「3月の独り言」


3月27日(日)

 赤坂のトスラブ山王健保会館にて、米国ワインエデュケーター協会(SWE)主催のCSW認定試験を受けに行きました。
 SWEは、ホームページによると情報や資料の提供、情報交換の場の提供、ワイン能力資格認定を通 じて、個々の会員やワイン関連企業の専門的能力向上に寄与すること。現在はワインエデュケーターやワイン関連企業のみならず、広く料理関係、学生そしてワイン愛好家を対象とした組織」なのだそうで、職場の知り合いが日本に数人しかいないというCWEの認定試験に昨年合格したのをきっかけに、自分も受けてみようかと思ったのでした。
 SWEの資格にはCWE(Certified Wine Educator)CSW(Certified Specialist of Wine)の二つがあって、前者は2005年4月現在日本での合格者6名(米国では約100名)という難関。後者は2004年までの合格者が96名で、いわばCWEへのステップとしての資格です。後者がマークシート方式の筆記試験のみであるのに対し、前者は英文エッセイ、IDテイスティング(銘柄当て)、コンポーネントテイスティング(欠陥当て)が加わったハードなもの。
 当然ながら、当初はCWEを目指して、年初から日曜日のセミナーに通ったりしていたのですが、何しろ三月は職場で色々と忙しく、タクシー帰りが続くような毎日。あまりの時間のなさに土壇場で断念して、一ランク下のCSWに切り替えたのでした。CWEの模擬試験も受けてみたのですが、限られた時間ではとても英文のエッセイなんて書けるもんじゃないし、テイスティングも8つのワインのうち6つまで当てないと失格という厳しいもの。こりゃさすがにもう少し時間をかけて取り組まないと無理かなと怖じ気づいた訳で……。
 さてさっそくの試験当日。先週末も前々日も飲み会に行っているような有様なので、準備万端とはほど遠い……もっとも元々その上の資格を狙っていたので、筆記問題だけならまあ何とかなるんじゃないかしらと高をくくっていたのは確か。そうこうするうちに試験開始。
 100問を80分で解くというのは、正直しんどかったです。辞書のみ持ち込みが許されているのですが、とても引いているヒマがない。「シニアワインアドバイザー試験」の時は1時間で60問だったし、全問日本語だったので(当たり前か)まあ見直すゆとりはあったのですが、今回は1問に1分かけられない……そう考えるだけで焦ってしまう。内容は「シャンパーニュでピノ・ノワール、ピノ・ムニエを使わないものは?(正解:ブラン・ド・ブラン)」といった易しいものから、「サルディーニャでのグルナッシュの別 名は?(正解:カンノーナウ……確かにテキストには書いてあったけど、知らんわこんなの!)」といった難問まで、かなり幅広いです。全体的にはアメリカの試験ならではですが、聞きなれない米国AVAに関する問題と、意外とイタリアのDOCに関する問題に難しいものが多い……なんてことは先刻承知だったんだけど、やっぱり暗記しきれなかったわい。
 終わりに近付いてから、リラック(南部ローヌのAOC)とリストラック(ボルドー・オー・メドックのAOC)を取り違えていることに気付いたけれど後の祭り。落とさなくていい問題を二問近く落とした……と思ったところでむなしく試験終了の合図。
 100問中75問正解なら合格。結果は……さてさて。ちなみにセミナー受講時の模擬試験では大体正解率6-7割といったところで、8割に達したことは殆どありませんでした。うーん。
 せっかく赤坂まで出てきたということで、そのまま六本木まで歩いていき、六本木ヒルズで映画「サイドウエイ」を鑑賞。これは主人公とその友人がカリフォルニアのワイナリーを旅する話で、ワイン好きは思わずニヤニヤしてしまうような内容でした。詳細はいずれホームページで。


 

3月19日(土)

 さて、この日は大学のサークルOB同士で集まって内輪で開催している「三鷹休日講座」の一年ぶりの開催日。「ワイン講座Part2. シャンパーニュ・シェリー・ポート」について講師をさせてもらいました。私は2000年11月に「ワインの歴史」、2002年3月に「ビールの歴史」の講師をしていて、今回が3年ぶり3回目。何しろ年に1〜2回しか開催しない集まりなので。
 試飲付きの講座なので意外と評判は良いです。大体毎回40枚くらいのOHPを用意しているのですが、試飲をはさんで一時間半くらいには収まります。前回の「ワイン休日講座」では、正統派の白ワイン・赤ワインの大ざっぱな歴史を話したので、今回はその周辺に位 置する発泡性ワイン「シャンパーニュ」と、酒精強化ワイン「シェリー」「ポート」についてまとめてみました。意外と知られているようで知らないことの多いこれらのアイテム、実際には生産地域なども厳密に限定されていて色々と面 白い逸話も多いです。いずれまたワインのページにまとめてアップする予定です。
 試飲にはシャンパーニュに「カナール・デュシェーヌ・シャルル七世」、シェリーは辛口タイプの「ヒターナ・マンサニーリャ」と極甘口の「ナポレオン・ペドロ・ヒメネス」。特に後者は、干しぶどうから作られているだけあって、実際レーズンの様な風味があります。ポートは10年物のトウニー・ポート「レアル・コンパニア・ヴェーリャ・ロイヤル・オポルト」 を用意。
 もう一人の講師のIさんは「フォントの話」。木版印刷、活版印刷から写植、DTPに至る印刷の歴史を紹介。考えてみればほんの15年前位 にはまだここまでパソコンも普及していなかったわけで、確か職場でもまだ手書きの文書が出回っていたような記憶が……。
 午後5時終演後は開催者のOさん宅で反省会。持参した「ヴーヴ・クリコ・ロゼ」で乾杯、他に「ドミニク・ローラン・ポマール2000年」等を空ける。次回のテーマはH氏の「少女漫画の歴史」に決定したのでした。

3月21日(月)

 東京ビックサイトにて「コミケット・スペシャル4」に参加。今回は午前の部と午後の部の二部構成。さすがにしんどいので自分のスペースのある午後の部のみの参加。
 通常は午後四時頃には既に引き上げているのですが、今回はその時間帯から夜までの開催なので、夜のビックサイトにだらだらといるというのはある意味不思議な感じ。何か昔の学園祭を思い起こさせるのでした。売り上げの方はまあまあといったところですが、配布されたコミケット30年史とか読むと、私の描いた1987年の「コミケットカタログ32」(もう20年前! エアブラシとマーカーで彩 色してたりする……)とかがしっかりカラーで紹介されていてなかなか感慨深いものが……しかしまあ未だにやっているというのも考えてみれば何だなあ。
 ちょっと面白かったのが「宅八郎のホストクラブのコーナー」。今はホストをしているというご本人とお喋りできるというコーナーなのです。缶 ビールとかチューハイとかソフトドリンクとかを500円ほどで購入すれば参加できるというもの。実際に話してみると、案外普通 の人でした。

 


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