「4月の独り言」


4月17日(土)

 WINESCHOLA TEAM2000の会。六本木「バール・デル・ソレ」にて、テーマは「ロワールのワイン」詳細はこちらこちら
 
4月21日(水)

 海外勤務のH氏が一時帰国するというので、帰国祝いに六本木のイタリアン「テラウチ」へ。ここぞとばかりイタリアワインを注文しまくる。詳細はこちら
 その後二次会にバー「imoarai」へ。「TOKYO 美的レストラン」にも紹介された、芋洗い坂にあるマンションの一室にある看板もなければ住所も明かさないという隠れ家バー。マンションの入り口で、扉に向かって「○○」と言うとドアを開けてくれる仕組み(既に酔っ払っていたので何と言えばいいのか忘れました)。Iさんの紹介で入れたものの、もう二度と入れないなあ。広いマンションの一室でソファに座りながらくつろげるというのはなかなかいいものでした。

4月24日(土)

 Eさんの息子さんと、Yさんのお誕生会を拙宅にて行うことに。いつもは土曜日に準備して日曜にパーティというパターンなのですが、今回は午前中に近所へ買い物に行くのが精一杯。すぐその場でできるメニューを、ということで、作った経験のある品目を選んだのでした。
 一品目はイタリアンのいつもの前菜のカプレーゼ。そして「スモークサーモンのムース」。スモークサーモンと溶かしたゼラチン、泡立てた生クリームをミキサーに入れて混ぜ、グラスに移して冷やすだけ。味付けなしですがイクラをトッピングとそこそこの味に落ち着きます。殆ど定番の「魚介のミルフィーユ」は、炒めた海老とホタテ、茹でたアスパラを焼いたパイ生地にはさみ、クリームソースをかけるもの。意外とテクニックがいらない割には豪華に見えます。ロウソクを立てたケーキでバースデイ・パーティらしく演出した後、「豚のワイン煮」。豚のバラ肉をウオッカで軽く煮てアクを取り、しばらく赤ワインに漬け込んだ後炒めて、野菜と一緒に圧力釜で煮るもの。通 常は一日漬け込むのですがそこら辺は省略。その分少々味付けが濃くなってしまいましたが……。
 ワインは社販で購入したものがメインなので、それなりのラインナップながら実は割と安く上がったのでした。シャンパーニュ「シャルル七世」ルネ・ロスタン・コンドリュー2000年、ヴェルナッチャ・サン・ジミニャーノ 2001年、ウンドゥラーガ・カベルネ・ソーヴィニヨン1997年、そしてルネ・ロスタン・コート・ロティ2000年
 これをレシピの参考にしているんだ、と石鍋シェフの「フランス家庭料理」(暮らしの設計/中央公論社)を見せたところおおいに盛り上がる。何しろ昭和五十五年の発行、「生ハムのサラダ」とあっても「生ハムが市販されていないので普通 のハムで代用」とか、「クスクス」とあっても「クスクスの粉は手に入らないのでご飯で代用」とか書いてあるので……。


4月10日(土)

