「シャトー・モンテリーナ」95年
新宿にあるパーク・ハイアットの最上階の「ニュー・ヨーク・グリル」には、何でもカリフォルニアワインが1500種近く置かれているとかで、濃厚で飲みごたえのあるボルドータイプのカリフォルニアワインの好きな私はさっそく出掛けていったのでありました。
前述の渋谷のオーストラリアワインの店が、数ページに渡るメニューの全てがオーストラリアワインだったのに対し、当然ながらここはカリフォルニアワインがぎっしり。ロバート・モンタビィやスタッグス・リープはもちろん、シェーファーやメリーヴェイルのような珍しいワインもありました。いざメニューを出されるとどーにも迷ってしまう。
結局選んだのがこれ、「シャトー・モンテリーナ」。1882年に設立された由緒あるワイナリーは、文字どおりフランスシャトースタイルのお城。もちろん外面だけ真似したわけではありません。1976年のアメリカ対フランスのブラインド・テイスティングで、一位を取ったのは赤ではスタッグス・リープ、白ではこのシャトー・モンテリーナのシャルドネだったそうです。このカベルネ・ソービィニヨンも、とてもコクがあり濃厚で、しかも決して渋すぎず、複雑な香りが楽しめます。ビンテージが若くても凝縮感のあることがカリフォルニアのカベルネタイプの特徴だと思うのですが、このワインもそのスタイルを忠実に守っていますね。もっとも、一緒に飲んだ弟は「香りはそれほどでも……」と言っていたけど。うーん、この贅沢者め。
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