「1月の独り言」


1月26日

 出張の後そのまま渋谷に出て、ワインショップに立ち寄り例のごとく予定以上の買い物をしてしまったあと、表参道「季菜」にて赤坂WINESCHOLAの新年会。この日は「シャルドネ」がテーマ。フランス・アメリカだけでなく、かなり色んな国の物が集まりました。本場のブルゴーニュ、シャブリ・プルミエ・クリュとピュリニー・モンラッシェ2品、そしてニュージーランドのフェルトン、オレゴンのウィリャメッタ・ヴァレー、南アフリカのハミルトン、日本の北信等々。10人で13本を空けたことに。うーん、皆さん、よくお飲みになる。シャブリが意外にバター香が効いていて良かったです。
 私が持ち込んだのは当日渋谷で買ってきたオーストラリアのシャルドネ「ペンフォールド・ヤッターナ98年」。とにかく美味い、と店の人に勧められたのですが、何より名前が気に入ったのでした。やったな! という言葉の響きがいいですね。アボリジニの言葉らしいけど。味わいはとにかく「素直」の一言。そのうちワインのコーナーに書かなくっちゃ。
 出張かばんを抱えたまま終電過ぎまで店に入り浸り、結局タクシーで帰る。

1月27日

 私がちょこっと短編漫画を載せた仲間内のアンソロジー同人誌「KUMA KUMA BOOK」の打ち上げランチパーティ。渋谷の「ムルソー・ダプレ」にて。名前からしてワインハウスかなと思わせるけど、キッシュランチがメインの、ちょっと大正ロマン調のお家にお茶に呼ばれてきました風のお店。小物が一杯の部屋になぜか「パールハーバー」のポスターが貼ってあったりして。
 その後BUNKAMURAミュージアムで行われている「ウィーン分離波展」へ。クリムトが中心になって起こった世紀末から第一次大戦までの芸術運動、くらいのイメージしかなかったんだけど、「日本」とか「ベートーベン」とか、結構テーマを決めて他から作品を集めて展示したり、結構自由なことをやっていたのだなあとあらためて納得。クリムトというとあの端麗で威厳に満ちた「ファム・ファタール」然とした女性の絵がすぐ思い浮かぶけど、中にはルノワールじゃないかしらと思うような可愛らしい横顔のスケッチもあったりして、あらためてその幅広さに気付かされたりしました。
 10人ほど集まった後、半分ほどはここで解散。残った四人で「109」の上にあるバリ料理の店(店名忘れちゃった)へ。結局なんだかんだで飲みっぱなしのような気が……。次の映画鑑賞の約束をして帰宅。


1月20日

 この日は昼から麻布十番「パシフィック・カレンツ」にてWINESCHOLA主催のワインランチ。この日は「オーパス・ワン&ロバート・モンダヴィ」がテーマということで、これは行かねばなるまいということで朝から出掛けました。詳細はこちら。
 昨年秋にオープンしたばかりのお店でカリフォルニアスタイルのランチを楽しみつつ、白1種、赤5種のカリフォルニアワインを試飲したのでした。「オーパス・ワン」が「作品番号第一番」を意味することは知っていたけど、その他に「序曲」を意味する「オーバーチュア」というワインがあることは知りませんでしたね。
 そのまま酔いもさめやらぬうちに、夕方自宅で新年会。
 今度は180度スタイルが変って、鍋を囲んで日本酒を飲む会に。何かと忙しい中5人が集まり、皆の持参した「松緑・にごり酒」「招徳・純米大吟醸」「諏訪泉・古酒」などを飲みながら、今回は「豆乳鍋」に挑戦。意外と美味い、という話をもとに、外で食べたことがないのでインターネットでレシピを検索したりして。鍋に昆布とかつおのだしをとり、鳥もも肉を入れ、酒を煮立たせ味噌を加え、とりあえず野菜と海老・蟹・鮭・鱈などの具を加え、成分無調整豆乳200MLと牛乳を加え、しゃぶしゃぶ用豚肉等をいただく。本場を知らないのでなんとも言えないけれど、意外と美味しいんではないかい? 最後にご飯を加えておじやにしてみたけれど、こちらもなかなか。案外なんとかなったんではないかな?


