「8月の独り言」



8月27日

 流通センターにてCOMITIA53に参加。
 コミックマーケットに比べてあまり売れないだろうと、30冊くらいしか持っていかなかったら、結構旧作とかをまとめ買いしてくれる方もいて、24冊も売れてしまったのでした。こんなことならもっと持っていきゃあ良かったかな。
 ちょっとの間持ち場を離れてお買いもの。結局同人誌の方はあまり見ずに、スクリーントーンを25枚も買ってしまった。先月使いまくったんでその補充。同人誌で買ったのは黒端銀一郎氏の「蛇天の翼」。ギーガーばりのブラックでリアルで幻視的なイラストが飾ってあったので思わず立ち止まってしまいました。本を買ってみて分かったのですが、それぞれのクリーチャーは作者自身の作り上げた暗黒神話を彩る生命体ということになっているようで……うーん、なかなか凄い。多分ラヴクロフトのクトゥルー神話あたりを目指しているんでしょうね。最高神は「おぞましい」上に「アホっぽく」さらに「弱そう」をコンセプトにデザインした、というところにこだわりを感じました。奥付を見ると、私より10も若い……うーん。
 三時二十分になり、あと十分で終了というところで、目の前のずっと空席だったところに女の子が一人やってきていそいそと綺麗なカードを並べ始め……ひっとして、今から設営か? あと十分なのに? 遅刻したのか、誰かに頼まれたのか……いずれにしてももうちらほらサークルが引き上げはじめる時間なのに、サークル申込に最低4500円はかかることを考えると、ひと事とは言え「どうしたんだろうか」と思ってしまいました。

8月26日

 試験も終わったし、ということで久しぶりに創元推理倶楽部の分科会に参加。場所は懐かしいキネカ大森。もっとも当日までそのことをすっかり忘れていて、借りてきた「スリーピー・ホロウ」のビデオなんか観ていました。段々不熱心な部員になってしまったなあ。
 そもそもミステリーを書こうと思って入会したのに、肝心の作品が……。どうもSFっぽいものは出来不出来に関係なく何か書くことはできるんですが、ミステリーはどうもうまくいかないです。これは資質の問題なんでしょうが……読書量からいくとむしろSFよりミステリーの方が多いくらいなんですけどね。


8月25日

 品川新高輪プリンス国際館パミールにてワインアドバイザー一次試験を受講
 普通に会社勤務なんかしてるから、学生時代の様に試験に向けてテンションを上げていくということができないまま結局試験当日を迎えてしまいました。一応ホームページ更新まで返上して勉強したんですけどね。しかし、仮にも大学受験の時には、暗記物の世界史であの共通一次を突破した男、マークシートは得意のハズ。きっとそんなにベンキョーしなくても、マークシートの神サマがついていて下さる……。そうでなくても、普段エラソーなことを言ってホームページにワインのコーナーなんか設けている以上、簡単に落ちる訳にはいかないのでありました。
 さてさっそく10時から試験開始。会場は冷房が効きすぎていて、半袖で来てしまった私はしょっぱなから調子が悪い。最初のマルバツ問題でもう数が合わなくなり焦る。一個移し間違えてそのままずれていってしまったのだった。
 「次の中からSauternes格付二級のBarsacを選べ」でいきなり挫折する。二級? 一級だけ覚えれば後は消去法でオーケーだって講座では言っていたじゃないかあ! 選択肢の中の二つのうちのどっちかなのだが分からず、カンで名前の短い方を選び、しっかり間違える。おそらく正解は「Chateau Doisy...」の方。ん……これは……そう、ついこの間テレビ朝日の「芸能人格付けチェック」で高級甘口ワインで「Chateau Doisy Daene」が出たのを観たばかりじゃないかあ! あの時ちらりと本を見て二級格付であることを確認したにも関わらず、「Chateau Doisy...」がBarsacであることを失念していたのでした。あああの時ちゃんとコミューン名まで覚えていれば……。
 フランス、ドイツ、イタリアと進んで、他のヨーロッパや新世界に移ると、もはやボロボロ度は急上昇、見たことのないブドウ品種名がずらっと並んでいたりする。「ハンガリーの白の品種を選べ」?……ハンガリーといえばトカイのフルミントだが、載っていないぞ? しかし、正解は「Szurkebarat」……なんと前日、しっかり読んで確認した品種なのだ。しかし当日、「Szurkebarat=Pinot Gris」を何故か「Szurkebarat=Pinot Noir」と間違って思い出してしまい、赤だから違うとはずしてしまったのだ。ううう、前日しっかり読んだのに、読んだのに……
 「ヴァシペトロ」関係のある国はって……誰だこれ、知らんぞ。ペドロだったらラテンっぽいかな。きっとアルゼンチンかどっかの、苦労してフランスからブドウの苗を持ち込んだ偉い人かなんかに違いない、とあてずっぽうでアルゼンチンと答えてしまった。正解はギリシャ。「クレタ島のヴァシペトロには、ミノア文明のミノス王朝期、紀元前16世紀と伝えられる最古の足踏み式破砕器が今も残されている。」とテキストにはあります。そりゃ確かに、あることはあるけどさ……。
 「サン・ダニエーレ産生ハムに合うワイン」イタリア産だということは分かるんだけど、選択肢も全部イタリアワイン。「これって、どれでもいいじゃん!」。「ラングドック・ルーションのつづり」とにかくフランス語は発音しないのに長い綴りだからと、とりあえず一番長い奴を選んだんだけど……Languedoc-Roussillon……合ってたかな〜。「Tuileと言えるワインはどれか」これはTuileが「レンガ色」であることが分からないとどうしようもないのですが、それが分からなかった私は選択肢の中で赤の中に一個だけ白があったのでこれを選びました。しっかり間違ってる……。
 というわけで、全部が全部こんな調子でありました。7割が合格目安というけれど、こりゃ後は運次第だな。問題用紙も回収されてしまうので、後から全部チェックすることはできないのですが、二週間後には通知が来るのでした。ああ、落ちてたらどうしよう落ちてたらどうしよう……。


