「12月の独り言」



12月30日

 2000年最後のコミックマーケット。
 ああ、ついに商業出版できないまま20世紀も終わってしまったか。
 今回は唐突にワイン本。表紙一週間、中身のマンガ一週間、殆ど「休日講座」の内容をそのまま縦書きにしただけという案直な作りでしたが、ワークショップの知り合いが多く来たこともあって、とりあえずは前回実績をほぼクリア。
 せっかくビッグサイトまで来てるんだから、たまにはお台場なんかもいいだろうと、前回忘年会で使ったばかりの地中海レストラン「ザブザZAB ZAV」へ。チリの赤ワインを注文したところ、昨日の乾杯で出てきて「おいしいじゃん」と言っていたサンタ・ヘレナのセレクションが偶然出てきた。その後急ぎ新宿の忘年会へ。残った本を売るというせこい手段に出る。ここで飲んだ日本酒、五百万石「半蔵」はどこかスモーキーでコクのある味わいで良かったです。
 残り後一日の間に、年賀状の宛名書きが100枚以上残ってる……。ここのところ年始に間に合わそうという気持ちが殆どなくなってるな……。
 というわけで、年内の報告終わり。皆様、良いお年、良いお世紀を……。


12月29日

 2000年最後の出勤日。
 終業後に年末乾杯があるので、ちゃんとした服がいいだろうと思ってこの間新調したばかりのグレーの背広を着ていったら、最終日は事務所の大掃除もあったことを忘れていたのでありました……。くそー、よりによって一番埃だらけの場所で……。
 いつもはほどけかけたボタンを自分で縫い合わせてまで昔の背広を着ているというのに。
 ネクタイにしても、くたくたになったものに限ってシミ一つなく、新しく締めたその当日に限ってサラダのドレッシングがはねたりして汚すんだもんなあ。


12月23日

 ふと思い立ち、秋葉原へ行ってデジカメとパームを購入。
 前から目をつけていたフジのFinePix4900Z。デジカメとしては大きめの部類に入るのだけど、逆になんかデザインが格好いいという理由だけで選ぶ。6倍ズームレンズ、432万画素、ムービー撮影機能付き。えらく豪華だけど、使いこなせるのか?
 来年からは持ち運び可能な電子手帳にしようかと、Paim Vxも購入。マックと繋げられるというのが魅力。果たして使いこなせるのかな。ビジネス手帳はかなり毎日の生活に欠かせないものとなっているので、うまく移行できるかちょっと不安。 
 クリスマス前は何かと集まりもあって忙しいのだけど、直前・当日になると当然ながらヒマになる。ということで「なんならうちに来ますか?」と暇になっちゃった男同士で自宅でイヴイヴパーティー。
 先週の材料も余っていたんで、再びチキンロースト・クリームソースを調理。前回写真を撮らなかったのでと、今回はしっかりデジカメを用意……しかしちゃんと撮影したハズなのに、後から見たらデータが残ってない……ショック! やはり買ったばかりの機種はうまく扱えないなあ。
 S氏は中国のワインを、H氏は「ヴーヴ・クリコ・デミ・セック」「コルトン90年ハーフボトル」「スペインワインLesTerrasses98年」、そして「モン・ドール」を持参。「モン・ドール」はさらに熟成が進んでとろとろでした。


12月22日

 この日は大失敗。
 某会社関係の集まりの忘年会をすることになったのですが、なにしろやることになっていると知ったのが今月に入ってから。殆どの店は予約がふさがっており、何とか押さえたつもりのお店、5000円で飲み放題ですねと確認した後、日付を確認すると……
「じゃあ22日、よろしくお願いします」
「えっ、25日じゃないの?」
 どこでどう聞き間違えたか言い間違えたか、もう一度予約からやり直し……それでもなんとか上の方々の協力でお台場の店を予約できたものの、5000円のコースを飲み放題のものと勘違いし、当日になって公表していた予算を大幅にオーバーすることが判明。
 結局追加徴収となり、ブーイングは避けられず、幹事能力のないことを暴露してしまったのでした。もともと幹事という認識もあまりなかったというのが問題かな。プライベートではマメでも、カイシャではとことんルーズなのでありました。ああいやんなる。


12月21日

 会社の終わった後、先輩のI氏と浦和にあるメキシコ料理「LOS BORRACHOS」へ。
 メキシコビールを楽しもうという趣旨なのですが、なかなか面白かったです。「コロナ」はライムを入れて飲むので有名な軽いタイプのビール。もっとも他のビールもライムが付くんだけど。「テカテ」はやや重たく色の濃いタイプ。「ソル」は太陽という意の軽いビールで、国際ビールコンテストで金賞受賞とのこと。「ボヘミア」はこれだけライムが付かなかったけど、エステル香のある甘い香りの味のあるビール。個人的にはこれが一番旨いと思うんだけど、エステル香って嫌がる人は嫌がるんだよな。
 メキシカンステーキは、肉に練ったアボガドとトマトのみじん切り、クリームチーズを加えてタコスで巻いて食べるもの。これが美味しい。クリームチーズがミソですね。こんど試してみよう。
 最後に頂いたのが「サブマリン」というカクテル。テキーラショットとビールが加わったものですよ、と説明はされたけど……いざ出てきた物を見てびっくり。大きく丸いグラスにビールが入っていて、その中に小さなショットグラスが逆さに入っている。その中にテキーラが入っていて、飲んでるうちにグラスが傾き、中のショットグラスが倒れるとテキーラが一気にビールに混ざる、という仕組み。なるほど、だから「潜水艦」というわけね。さすがにテキーラは強いので、中のショットグラスが倒れた段階でもう飲めませんでした。


