「8月の独り言」


8月26日(日)

 久しぶりに銀座へ出て小説書き仲間と映画に行く。遅ればせながら気にはなっていたキューブリック&スピルバーグの「A.I.」。賛否両論の分かれる作品だったなあ。感想はこちら
 その後西武エノテカでFさんの貴腐ワインを選んだ後、一服してから日曜でもワインの飲める店を探して予約。ちなみに店名はカジュアル・フレンチ「カーヴ・エスコフィエ」。 ワインの白は「プレモン・コロンバール」、赤は「ドメーヌ・ド・フロリアン・メルロー」でした。いつも高いワインを注文してひんしゅくを買う私ですが、この日はリーズナブルに押さえることができました。


8月25日(土)

 土曜日の今日は浅草でサンバなのであります。
 職場の皆様は全員参加! というわけでサンバどころかフォークダンスすらまともにやったことがない私も踊ってしまったりするのでした。

 まーカイシャの中には踊りのうまい人も見栄えの良い人もいるので、踊れないステップ踏めないちんちくりんの私が参加しても見苦しいだけなんじゃないかと結構当日はブルーになってたりして。おまけに前の日は二次会まで飲み会だったので酒が抜けきらない状態で嫌な汗をびっしょりかいてたりするとこれはもう……。

 一時に体育館(リバーサイドなんとかというもう少ししゃれた名前だったんだけど忘れました。) に集合。一時半から二時半まで当日のステップの練習。この一時間の重労働で既にバテる。持ってきたTシャツと一着しか持っていない短パンはもう汗でぐっしょりであります。着替えて四時の「サンバ開始」まで待機。オレンジ色のシャツに白の短パンが支給されたのでありました。白の靴下と白のスニーカーで来るように、という指示はあったものの、そんな気の利いたものは持ってない……どうせ足下なんか誰も見ないやと高をくくって真っ黒の靴を履いていたら、みんなちゃんと買ってまで揃えていたのでひんしゅくを買ってしまったのでした。

 運命の四時のベルが鳴る。下の写真は「サンバ開始」直前の私。


 

やる気まんまんである。
(実際には「北朝鮮から来た怪しい人」とからかわれて喜んでいるところ)

 さて、余裕の笑みを浮かべていられていたのも午後四時までのこと。夕方とは言え八月の残暑は結構まじで厳しい。音楽が始まって10分くらいでもう息が切れそうになる。せめて「最期まで微笑を忘れず」今は亡き名指揮者ブルーノ・ワルターの言葉を思い出して気張ろうとするも、とてもじゃないけどにこにこなんかしてられない。後半二十分は滝のように流れる汗が目に入って意味なくタオルを振り回してじたばたしているだけ。本当は回転とかしなくちゃいけないんだけど回るとコケそうなので回れないし。とにかく人とぶつからないようにするだけでも精一杯という感じでした。四十分間の行進が終わった時にはほんと、その場に倒れ込みそうでやんした。へろへろに踊るシーンが写 真に残らなかったのは幸いかも知れない(もし残ってたら面白がって載せてただろうけど……)。
 本場のサンバはこれを何時間もぶっ続けでやるそうだけど、そうなるともうランニング・ハイというかトランス状態になって、それはそれで恍惚とするんだろうなあ。分からんでもないですがそうなる前に体が音を上げてしまうのが情けないところ。終わってなんとか一息ついた時には「もう一歩も動けん」という気分でしたから。

 その後七時からカラオケで騒ぐ。おとなしくしてればいいものを、出たがりなものだから二曲立て続けに調子に乗ってはしゃいでしまい、「封印!」指定を受けてしまったのでした。ばかですね〜。一部屋に四十人近く集まって最後は全員立ち上がって大合唱。うーんまるで学生に戻ったような一日でした。 


8月前半

 いろいろあって8月前半は日記を自粛。
 というか、「今夜は残業」「タクシーで帰る」ばかりでは面白くもなんともないし、というのもありますが。

 「シミュレーションで学ぶメンタルヘルス・ワークブック」という本があるのですが、これがなかなかの難物でした。ケーススタディで、「A氏は40代半ばの既婚男性。プロジェクトを仕上げる自信がない、と訴えられて、さてあなたはどう対応しますか?」とかあるんだけど、フツー「話を聞いて励ます」、というのが妥当なところと思うのですが……このシミュレーション、相手を激励すると次の場面 ではなんと自殺されてしまうのであります。「最悪の状態じゃないですか! どう責任をとるつもりですか?」とか言われても……「そんなの知ったことじゃねえよ!」と言いたくなる。要するに「精神科を受診するよう勧める」という選択肢を選ぶのが正解。それも早めに選ばないと手遅れになるという仕組み。うつ状態の人に対しては「叱咤激励してはいけない」というのがポイントらしいのですが、かといって40代の、今まではそれなりにやってきている人に対して、自信がないと言われたぐらいですぐに奥さんを呼んで精神科を受診するよう言ったりしますかねえ。場合によっては、なんか逆効果 のような気もするんですけど。
 現実的には激励どころか、「いいトシして甘えてるんじゃねえよこの野郎!」とどやされるというパターンが一番多そうな気もするのですが、それは選択肢にすら含まれてないのでした。


◆「漫画・映画・小説・その他もろもろ」のコーナーへ戻る。

◆トップページに戻る。
◆「宇都宮斉作品集紹介」のコーナーへ。
◆「宇都宮斉プロフィール」のコーナーへ。
◆「一杯のお酒でくつろごう」のコーナーへ。
◆「オリジナル・イラスト」のコーナーへ。
◆「短編小説」のコーナーへ。