8月13日

 東京ビックサイトにてコミックマーケット58に出店。
 「冬の日の幻想」も第四巻まで無事終了。しかし同人誌の続き物ってのは、いつ次が出るか分からないし、ペースは遅いしではっきり言って段々売り上げも落ちます。まあお客さんにとっても、途中巻からは買う気がしないということもあって、読むのを止めちゃう人はいても読み始める人は少ないでしょうね。というわけで新刊の売上は15冊どまり。早くこのシリーズ決着させて、短編製作に戻りたいなあ。
 先週SF大会やら何やらでばたばたしていて、前もって既刊本を送付しておくのをすっかり忘れていた私は、あいにくの雨の中、カートを引きずって長い傘を持て余しながらとぼとぼと会場へと向かったのでした。
 「創作講座」杉並さんが店番を手伝ってくれたので、会場に着いてからは結構ラクに過ごせました。今回は西館だったので、その分人通りも少ないけれど密集度も低くてややリラックス。少しばかり見回ったりもしたんだけど、毎度ながら人混みでしんどくなってしまい、とても本を探すというゆとりはなかったです。よくみんなあんな状態で本探しなんかできますよね〜。私は基本的に本を探すのが下手で(というか、修練を積んでいない……)、最近じゃ人に勧められた本でないかぎり殆ど購入することもないです。
 終了後はSF同人誌「まねきねこ」のメンバーと飲み会。明日から二日間だけ会社も休みなので、ワインの勉強でもするか。


8月5-6日

 横浜パシフィックにて第39回SF大会「ZERO-CON」に参加。詳細は「ZERO-CON」体験記のページへ。
 何にせよ日帰りのイベントというのはラクでいいですね。前回は「創作講座」に作品を提出しているにも関わらず、前日に熱を出して無念の欠席(参加費を振り込んでいるとこういう時もったいない……)だったのですが、関東近郊なら少しくらい具合悪くてもそこだけ見に行けるし。
 それにしても、途中プログラムとかあまり良く読まなかったから、小松左京とか結構大御所が参加していたことを後から知ったという有り様でした。他の人の参加レポートなんか読んでると、皆さんちゃんとしたまじめな企画に顔を出していたみたいで、うーん、トンデモ本とかデスアニメとか、殆ど笑える企画だけ選んでいた私は……志が低いのかなあ
 次回は東京、というより幕張だから千葉か。日程的にコミックマーケットと重なりそうなところが心配。それにしてもこれからもこのまま毎年こんな風にイベントに足を運ぶのかね。最近じゃ知り合いに会うことも少なくなったし。
 次次回は栃木と大阪のどちらかで開催、ということで何とエンディングで参加者投票。あまり考えずに近いからいいやと栃木に一票を投じたんだけど(関係ないけど、「宇都宮」ってこともあるし)、ダイコンの方が実績もあるからちょっとしまったかなあと思わないこともない……。


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