「シャトー・リューセック」94年
新年会の最後の締めくくりはこの貴腐ワイン「シャトー・リューセック」。前回の「シャトー・クリマン」同様、ソーテルヌ格付け第一級の逸品。正確には「クリマン」はバルザック村、「リューセック」はファルグ村のワインです。ソーテルヌ村とソーテルヌ格付けは違うのですね。まるでイタリアのバローロみたいなややこしさですが。
色は濃い黄金色。香りはハチミツのよう。甘さの中にも滋味感があり、貴腐ワインならではの格調高い風味……と、やや月並みながらのコメントですが、うーんやっぱり貴腐ワインっていいなあ、というのが結論。
さんざん飲み明かした後の最後の一本ですから、いい加減味覚も麻痺しかけてたのかも知れないけれど、前回の「クリマン」を経験した方は、やはり前の方が良かったと言う意見が多かったです。94年と89年というビンテージの違いもあるかも知れませんが、香りの複雑さという点では「クリマン」に軍配が上がるかも。でも逆に、ブドウらしさがストレートに伝わってくる、という意味ではとても素直に飲めるワインです。
特別クラスの「シャトー・ディケム」をはじめとして、著名なソーテルヌといえば「クリマン」「リューセック」「クーテ」が挙げられる……とは、手元にある「ソムリエ試験実戦対策講座」(時事通信社)(……こんな本買ってソムリエにでもなるつもりかしら……)に記載されているお言葉。よーし、次は「クーテ」を探せばいいのね、と妙に張り切る私。
でもしかしさすがにセラーも淋しくなったので、少し自粛してしばらくは日本酒でしのごうかなと思っていたりして。何しろ自分が、飲みだしたら止まらないという困った性格だから、いい加減財布が心配なのであった。