1月16日

 ほぼ半年ぶりに赤坂WINESCHOLA-ENGLISHの講座に出席。
 本日のテーマは「コート・ド・ローヌ」。白1種、赤5種の計6種をテイスティング。
 しょっぱなの白から間違えました。この香りとボディはヴィオニエ、と思ったんだけど、正解は「サン・ペレ」、マルサンヌから作られる白。
 赤はローヌだからシラーかグルナッシュか、といったところ。特徴としては、シラーの方がより野性的で、ブラックベリーやペッパーといった、どちらかというとBLACK-FRUIT系の風味がするのに対し、グルナッシュはラズベリー、ドライフルーツといったRED-FRUIT系の風味がするところ。私にとっての香りの見分け方としては、まず香りがきつめで、どこか酢酸系の匂いが混じる傾向があります。 
 結果としては、赤5種類のうち、シラーを使った2種類、より酢酸の香りがきつい「サン・ジョセフ」と、これよりも若干まろやかで飲みやすい「コロナス」(シラー100%)を当てることができました。
 なかなか興味深かったのが、6種のうちブラインドで一番評価が高かったのが 、一番安く買える「ジゴンダス」(グルナッシュ100%)だったこと。実際私もコメントを求められて「一番高いワインだと重う」と答えちゃったし。



1月12日

 せっかくの日曜日なのでひさびさに美術鑑賞でも、と思い、上野の森美術館の「MoMA展」に出掛けました。
 開場の10時ジャストに着くつもりが、どうにも朝ヨワイので結局三十分遅れ。すでに行列が……でも20分も30分も待つようなこともなく、割合すんなりと入れました。もっとも入り口付近は完全に満員電車状態で、落ち着いて見れたもんじゃない。目玉 となるマティスの大作「ダンス」の周りなんか動ける状態じゃない……まずはお目当てのダリの「記憶の固執」が見れれば良し、として先へ進む。意外と小さい会場で、三十分もしたら出口まで押し流されてしまった。しょうがないのでもう一度引き返して真ん中から見直すことに。詳細はこちら
 その後渋谷へ。本来ならSRの会に行くつもりが、シュヴァンクマイエルの新作長編「オテサーネク」がユーロスペースでやっているので、これを逃したらと思い急遽予定変更。「ロゴスキー」でランチをとったあと映画館へと急ぐ。詳細はこちら
 その後ロフトやWAVEによって財布がカラになるまでしこたま買い物。映画観るくらいなら誰か誘えばよかったかな。大抵飲み会に行くよりも一人で出掛ける時の方が余計な散財をしてしまうし……。


1月9日

 昼食にフライをたべていたらなにやら舌の右側に違和感が……少しばかりひりひりするのでまた口内炎かと思い鏡を見てみると……2センチ近い大きさの血膨れが。内出血して皮一枚隔てた内側に血が溜まっている感じ。痛みはないのだけれど、ぎょっとして至急かかりつけの頭頚科に電話をし、翌日の予約を取り付けたのでした。
 しかし家へ帰ってから、うがいとかしてもう一度鏡を見ると、血膨れはあとかたもなく消えていました。皮が破けて血が流れ出たというわけでしょうか。
 とりあえず翌日病院へ。「確かに血膨れがあったんですけど……」「噛んじゃったんでしょう。見たところどうもありませんが……」
 触診ついでにチューブを鼻から送り込まれて喉の検査も。簡単に麻酔を塗布して細いチューブを突っ込まれるのですがこれがどうも苦手でしばらくの間かなり鼻の奥がひりひりするのでした。結局「大丈夫です」ということで事無きを得たんだけど、そう言えば二年前の6月にも同じように腫れ物ができて医者に行ったのだよなあ。ホントに大丈夫なんだろーか。場所が場所なだけに一度気にしてしまうとなかなか……。