 昨年四月にも参加した、浅草伝法院「雅の会・投壺と投扇興の集い」へ。
 年に二回行われる「投扇興」。昨年秋は「シニアワインアドバイザー」試験の間際だったので参加を見送ったのですが、今回再びK先生から案内を頂き、一年ぶりにまたやってみようかといそいそと浅草へと向かったのでした。
 意外と人気があるようで、結構若い人達や、外国人の家族の姿も。昨年とはうってかわってお天気も良く、日なたでじっとしていると日焼けしそうなくらい。
 昨年同様、浅草観光連盟からの挨拶から始まり、「投壺」の実演、浅草芸妓連の舞、優勝者の特別 試合と続き、午後一時半からいよいよ「投扇興」の試合へ。
 試合は個人競技と団体競技の二部構成。個人競技の方は初心者「紅の部」と経験者「紫の部」に分かれての個人勝ち抜き戦で、団体競技は五人からなるチーム対抗の勝ち抜き戦。個人競技と団体競技の両方に出場することはできないし、個人競技のそれぞれの部で優勝してしまった人は同じ部には出られない。個人競技の部で三回続けて優勝してしまった人がいるのであえてそういうルールにしているようです。
 二回目の参加で、殆ど初心者に近い私は当然個人戦に出るつもりだったのですが、K先生率いる団体戦参加組「隼(はやぶさ)特攻連」(……だったかな? 何回も連呼されたのに度忘れしちゃったよ〜)のメンバー一人が仕事の関係上団体戦に参加できなくなってしまったので、急遽ピンチヒッターとして五人の一人に加わることに。「(自分以外は)みんなキレイどころで揃うはずだったのに残念」とはK先生の弁。参加できなくなった方は浅草の振袖さん(良く分からないけれど、舞子さんみたいなものかしら)で、夜お仕事が入ったために夕方から始まる団体戦には出場できなくなってしまったというわけ。
 しかし個人競技で優勝を決めてしまった人は団体戦に参加するしかないんだから、団体戦は相当レベルが高いんじゃないかしら。私みたいなのが入っていいんかいな?
 個人競技の「紅の部」に参加していたTさん、Iさん、Sさんの試合が終わった段階で、天気も良いことだしと浅草寺伝法院の庭園を散策。Tさんが池を泳いでいるコイにビスケットを投げ与えたところ、大きな口をぱくぱくあけた真っ黒いコイがうようよと集まってきてえらいことに。亀まで泳いで近寄ってきました。ビスケットを一つまみ近づけると口を開けて食らいついてくるほど。その中の特に威勢の良い一匹は、仲間を押しのけ、つるつるすべる丸い石に爪を立てて池からはい上がって来たのでした。そろそろと池から離れると、こちらの後をよちよち付いてくる。犬や猫ならともかく、亀ってこんなに人懐こい動物だったっけ? もっとも、そこへ数人の女の子達が「亀だ! 亀だ!」と近寄ってきたら、身の危険を感じたのかくるりと回れ右して池へと帰っていきました。
 さて、個人競技が一通り済んだところで、いよいよ団体戦。わが「隼(はやぶさ)」チームの入場であります。五人一組のうち、先陣を切るのは隊長ことK先生で、私は三番目。五人のメンバーが相手と交互に五回ずつ扇を投げ合って、総合点を競うわけで、当然ながら中に下手な奴がいれば足を引っ張ることになります。私の代わりに個人戦の方に出場した振袖さんは、大技を決めて十点以上の得点を獲得。ということは、それだけこの方の抜けた影響は大きいわけで、責任重大であります。
 最初の相手は、なんとあの「いとうせいこう」率いるチーム(チーム名忘れた…)よく見ると確かに黒い着物のいとうせいこうその人がそこにいる。ミーハーな私はテレビに出ている人がその場にいるだけで喜んでしまったわけですが、第三選手の私は五投全てを見事に外し、「無点」のまま。しっかりしょっぱなから足を引っ張る。しかし相手チームも、肝心のいとうせいこう氏が自滅モードで、なんとわが「隼(はやぶさ)」のメンバーは見事に第一線を勝ち抜いたのでした。大技を決めた女性陣二人の功績であります。
 第二戦の相手は、なんと芸妓連のメンバー。そもそもこの「投扇興」は、雅な芸者さん達の宴席での遊戯でもあった筈では……とすると相手はプロ中のプロでは……?
 おしろいにキモノという、たおやかな出で立ちながら、扇の投げ方はなかなかにパワフル。しっぱなから圧倒される。「芸者さんに目を奪われてぼろ負けしないように」と釘をさされつつ、私の番に。
 実戦も二回目ともなるとコツがつかめるようで、五回のうち二回は的に当たり、かつそのうちの一つは四点にカウントされたので、合計五点を追加。何とか面 目を保ったのでした。
 完全に先方リードで迎えた最終戦、枕から落ちた的が見事に直立するという大技で10点を追加して、なんとわが「隼(はやぶさ)」チームの逆転勝利。その差僅かに一点。
 そしてついに決勝進出なのだ!
 なんということだ。こんな晴れ舞台が待っているのであれば、ちゃんとカメラを持ってくるんだった!
 一通り競技が終わった後で、「紅の部」「紫の部」そして団体戦の部の決勝戦が開始される。広間の中央に土俵が置かれて、そのため的の高さはそれまでとは変わり、しかも大勢の観客とテレビ局のカメラが見守っているとなれば、普段の実力がなかなか発揮されないはず。しかしさすが個人戦の決勝戦ともなると、的に当たるのは当たり前で、五点・十点クラスのワザの応酬。ちなみに「紅の部」の優勝者は髪を染めて腕に鎖を垂らしている今風の若者で、「紫の部」の優勝者は背の高い(中?)学生の男の子。的までの距離が同じである以上、背が高く腕が長い方が有利なのは否めない……。
 そして団体競技の部決勝戦。夕方ともなると開け放たれた広間には風が吹き込むし、土俵の上にある的の高さが違うと目算も狂うので、お互いになかなか大技が出ない。この場で失敗したらとても迷惑だ、と思っていたらしっかり「こつり」をやってしまう。的ではなく箱面 を打つと一点減点なのだ。やはり的の位置が違うせいか〜? しかしその後二回戦同様五点を追加し、なんとかマイナスを帳消しにしたのでした。
 四人目まではほぼ互角、あわよくば……と思っていたら、相手の五人目が年輩の強者で、五点のワザを連発。一気に十点の差を付けられて、わが「隼(はやぶさ)」チームは第二位 に甘んじることに。「はやぶさ」の命名はK先生でしたが、相手のチーム名は「ツルギ(のなんとか)」……やはり勢いのあるハヤブサ君も刃物にはかなわなかったか〜。
 団体戦に飛び入り参加、しかも準優勝を獲得ということで私自身おおいに盛り上がったのでした。これはもう次回は優勝を狙うしか……! 「投扇興」セットを購入して練習するか?(なんでも、二万円くらいするそうな……)
 牛鍋のお店「米久」にて祝賀会。何しろ試合前におにぎりを二個食べたきりなので、ここぞとばかりにばくばくとお肉を食べる。その間色々とお話を聞いたけれど、一番印象に残ったのは作家のKさんの幼児虐待者の作品の話。「……その双子が監禁された部屋の扉にはがんじがらめに鎖がかけられていて、部屋の中には母親の腐乱死体が……」なんて話を聞きながらお肉のおかわりとご飯を注文したりして。
 一通り満腹になったあと、夜の浅草を歩いていると、先に仕事に戻っていた振袖さんに再会。ここぞとばかり写 真を撮る。私が意味もなく造花の桜を持って寄り添っている写真は確かK先生のカメラに収められたはずなので、焼き増しを受け取ったらこのページにアップしようっと。
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《補足》
 それでもってさっそく写真の追加です。
  池から這い上がってくるかめくん。といっても撮影者のAさんが怖がってしまってこの距離じゃ殆ど見えないなあ。

  はやぶさチーム準優勝記念。右端がK先生。

  夜の浅草で振袖さんと。ニヤニヤしすぎているとの指摘が……。


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