「5月の独り言」


5月1日(土)〜5月5日(水)

 5月1日〜2日は「SFセミナー」。土曜の朝から日曜の朝までの泊まり込み企画。詳細はいずれレポートにしてホームページに掲載する予定。
 第一日の昼休みには、一緒に参加していた「空想小説ワークショップ」のメンバーと和食・そばの店「永田町 黒澤」へ。映画監督黒澤明のテーマレストランで、監督ゆかりのオリジナル料理を楽しめる店だとのこと。軽くランチを、ということだったので、シンプルにそばとそばがきを注文したのですが、せいろはなめらか、田舎そばはそこそこの食感があって美味しかったです。そばがきも、あっさりとしていながら適度な歯ごたえもあってなかなかの味。昼の部が終わり、合宿の部が始まる前に赤坂の「ベトナム・アリス」でベトナム料理で一服。フォンと生春巻きを注文。ベトナムワインを飲んでみましたが、シェリーのような独特の風味があってなかなかに個性的。辛さのある料理にも合いそう。
 午後八時からぶっ続けで合宿。午前四時頃まで起きていましたが、さすがに以前のように完徹はムリ。四時間ほど寝た後、本郷の喫茶店でサンドイッチなど頬張りながら昼までくつろぐ。帰宅した後さっそくレポートをまとめようと思ったのですが、ぐずぐずしているうちに夜になってしまいました。

 5月3日は大学時代のI氏と、久し振りに会おうということになり、上野の東京都美術館「栄光のオランダ・フランドル絵画展」へ。丁度映画「真珠の耳飾りの少女」の公開に合わせてフェルメールの作品が展示されているとのことで、行こうと思っていたのでした。連休中とはいうものの、身動きが出来ないほどの混雑、というわけでもなかったので、絵画鑑賞としては満足。フェルメールの作品は「絵画芸術(画家のアトリエ)」一作品のみでしたが……。
 銀座に移動し、ピザを食べて一息ついた後、丸の内プラゼールで映画「ゴッド・ディーバ」を観る。感想はこちら
 その後ヴァン・ピックルにてワインと串焼きを楽しむ。「シャトー・ラ・グラーヴ」はフロンサックのメルロー主体のワイン。柔らかい風味はまさしくメルロー独特のもの。
 久し振りの再会をいいことに、この数年描いていた同人誌「冬の日の幻想」を全冊、殆ど押し付けるようにして買ってもらったのでした。感想お待ちしています。

 5月4日は東京ビッグサイトにてコミッティア68に参加。今回は趣向を凝らして、10年前に出した選集「人間帝国」のプロモーションムービーを流すために、ノートパソコンPOWERBOOK G3を会場に持ち込む。カラーイラスト中心の本を宣伝するために、イラストを順に見せていく簡単なBGM付き映像をi-Movieで作ってみたのですが、それなりの効果 はあったのか、いつもは殆ど売れない1,000円の本が三冊売れました。もっとも、連休中ということもあって全体の売り上げは今一つ。これでは参加費と交通 費すら回収出来ないなあ……。

 5月5日はザムザ阿佐ケ谷にて上演されている「てぃんかーべる」(http://member.nifty.ne.jp/tinkerbell/の舞台「東亰異聞」を観に行きました。原作を読んだのは十年前くらい、刊行されたばかりの頃。というわけで大体のイメージ、パラレルワールドの中で展開されるミステリ……といった印象はあるのですが、細かいところはすっかり忘れていましたねえ……その分、逆な意味で最後まで楽しめましたが。「てぃんかーべる」は、その殆どが作中で重要な人物を演じる湖条さんが脚本を書いていますが、そのままやれば長すぎる筈の小説を元に、重要なセリフを殆ど改竄することなくうまくまとめていて、セリフのまとめ方も要所要所を押さえていて好感が持てます。舞台ならではの演出がそれを可能にしているのでしょうが、「原作と映像は別 物」とばかりに原作のテイストそっちのけで勝手にセリフや場面を付け足していく映画が多い中、この真摯に原作と向き合うスタイルは非常に納得のいくものです。これから有名作家の作品を映像化しようとしている映画関係者は、ぜひ「てぃんかーべる」の舞台を観て勉強してもらいたいものです。
 観劇後、たまたま同じ日のチケットを入手したワークショップのメンバーと共にパスタを食べながら一服。ホームページに記録するヒマもなく、あっという間にゴールデン・ウイークは終わってしまったのでした。


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