過去の人生を再び辿る。でもどんなにあがいてもやり直しは出来ない。辛いなあ……。でも今、何を本当に大切に思っているのか。自分はどうしたいのか。見極める為には、今まで生きてきた道程をしっかりと見つめ直さねばならない、そんなタイミングもきっとある。前を向く為に、後ろを振り返るということ。流星ワゴンの旅は決して「救い」ではなく、自分を救いたかったら自分の手と足で求めるものを追わねばならぬという事。人生は過酷だ。でも明日の可能性はいつだってゼロじゃない。
jenre:長編・邦
人里離れた山奥で育つ三人の子供。匂い立つ山里の風景の中、子供の持つ純粋さと残酷さがキラキラと輝くよう。やがて子供から大人へ変わってゆく心と身体、揺れ動く微妙な三角関係。「子供」という時代への葬送の歌を聴くような、しっとりと濡れた小説。登場人物達の心の動きやストーリーに読みながら戸惑う事もあったけれど、それにも増してともかく心を動かされる一冊でした。
jenre:長編・邦
夫は、なぜ死んでしまったのだろうか。優しい家族に囲まれて幸福な生活を送りながらも、女主人公の心はある日突然に鉄道自殺をした前夫への思いに引き戻されて行く。ゆったりとした語りのテンポが見事。静かに、時に激しく、読み手を主人公の心の旅路へ誘う。誰の心にも、きっと遠く幻の光が輝いている。
jenre:長編・邦