12月17日

 この日は自宅で空想小説ワークショップのメンバーを集めて恒例のクリスマスパーティー。
 前の日入稿締切で3時間程度しか寝てないのに、結局あまり眠れず朝七時半からパーティーの支度。
 まずタンシチューの準備。牛タンを一度茹でた後圧力鍋で加圧加熱、その間に鶏の詰め物にとりかかる。エシャロット、マッシュルーム、ハムを炒めて鶏の中に。九時半の段階で一端作業を中止して散髪に。なにしろぼさぼさだったのだ。十時半に戻り鶏を一匹ずつローストし煮る。
 さすがに一時開始の段階では、もう一品のロブスターまでは手は回らなかった。専用のソースを作るヒマがなかったので、そのまま白ワインとサフランとで軽く炒める。まあこれはこれで充分美味しいんだけど。
 ワインとレシビの詳細はこちら


12月16日

 年末恒例の同人誌作成……今年は「冬の日の幻想」の続きをあきらめ、急遽ワイン本を出すことに。
 本当は自分の体験マンガをいろいろと載せるつもりが、結局間に合わず、「三鷹休日講座」の「ワイン史」の草稿と、書き下ろしのミニコミック二品という薄っぺらい構造に……こんなの誰が買うんだと思いつつも、白ワインと赤ワインをあらわす「ブラン/ルージュ」という題名に。あ、これって萩尾望都の「メッシュ」のサブタイトルじゃん。まあいいか。
 16日の18時が第四次締切の最終というのに、結局睡眠欲には勝てず、なんと30分遅刻してしまった。
「間に合いませんか?」
「締切過ぎてますので、さらに超過料金25%頂きます」
 き、厳しい……
 池袋で次の日に備えての材料を買い込み、帰宅。


12月10日

 この日はワインスカラ主催の「ルロア」試飲会が表参道で行われると知って、いそいそと出掛けました。
 いざ表参道にたどり着いて愕然……ファックスされてきた地図を家に忘れてしまったのだ! 肝心の店の名前も覚えていない……急いで公衆電話に入り、それっぽい店を探して電話しようとするが、なにしろフレンチなのかイタリアンなのかすら分からないから、検索のしようがない。
 かすかな記憶をたよりに、めぼしいそれっぽい店に訪ねるしかないと、表参道の交差点の周囲をうろうろする。
 表参道から青山三丁目の方へ向かう小さな道の途中で、それらしい店「アンフォール」に……店の人に聞いてみると、確かにワインスカラの試飲会があるという……助かった! なんとか十分遅れで参加することができました。
 ルロア特集の詳細は、こちらの方を参考に。


12月9日

 この日はO家にて一足はやいクリスマスパーティー。
 私が持参したのはカリフォルニアの赤「スタッグスリープ」とドイツの白「ベルンカステラー・ドクトール」。しかし今回は他の方々もなかなかの一品を用意していたのでした。これも「三鷹休日講座」の影響かしら?
 Yさんが持ってきたのは「シャトー・ジスクール」89年。ボルドーの89年なんて、もう手に入らないと思っていたら……「気に入ったので、沢山買って置いた」とのこと。ボルドーやカリフォルニアといったワインの名産地を実際に訪れているYさんならではのセレクション。私なんかフランスにも行ったことないもんなあ。
 Sさんが持ってきたのは有名な「マルキ・ド・サド」のシャンパーニュ。実際にサド侯爵の子孫が作っているといういわくつきのシャンパーニュ。私も欲しいとは思っていろいろ店を見て回ってはいたのですが、売っているのを見たことはなかった。聞いてみると「通信販売で押さえた」とのこと。うーん、さすがであります。辛口の旨味のあるきめ細やかな泡のシャンパーニュ。ぜひにと頼んで瓶を持ち帰ったんだけど、いつものラベルレコーダーでラベルを剥がそうとしたらみごとに失敗……うまくいったらワインのコーナーにアップしたかったのに……。今度手に入れたら飲む前にデジカメで撮影しよう。
 Hさんはチーズの王様「モン・ドール」を持参。生産期間が限られているため、冬の間しか食べられないそうです。とろとろの状態まで熟成したら上皮を除いて、スプーンで食べるというもの。同じウォッシュチーズでも、マイルドなポン・レベックと違って、納豆のような匂いが強いチーズなので、これはやはり何人もいる場でないと食べられないなあ。


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