11月

【映画】北久保弘之「BLOOD〜THE LAST VAMPIRE」
 企画Production I.G.、企画協力押井守、キャラクターデザイン寺田克也と、大物が集まって作ったアニメーション。上映時間は48分とテレビ特番並だけど、寺田人気でしょうか、劇場にはオタクと言うよりは渋谷の若いニイチャンネエチャン達がずらっと……。
 実際、寺田克也のあの絵がちゃんと動くというのが素晴らしい。背景や列車、航空機等はCGで作成されているけれど、全然違和感を感じさせないし、寺田氏の濃密な絵柄ともピタリとはまっているし。考えてみれば寺田氏はあの一見水彩画のような絵を全てパソコン上のPhotoshopで塗っているそうだから、なじんでいても不思議はないのだろうけど。
 ぜひあの「西遊奇伝〜大猿王」をアニメーション化して欲しいものだ。
 「BLOOD」の舞台はベトナム戦争前夜の米空軍横田基地。付近に頻発に発生する自殺は、どうやら「翼手」達の仕業らしい。それをしとめるために刀を持って乗り込んでくる少女。
 48分の長さではストーリーの背景を全て説明するのはムリだろうけれど、「翼手」「鬼」と呼ばれるバンパイア達を刀で切り殺す主人公の少女「沙夜」は、どうやら人間ではなくヴァンパイアの方に近いらしい。「彼女はオリジナルだ」というセリフや、十字架を忌み嫌うところ、「あいにく私は人間を殺せない」という独白などからそこら辺が伺えるのだけど。
 それにしても、アメリカンスクールに潜入するためにセーラー服で乗り込んでいくというのがちょっとなあ……。やっぱりセーラー服でなくちゃいけないのかな。どうせ見つけたらその場で叩き切るんだから「潜入」する意味もあまりなさそうだし、黒ずくめのもっとスタイリッシュな格好で通して欲しかったような気がするけど。



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