1月5日

 この日はE氏宅にてワインパーティ。駅に降りたら雪が降っていた……誰だ雪男は?
 今回のリクエストは、「2万円、1万円、5千円、3千円の値段の異なる同じタイプの赤ワインをブラインドで比較して、値段通 りの差があるかどうか確かめてみたい」というもの。そこで比較的揃えやすい98年という若いビンテージのもので、カベルネ・ソーヴィニヨン主体の濃厚な赤を飲み比べることに。私が用意したのは以下の四種類。若干値段は予定とずれてしまいましたが……。

1)Chateau Mouton Rothschild 98 (\19,800) France, Bordeaux; Alc.12.5% Cabernet Sauvignon 72%, Cabernet Franc 8%, Merlot 20%
2)Frog's Leap Rutherford 98 (\10,000) U.S.A. California, Napa Valley ; Alc.13.5% Cabernet Sauvignon 72%, Cabernet Franc 28%  
3)Clarendon Hills Cabernet Sauvignon Brookman Vineyard 98 (\39,800) Australia, ; Alc.14.0%
4)Carmen Nativa Cabernet Sauvignon 98 (\1,980) Chile, Maipo Valley ; Alc.13.5%

これに780円のフランスのテーブルワインを加えて、ラベルをすっぽりと厚紙で隠し皆でテイスティング。さて、値段通 りとなりましたかどうか……。
詳細はいずれワインのコーナーにアップするとして、一番人気はやはりというか 2番目のカリフォルニアワイン。次が3番目のオーストラリアワインで、シャトー・ムートンことフランスワインは3番目にランクイン。正解者は参加者9名のうち私を含めて2名。うーん、若いビンテージのシャトー・ムートンを飲んだことのある人から「最近ムートンは大人しい」という話を聞いていたもんで、おもわずそういうふうに狙いを定めていたのですが、やはりそうか。もっとも15年以上経たないと真価を発揮しないシャトーの銘醸物を2年かそこらで空けるなんて冒涜だ! と叱られかねないですが。
2000円のチリワインも、少々特徴がありすぎて損をしたかな。実際、3000円クラスならもっとボルドータイプに近いものもあるはずで、ちゃんと探して置かなかった私が悪いか……。次回は、じゃあ3000円均一で巧いワインを探してみようか、という企画に。これはこれで実用的な選択かも。


1月1〜4日

 1/31から1/3まで親の実家へ。
 殆ど自分の物は置いていないので、どうしてもだらだらと過ごしてしまう。パワーブックを持って帰ったにも関わらず一回も立ち上げずに終わる。
 殆ど本を読んで過ごす。浅見定雄「にせ日本人とユダヤ人」(髄分前に読んだ本だな……)バートン・マック「失われた福音書Q」(マルコよりも古い福音書があったという……これも前に読みかけた本)ブライアン・マリナー「カニバリズム」(正月に読む本じゃないな……) などをぱらぱらと。漫画も「バガボンド」の11巻までと「ラストマン」の全12巻を読んだ。「バガボンド」は評判の良い宮本武蔵の話なんだけど、このペースではいつになったら巌流島まで行くのやら。
 1/3は弟の車に乗せてもらって自分の家に帰る。読みかけの本や置いていた自分の本(上巻だけ自分の処にあって、下巻が置いたままだったものが三種類ほどあった……)などを持ち帰り、途中新宿でワインを買ったり。家に戻るとまだクリスマスツリーが飾ってあったりして……。しょうがないので片付けをしていたら夜中になった。
 1/4は買い物。ファイルを整理するための文房具を買ったりしていたらそのまま夜になってしまった。肝心の部屋の片付けも、ホームページの更新も、年間金銭出納表の整理も、年賀ハガキと住所の整理も全然できていない……。やれやれ。

 というわけで、ワインコーナーの整理及びタイトルページのリニューアルはもう少し時間をかけてこれからやります。あしからず。


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