。最近作も紹介され、ビデオ上映もされていました。おたまじゃくしが恐竜のような巨大生物に成長する話など、思わずDVDが販売されていないかしらと探してしまったほど。「エルツおもちゃ博物館」は「絵本の森美術館」の隣にあり、ドイツ・ザクセン州の「エルツおもちゃ博物館」の姉妹館にあたるもの。伝統的な木工工芸品を展示しています。木材の輪切りから大量
生産できる動物の人形や、くるみ割り人形、そして屋根に巨大なプロペラが付いていて、周囲にろうそくを立てるとその熱でプロペラが回転し、家の中の物がそれにつられて回りだすドールハウスなど、なかなか楽しい展示物が満載。ちょっと買って帰りたいなと思ったのですが、何しろ高いので断念。
←雪をかぶった浅間山
その後街に出て、パンやらハムやら買っているうちにあっという間に日は暮れて、7時頃スキー組を迎えに行き、着替えることもできず凍えているOさんと合流。その後メンバーの多くは温泉に向かったのですが、私は湯冷めを警戒してお茶で一服。その後欧風料理店にて解散会。3,000円のコースなのにイクラの載ったテリーヌは出るわ、フォアグラのパテは出るわ、肉たっぷりのポトフにパスタまで出てくるという豪勢ぶり。おおいに飲み食いした後再びS夫妻の車で帰路へ。結局車の中で寝ている間にS夫妻の家へ到着。時計を見たら午前2時でした。終電も過ぎていることだしと図々しくも泊めてもらうことに。
寝る前に一杯、ということでオーストラリアワイン「ハーディ・カベルネ・ソーヴィニヨン」のボトルを空けていただく。結構濃厚でしっかりした味。「いくらだと思います?」の問いに、「結構しっかりした味だから……2000〜3000円はするでしょう」と答えた私。正解は418円。「まさか……!」「値上がりする前は400円以下でした」う〜ん。以前百貨店で見かけた時はそんなには安くなかったと思うんだけど。
翌朝、11時頃Sさん宅を出発して帰宅。途中本屋に寄り道し、意外と旅行にお金がかからなかったのをいいことに本を買いまくる。出発直前にテレビで放映していた「大友宗麟」が気になって「日本史大事典」を購入。一冊12,000円。受験生でもあるまいし今頃こんな本買ってどうすんだ〜?
1〜2日を取りあえず自宅で過ごした後、3日は部屋の片づけと新年会。S氏、E氏らと新宿「稲穂」にて日本酒を飲む。
・「初亀〜富士山」 最初はスッキリ系のお酒で、とのリクエストに出されたもの。確かにキレがあります。香りは控えめでストレートな感じ。
・「輝ら星の如く」 前回はひやおろしでしたが、今回は純米吟醸。前回よりはわりと普通
のイメージ。ボディのある味わい系。
・「手取川〜吉田蔵 純米酒」 意外としっかりした味。辛口。ボディがあり余韻が長い。
・「艶」 福井の純米大吟醸。すごくキレイなお酒、という印象。米を炊いた時の香り。米の自然な感じが出ている。
料理は鴨鍋など色々ありましたが、特にヒラメの肝あえが美味しかったっす。