「ラインガウ・ドームデヒャント・ヴェルナー・アウスレーゼ」94年



 5月にも行った、白楽にあるドイツワイン専門のお店「WEIN」に二度目の訪問。
 実は前回行った時に押さえて置いた、なかなか手に入らないラインガウのアウスレーゼがあったので、まずはそれをラストのメインにということで、マスターと協議しながら以下の順番で試飲。
 流れとしては、一応前回飲んだ物は省くということで、「辛口の重めの白」→「切り返しにゼクト(発泡酒)」→「やや甘めのモーゼル」→「極甘口のアウスレーゼ」の四本。ロゼを入れたいという意見もありましたが、軽い物を合わせていくのが難点ということで。

1)NIERSTEINER ROSENBERG WEISSBURGUNDER SPATLESE TROCKEN 1997
ニーアシュタイナー・ローゼンベルク・シュペートレーゼ・トロッケン。ラインヘッセン産。ヴァイスブルグンダー種。辛口の白。色もやや濃く、重たさのあるまごうことなき辛口の白、なんですが、後口にほのかな甘さが残るのがドイツ的。アルコール度数も12.5%とドイツワインとしては高い。シェーブルのチーズがとても合います。
2)FRANZ JOSEPH SELBACH ERBEN DIAMANT SEKT TROCKEN SEC
ディアマント・ゼクト。ドイツの発泡酒。ドイツ産のスパークリングワインを飲んだことはあまりないです。やや甘口のシャンパーニュ、という感じですが、少し不思議な滋味感というかぶどうの皮感が味わえる点がとても特徴的。「これはチーズには合わないや」という意見も。でも口直しにと思って飲んだ割には楽しめた良い味だったなあ。
3)MOSEL.SAAR.RUWER 1997 URZIGER WURZGARTEN RIESLING QbA
ウーツィガー・ヴュルツガルテン。モーゼル・ザール・ルーヴァー産。リースリング種。甘口の白。前回も三番目にモーゼルを持ってきたのですが、今回のはやや酸味が控えめのタイプ。とても色が薄く、一見透明に見えるほど。でも果実香はしっかりしていて、ある意味とてもくつろげるワインだなあ、という印象でした。
4)DOMDECHANT WERNER 1994 HOCHHEIMER RIESLING GUTSABFULLUNG RHEINGAU
ドームデヒャント・ヴェルナー。ラインガウ産。リースリング種。甘口の白。アウスレーゼ。これが上の写真のワイン。黄金色で三番目のモーゼルを大幅に上回る甘さと強さを持った味。うーん、ハチミツの様な自然な甘さとブドウのニュアンスが見事なハーモニーを見せてくれます。とにかく、「強い」ワインというイメージ。四人で一本ではもったいないというか、やや持て余し気味かも。
さて次は、ぜひベーレンアウスレーゼのさらに上を行くトロッケンベーレンアウスレーゼに挑戦したいとマスターに申し出ておきました。さあ、残してくれるかどうか。
それにしても、ドイツでは辛口ワインをトロッケン(TROCKEN)と呼びますが、極甘口の最上級をトロッケンベーレンアウスレーゼは何故トロッケンなんだろう、と思っていました。さっそくその疑問をマスターにぶつけてみたところ、トロッケンベーレンアウスレーゼは十分に水分が飛んで糖度が高くなった段階まで待ってから収穫・発酵させたため、とのこと。つまり水分が飛んだ、ドライな状態をトロッケンと言うわけですね。



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